山本富久写真展The messages of the Rocks「妖怪」(ニコンサロンbis大阪)


舞台は、神々の宿ると言われている熊野地方である。
元来、物事の表面を見るだけでは満足できない作者は、歳を重ねるほどにそんな思いが強くなってきた。具象的なものから観念的なものへの興味の変化なのだろうか。
紀州の風光明媚な海岸線に絶えることなく打ち寄せる波しぶき。それらによって描かれてきた無数の岩肌紋様は、いつしか作者に何かを語りかけるようになってきた。そして、私たちが生きる「様」をも彷彿させるようになってきた。
漫画家の水木しげる氏は、作品を描いていく中で、「妖怪を見た」と話しているが、じつは作者もそんな思いをしている。
「妖怪」とは「ばけもの・あやしいもの」とある。人々はこの世で、それぞれの妖怪らしき面を秘めて生きているのかもしれない。作者は、岩の紋様を見ているとそんなことを感じるという。
カラー40点。
(写真展情報より)

  • 名称:山本富久写真展The messages of the Rocks「妖怪」
  • 会場:ニコンサロンbis大阪
  • 住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 開催日:2011年12月15日~2011年12月21日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:武石修)

2011/12/1 00:00