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日本HP Photosmart 8230
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画質とスピード、コストのバランスがとれた単機能機
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日本HPの「Photosmart 8230」は、同社新製品群の単機能機では最上位機種に位置づけられる。しかし、それでいて価格が16,800円(HP Directplus価格)と安い。この製品は、同社の直販サイト専用モデルとして販売されており、当初から他社の同クラスの製品と比べても2~3割は安い価格設定を狙ってきていた。
ただ、他社と比べるとインク滴5pl、解像度4,800dpiといったスペックは見劣りする部分だ。あくまでスペック的な部分ではあるので、これだけで写真印刷の画質は決まるとは言えないが、気になる部分ではある。
それでも、ハードウェア的には妥協がなく、メモリカードスロットと2.5型の液晶モニターを搭載、PCレスでのプリントにも対応しているほか、新技術を投入したSPT(スケーラブル・プリンティング・テクノロジー)、6色の独立インクシステム、L判1枚約19円の低コストと、上位機種にも搭載された技術をつぎ込んでいる。
SPTの詳細についてはPhotosmart 3310の記事に詳しいが、インクのムダを排し、印刷速度を向上させたことで、低コスト、高速印刷を実現しており、大量の写真や文書を印刷するユーザーにとっては大きなメリットとなる。
本体では、特に多くの印刷設定ができるわけではなく、基本的には画像を読み込み、印刷したい画像を選び、印刷ボタンを押せばおおむね適切な写真が印刷される。たとえばエプソンなどが比較的さまざまな動作を本体側で設定できるのに比べると、基本的に詳細な動作はPCに任せる、というスタンスと言えるだろう。
気になる実際の印刷画質は、やや評価の難しいところ。インク滴5plの弊害が出たのか、暗部などでの粒状感がやや感じられ、写真画質を追求するユーザーには不満の残る結果だろう。ただ、一般的なユーザーが普通に写真として見た場合にどこまで不満を感じるかと考えてみると、十分満足できる結果だろう。粒状感もそれほど大きいわけではなく、あくまで他社との比較レベルでの話であり、じっくり見なければ分からない程度だ。
発色の傾向や補正の傾向など、画質面の特徴はおおむね今回の新製品では共通のようで、詳細は3310の記事をご覧いただきたい。基本的には原画に忠実な設定で、安心してプリントできる品質だ。
また、詳細は3310の記事に詳しいが、とにかく印刷スピードが速いのがうれしい。印刷スピード、コストとも上位機種と同じ値を実現しており、特に他社製品を使った後だと速度差を明確に感じる部分だ。
もちろん、インク滴が極小化し解像度が上がれば上がるほど理論上は印刷スピードは遅くなるわけで、単純に他社と比較できるわけではないが、それでも大量の印刷を行なう場合は重要な指針になるだけに、HPプリンタの大きなアドバンテージと言えるだろう。
※印刷結果は印刷結果と近似するよう配慮したが、完全に同一の色にはなっていない点に注意して欲しい。また階調の残り具合を見せるため、黒側は意図的にやや浮かせる調整としている。
※テスト方法についてはこちら。
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( 小山 安博 )
2005/12/19 17:17
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