デジカメドレスアップ主義

ドレスアップしたくなる一眼レフ

ニコンDf + Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2

  • ボディ:ニコンDf
  • レンズ:ニコン ニッコールS・Cオート 55mm F1.2
  • カメラケース:リコイル ニコンDfヘビーウエイトレザーケース(クールブラック)
  • ストラップ:0291ファクトリー リングカメラストラップ(グレー)

 本連載は主に、ミラーレス機や高性能コンパクトをベースにドレスアップしてきた。これらのカメラはケースやストラップが潤沢で、ドレスアップしやすい環境が整っている。一方、デジタル一眼レフはというと、やはり機能性を重視したカメラなので、ドレスアップ対象としては厳しいのが現状だ。そうしたなか、ぜひともドレスアップしたくなるデジタル一眼レフが登場した。それがニコンDfである。

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 ニコンDfはクラシカルなボディデザインを採用し、それだけでも十分な存在感がある。これまでデジタル一眼レフ用の社外製ケースはあまり発売されてこなかったのだが、ニコンDfに関してはリコイルが早々にハンドメイドケースをリリースした。肉厚のヘビーウエイトレザーを用いることで、無骨なニコンDfに負けない迫力がある仕上がりだ。クールブラックと名付けられたカラーは、ブラックレザーの銀面(表面)を細かい目で削っている。リコイルが得意とするクラッシュ加工の一種だが、従来よりも目が細かく、穏やかな仕上げだ。一見したところ、マットブラックのような風合いである。

リコイルのヘビーウエイトレザーケース(クールブラック)は3万6,200円だ
レザーカラーはこのクールブラックの他、同社定番のアンティークカラーも用意している
側面に革紐を使った編み込みを施す。どことなくミリタリーな雰囲気だ
背面はオープンタイプになっており、各種ボタン操作を妨げない仕様だ
付属の真鍮製ネジで三脚穴に固定する。ネジ自体に三脚用の穴があいている
レザーの銀面を細かく削り、ハードでありながら落ち着きのある表情を見せる

 グリップ部分にはクロスステッチが、反対側の側面には編み上げの意匠が施され、本ケースのデザイン上の大きな特徴になっている。特に側面の編み上げは相当インパクトがあり、本ケースの個性を決定付けるファクターだ。リコイルは男臭いデザインを得意とするだけあって、無骨なニコンDfとのマッチングは抜群である。

 ストラップは0291ファクトリーのリングカメラストラップを選んでみた。一般にカメラストラップは金属パーツを敬遠する。これは使用時にカメラを傷つける心配があるからだ。しかし、0291ファクトリーはあえて積極的に金属パーツを採用し、独自路線の製品展開をしている。このリングストラップも大きな真鍮製のリングやハトメを随所にあしらい、一眼レフの迫力に負けない押し出しの強さを誇る。実際のところ、首や肩から提げた状態では金属パーツとカメラが接触することは少ない。カメラをバッグに仕舞う際、金属パーツがカメラやレンズに当たらないように注意すればよい。運用上の気遣いで、金属を配したストラップも問題なく実用できるだろう。

0291ファクトリーのリングカメラストラップは7,200円。一眼レフ向けのストラップだ
取り付けはオーソドックスなテープ式で、各種デジタル一眼レフに装着できる
真鍮のリングとレザーパッチがデザインアクセントだ。グレーとレッドの2色展開となる

 今回はオールドレンズの一例として、非AiのニッコールS・Cオート 55mm F1.2を組み合わせてみた。非Aiレンズはマウント部分に突起がなく、ニコンDfのマウント部のツメを倒して装着する。メニューのレンズ情報手動設定にて、レンズの焦点距離、開放絞り値、露出計連動方式を設定してから撮影しよう。非Aiニッコールを使う際はひとつだけ特殊事情がある。それはレンズの絞りリングを操作すると同時に、ボディのサブコマンドダイヤルでレンズ側と同じ絞り値に設定しなくてはならない。要はボディとレンズ、双方で同じ絞り値にセットする必要があるのだ。

 これは撮影操作としては面倒だが、実は大きなメリットがある。まず、非Aiニッコールを自動絞りで使用でき、さらに撮影時の絞り値をExifに記録できるのだ。非Aiニッコールをマウントアダプター経由で他社製ボディにて使用した際、撮影は実絞りとなり、当然ながら絞り値をExifに記録することはできない。現時点で非Aiのオールドニッコールを使うのであれば、ニコンDfは理想的な選択肢と言えるだろう。

非AiニッコールレンズをニコンDf装着する際は、マウントの爪を倒しておく
左が突起のない非Aiニッコール、右は突起のあるAiニッコールだ

  • ・作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • ・縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。

Df / Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2 / 4,928×3,280 / 1/320秒 / F1.2 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 55mm
Df / Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2 / 4,928×3,280 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 55mm
Df / Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2 / 4,928×3,280 / 1/1,600秒 / F1.2 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 55mm
Df / Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2 / 4,928×3,280 / 1/250秒 / F5.6 / +0.67EV / ISO100 / WB:オート / 55mm
Df / Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2 / 4,928×3,280 / 1/800秒 / F5.6 / +0.67EV / ISO100 / WB:オート / 55mm
Df / Nikkor-S・C Auto 55mm F1.2 / 4,928×3,280 / 1/2,000秒 / F1.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 55mm

 ニコンDfは純正でセミソフトケースが用意されているが、リコイルからレザーケースが登場したことで、選択肢の幅が広がった。ストラップについては既存の一眼レフ用がおおむね装着でき、ドレスアップの素地が整っている。また、ニコンDfのシャッターボタンはケーブルレリーズ用のネジ切りがあり、ここにソフトレリーズボタンを取り付けることも可能だ。ホットシューにシューカバーを付けてもよいだろう。

 ニコンFマウントはフランジバックが長めなので、マウントアダプター経由のオールドレンズ装着は中判レンズなどに限られてしまう。その一方で、マウント改造したオールドレンズを付けるという文化が花開き、最近はLeitaxのライカRレンズ用セルフ改造パーツや、ヤシコンやコンタレックス用レンズをショップに持ち込んで改造してもらうというケースが増えている。ニコンDfとオールドレンズの相性も、機会があればレポートしてみたい。

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、ひと癖あるカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。近著は「オールドレンズ・ライフ Vol.2」(玄光社)、「オールドレンズレジェンド」(翔泳社)他。http://metalmickey.jp