高橋ぎいち写真展「芦川(あしがわ)―高齢・過疎の集落で― 文明社会における芦川住宅の精神性」(新宿ニコンサロン)


芦川集落は山梨県の富士河口湖町と笛吹市石和町という共に観光開発された都市のほぼ中間に位置し、御坂山塊を源流とした芦川が集落の中心を流れ、その両岸を高い山に囲まれた山間地域である。周辺に開発された都市があるにもかかわらず、ここは昔ながらの自然環境や生活習慣が生き続ける集落である。
昭和36年以降、炭焼きや農業を営み育てた子供たちは、村に仕事がなく、職を求めて多くが村外に出ていく流失減少が始まり、年々人口減少と高齢化が続いてきた。また、お年寄りが亡くなる、あるいは村外に住む子供の家に移ることでの過疎化で、多くの空き家が発生した。
こうした環境の下、住民は先人の築いた石垣文化や生活文化を大切に継承し、日々淡々と生活を続けている。作者は、文明社会において忘れがちな先人の知恵を大切に守り続ける芦川住民の精神性に感動し、これまで人物・環境・生活文化にレンズを向け、記録してきた。
本展では、写真集「芦川―高齢・過疎の集落で―」から選出した作品を展示する。カラー30点。
(写真展情報より)

  • 名称:芦川(あしがわ)―高齢・過疎の集落で― 文明社会における芦川住宅の精神性
  • 会場:新宿ニコンサロン
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
  • 開催日:2012年5月15日~2012年5月28日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:武石修)

2012/4/27 00:00