デジカメアイテム丼

重量機材もしっかり支える 撮影のための“板”

Platypod Pro「プラティポッド」

今回は、このほど銀一が取扱を始めた米Platypod Proの「プラティポッド」(Platypod)というカメラ固定アクセサリーを紹介する。

プラティポッド自体は金属の板であり、それに雲台(別売)を装着することで「世界にも類がない」(銀一)というユニークなアイテムだ。

先端がスパイク状になっているピン(付属品)を付けて、地面などに直接設置できる謂わばミニ三脚の類いである。ありそうでなかったものだが、クラウドファンディングによる資金調達で製品化されたそうだ。

ラインナップは2種類あり、実勢価格は「プラティポッド ウルトラ」が税込1万円前後、「プラティポッド マックス」が1万6,000円前後となっている。

マックスはウルトラの強力版という位置づけで、超望遠レンズにも対応する仕様となっている。

今回は、プラティポッド ウルトラを試用した。

雲台を取り付けるネジは3/8インチネジだ。

雲台を装着するとこのようになる。今回使った雲台はReally Right StuffのBH-25 Pro。耐荷重は4Kgだ。

一般的なミニ三脚とどう違うかということだが、耐荷重が45kgということで、それなりの雲台を付ければプロ用一眼レフカメラや望遠レンズなどの重量機材をサポートできるということが大きいだろう。そうしたスペックながら、小型のため持ち運びは容易となっている。

また、地面に置けば10cm前後というローポジションでの撮影も可能となる。ピンを取り付けずにそのまま置いて使用することもできる。

安定性は相当なもので、固い地面の上に設置するとびくともしない。今回その安定性を確認するため、スローシャッターや複数枚を撮影してのHDR画像合成を試してみた。

スローシャッターでの撮影(4秒露光)は、背景のビルなどにブレは見られなかった。

またHDR合成では1枚撮るごとにカメラのダイヤルで露出を変える操作をしたが(計3枚撮影)、全くズレることなく綺麗なHDR画像を生成できた。安価なミニ三脚に比べるとこのあたりもアドバンテージといえそうだ。

ピンを着ける穴は5カ所ある。重い機材の場合は4本で支持した方が安定すると思うが、今回のようにミラーレスカメラなど比較的軽量な機材の場合は、3カ所のピンで十分安定していた。

スパイクによるキズに配慮したい場合は、ピンを逆に装着するとゴム脚になって安心だ。この際、スパイクが上に来るのでカメラや雲台の操作の際に気をつけたい。ピンの長さを調節すれば段差にも対応できる。

また、オプションの「プラティポッド マルチアクセサリーキット」に含まれるストラップを使えば、柱や柵などにプラティポッドを固定することができる。結構強力にくくりつけられるので長時間露光もOKだ。

プラティポッドは雲台と合わせてもコンパクトなので、山に持っていったりするのには便利と思う。やはり特筆すべきは、雲台を外してしまえば板になるという点だろう。三脚に比べるとバッグに忍ばせられるのが良い。

また、ストロボのスタンドにするなどカメラ以外を取り付けても面白そう。アイデア次第でいろいろな撮影に使えそうなアイテムだ。

本誌:武石修