杉澤直哉写真展「帰化植物」(ニコンサロンbis大阪)


東京西部には田畑が数多く点在している。その中には自給自足を目的とした非常に小規模な田畑や耕作放棄地があり、住宅と住宅のわずかなスペースや、丘陵の斜面を切り開いて存在する。田畑には植物や鉄やプラスチックが無秩序に配置されており、ここでは雑草と作物、農業器具と廃材の区別は出来ず、これから消費されるものと消費し尽くされたものの間に明確な境界線は存在しない。

都市開発の過程ではじき出された生物と無生物は漂流の末、交じり合いながら都市の周辺に立ち現れ、のどかで牧歌的な従来の田畑のイメージを一変させた。その姿は、人為的な移入により生態系に侵入し、交配を繰り返しながら繁殖を続ける帰化植物を想起させる。モノクロ30点。

(写真展情報より引用)

  • 名称:杉澤直哉写真展「帰化植物」
  • 会場:ニコンサロンbis大阪
  • 住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 会期:2012年9月20日~2012年9月26日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休



(本誌:鈴木誠)

2012/9/5 13:40