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PENTAX Q【最終回】

撮る楽しみを感じさせてくれるKマウントアダプター

Reported by 水咲奈々


 待ちに待ったPENTAX QのKマウント用アダプターが10月26日に発売になりました! “やっと出ました純正品”という感じです。早速、ペンタックスのレンズの中で人気の高い大口径のスターレンズ「DA★ 55mm F1.4 SDM」と組み合わせて撮影してみました。


手持ちのレンズが超望遠レンズにステキ変身!

 まずはこのアダプターを使うためにPENTAX QのファームウェアをVer.1.10(執筆時現在)にバージョンアップします。次にレンズを取り付けて電源を入れるとレンズの焦点距離を入力する画面になりますので、今回使用するレンズの焦点距離「55mm」を入力。この作業をすることによって、ボディ内手ブレ補正の恩恵を得ることができます。

 アダプターには絞りリングが付いていますので、絞りリングのないレンズでも絞りを調節することができます。絞りリングを左に回すと「OPEN」で開放になり、右に回すと「CLOSE」で絞ることができます。

Kマウントレンズ用アダプターQは絞りリング付き。実勢価格は2万4,800円前後

 この絞りリング、とても便利なのですが小さなカメラボディをグリップしながらピントと絞りを調節しようとすると手と手がぶつかってかなり大変……。三脚に固定してしまえばなくなる悩みだと思いますが、手持ちの撮影では慣れが必要でしょう。

 三脚と言えば、今回使用するレンズの焦点距離は55mmなのでPENTAX Qに付けると35mm判換算で約5.5倍の300mm相当になります。いきなり超望遠レンズになってしまうので手持ちよりも三脚を使用したいところですが、カメラ本体の三脚ネジ穴を使って三脚に固定するのはバランス的にもNGなのはご覧の通り。ですが、アダプターを直接三脚に付けることはできず別売の三脚座が必要になります。実はここをすっかり見落としていた筆者……今回の撮影は“どこまで手持ちで撮れるかにチャレンジ!”をテーマにさせて頂きます(笑)。


ピント合わせはアシスト機能が必須!

 ピントはMFですが、十字キーのOKボタンを押すことで「MFアシスト」を使用して2倍と4倍に拡大表示することができます。これを使用しないでピントを合わせるのはどんな被写体でも難しいと思われます。

まずは4倍表示でピントを合わせてから…… 2倍表示でピント付近の確認をする、と言う順の撮影がやりやすいです
  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズおよび補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • 「絞り目盛り」はマウントアダプターの絞り目盛り(0〜8)を表します。実際のF値とは対応していません。
PENTAX QにDA★ 55mm F1.4 SDMを付けて撮影。被写体は小指の先ほどの小さい粘土のオブジェです。PENTAX Q / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約1.8MB / 4,000×3,000 / 1/125秒 / 絞り目盛り:2 / 0EV / ISO200 / マニュアル / WB:オート / 55mm 同じレンズをK-r(APS-Cサイズセンサ−)に装着して撮影。どちらもほぼ同じ場所から撮影しています。PENTAX K-r / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約5.4MB / 4,288×2,848 / 1/125秒 / F1.4 / +1.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 55mm

撮影を素直に楽しいと思える一品

 撮影した感想としては、素直に楽しい! まるで中古カメラ店のジャンク品コーナーから面白いレンズを発掘してワクワクしながら撮影しているような感じ。そう、撮影自体はピントの山は掴みにくいし操作も決して専用レンズのように快適とは言えないのだけど、それを上回る“撮る楽しさ”があります。

 ピントは狙ったところにジャスピンでシャープに、周辺部はまろやかにボケて撮影時の操作性の快適さも重要! なんて方にはイライラしちゃうアダプターかも知れませんが、マニュアル操作ですべてを自分でじっくりコントロールするスローライフ的な撮影を楽しめる方はハマると思います。

 花の撮影などは遠いところからマクロ撮影をしているようなものなので、息を止めて風が吹かないように祈りつつ、最後には運も味方につけられるように神頼み。ここぞと言う構図で何度もシャッターを切って、画像確認はシャッターチャンスを逃すのが怖いので後回し。自分の姿なんて構っていられないので、がに股で地面に座り込むようにして撮影。そんな真剣勝負が楽しめます(笑)。

 今回は三脚なしと言う過酷な条件だったので尚更ですが、三脚があってもそれほど大きく状況は変わらないと思います。すぱすぱピントが合うようなスピーディーで効率的な撮影はできないでしょう。それだけに、狙ったところにピントが合ったときの嬉しさと、当たり前だけどやっぱりジャンク品のレンズとは違う描写力に素直に感動できる! そんな楽しい一品です。


実写サンプル

ピントは花の先端のモケモケした部分。もちろんMFアシストを使用しました。光のボケを見ると少し硬さを感じます。PENTAX Q / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約2.6MB / 4,000×3,000 / 1/160秒 / 絞り目盛り:3 / 0EV / ISO200 / マニュアル / WB:オート / 55mm 小瓶に入ったミントキャンディ。ピントは手前のキャンディ上部です。ちょっと絞って暗めにして全体のディティールがはっきりするようにしました。PENTAX Q / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約2.3MB / 4,000×3,000 / 1/160秒 / 絞り目盛り:5 / 0EV / ISO400 / マニュアル / WB:オート / 55mm
テラス席のあるレストランにて。テーブルを4個挟んで撮影していたので、きっと全景を撮っているように見えたことでしょう。PENTAX Q / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約3.1MB / 3,000×4,000 / 1/160秒 / 絞り目盛り:4 / 0EV / ISO200 / マニュアル / WB:オート / 55mm 渦巻いているつぼみがかわいらしかったのでその中央付近にピントを合わせて撮影。奥の葉の葉脈がうっすら見えてムードのあるボケになりました。PENTAX Q / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約2.4MB / 3,000×4,000 / 1/160秒 / 絞り目盛り:4 / 0EV / ISO200 / マニュアル / WB:オート / 55mm
雨上がりのイチゴの葉に付いた水滴を撮影。風のある悪条件でしたが何度もシャッターを切って手前の水滴にピントを合わせました。PENTAX Q / DA★ 55mm F1.4 SDM / 約2.1MB / 4,000×3,000 / 1/160秒 / 絞り目盛り:3 / 0EV / ISO400 / マニュアル / WB:オート / 55mm





(みさき なな)東京都出身。知り合いの写真家の作品撮りにモデルとして関わったことがきっかけで写真に興味が沸き、独学でセルフポートレートをメインに撮り始める。その作品を持ち込んだ出版社に編集として入社。2010年に編集・ライターとして独立。所持カメラは銀塩も併せて20台以上。レビューするカメラに愛着が沸いてしまって欲しくなってしまうこと数え切れず。Twitter:@cosaruru ブログ:http://misakinana.com

2012/10/29 00:00