ジャストシステム、同社初のフォトブック作成サービス「cocoal」


 ジャストシステムは15日、フォトブック作成サービス「cocoal」(ココアル)を3月に開始すると発表した。Webアプリを使ってユーザーが作成したレイアウトを印刷・製本して納品するサービス。開始当初はキャンペーンも行なうという。

「cocoal」(ココアル)のロゴ

 Webベースでのフォトブックサービスは国内にいくつか存在するが、ジャストシステムではソフト開発で培ったノウハウを活かしたとアピール。わかりやすい操作、楽しい編集作業、見栄えのするレイアウトを特徴として挙げている。

 作成アプリの操作は、写真の一括アップロード、レイアウト指定、発注といった具合に順を追って進む。使用可能な写真の枚数は20〜40(上限は100枚)。レイアウトは自動で行なわれるが、事前に「お気に入り」を指定した写真は大きくレイアウトされる。

 15日に行なわれた発表会で、ジャストシステムはいままでのフォトブックサービスに対する不満をいくつか列挙した。いわく「期待する動作、当たり前の操作ができない」、「機能のバランスが悪い」、「作成作業自体を楽しめない」というもの。その理由のひとつを、事業者が写真業、印刷業、製本業をベースとしているからという。

 その一方で、cocoalは国産ソフトウェアメーカーであるジャストシステムが開発した点を強調。長年コンシューマービジネスを展開してきた強みを活かすことで、上記の不満に対処したとしている。

作成アプリのスクリーンショット
画像編集もワンタッチで行なえる
「お気に入り」を指定した写真は大きくレイアウトされるレイアウトの例

 他サービスに対する優位性としては、価格面も特徴のひとつという。サイズは2種類あり、210×280mmの「フォトブック ワイド」が3,780円、210×210mmの「フォトブック スクエア」が2,980円。いずれも20ページが基本で、最大32ページまで作成可能。4ページごとに追加料金が発生する。表紙は3mm厚のハードカバー。印刷紙はしっとりとした雰囲気のものを使用し、ハードカバーもグロス仕上げではなくマット調になっている。

フォトブック ワイドの例
こちらもフォトブック ワイド
フォトブック スクエア
他社サービスとの価格比較

 納品は最速で翌々日。印刷は国内で行ない、現在のところ基本的に国内ユーザーが対象となっている。

 価格面での優位性は、オンデマンド印刷および製本システムを自社で用意したためという。6色印刷のため、高品質としている。

 具体的なサービス開始日は未定。サービス開始と同時に、フォトブック ワイドの1冊無料や、25人に1人プレゼントが当たるキャンペーンを行なうという。

オープニングキャンペーンを実施する予定

 発表会でプレゼンテーションを行なったジャストシステムのコンシューマ事業部企画部、角居裕史氏によると、フォトブックの国内市場は2008年に40億円、2009年に64億円、2010年に75億円、2011年に74億円と推移。2012年には95億円の市場規模になるとし、まだ伸び代があることを強調した。

 また、同社が実施したアンケートでは、フォトブックを「知っている」と答えた人は39%であり、「聞いたことはある」が47%。「知っている」のうち「作成経験あり」は31%にとどまったという。一方、「ない、作ってみたい」は35%にのぼり、潜在的な需要はまだあると結論している。

(本誌:折本幸治)

2012/2/15 19:47