萩原義弘写真展「巨幹残栄」(ギャラリー冬青)



全国の炭鉱や鉱山跡を訪ねて30年になります。近年は炭鉱などの施設が、産業遺産としての価値が認められ、国の重要文化財や登録有形文化財に指定され保存されたものもあります。また長崎県の軍艦島(端島炭鉱)は、観光の目玉となり、たくさんの人が訪れる人気の島となっています。しかし、その反面多くの施設の老朽化が進み、解体されなくなったり、自然の中に埋もれていったものもあります。

炭鉱や鉱山跡は山間部や離島にあるものが多く、かつて町として賑わっていた所も、閉山で人々が去り、時が経つと自然の勢いが勝り、生活の痕跡を見つけるのがしだいに困難となってきました。特にここ数年、炭鉱跡を訪ねてみてそのことを強く感じます。

私が撮影した写真の中にも、現存しないものがたくさんあります。今回の写真展は写真集「巨幹残栄」の中から選んだものと、改めてネガを見直し、プリントしたものを展示します。

(写真展情報より)

  • 名称:萩原義弘写真展「巨幹残栄」
  • 会場:ギャラリー冬青
  • 住所:東京都中野区中央5-18-20
  • 会期:2012年2月3日〜2012年2月25日
  • 時間:11時〜19時
  • 休館:日曜・月曜・祝日

(本誌:折本幸治)

2012/1/20 00:00