オリンパス元専務、ウッドフォード氏の復職などを求めるWebサイトを立ち上げ


 オリンパス株式会社元専務取締役の宮田耕治氏が、オリンパス元社長マイケル・ウッドフォード氏の復職などを求める意見を掲載したWebサイト「OLYMPUS grassroots オリンパスの再生に向けて、社員が立ち上がるサイト」を12日に公開した。日本語のほかに英語のページもある。

OLYMPUS grassroots オリンパスの再生に向けて、社員が立ち上がるサイト

 同Webサイトには、「行動する勇気を」および「オリンパスの従業員の皆様へ」というタイトルのメッセージがあり、その中で「私の呼びかけに応じて行動を起こそうと考えてくれる人の為に、こののウェブサイトを立ち上げました」、「現実的なタイムリミットは『内視鏡事業が致命的なダメージを受ける前』だと考えるべきです」、「私はこの課題をクリアするにはウッドフォード氏の復職しか道は無いと思います」などと記載している。

 また同Webサイトには、現役の従業員やOBに対して賛同の意思を募集する「あなたも、声を上げませんか」という送信フォームもある。「賛同者名簿」というページには、予想以上の賛同者があったため個別記載を中止した旨が記されているが、送信フォームでの募集は受け付けるとしている。

 同Webサイトによれば、「Olympus Grassrootsは個人によって個人のために運営されている非営利のウェブサイト」だという。

 また同Webサイトには、宮田氏が2006年までオリンパスに勤務しており、オリンパスメディカルシステムズの元社長だという記載もある。

 東京証券取引所では14日現在、オリンパス株を上場廃止の恐れがある「監理銘柄(確認中)」に指定している。東証によれば、四半期報告書の提出遅延や同所に虚偽記載があった場合、上場廃止基準に抵触するとしている。これに対して、「証券取引等監視委員会が、金融商品取引法違反容疑について行政処分にとどめる方向で検討を始めたことにより、同社の上場廃止が回避される可能性が出てきた」とする一部報道もある。これらの報道では、「証券取引等監視委員会が同社に課徴金を科すよう金融庁に勧告することで、虚偽記載では刑事責任を問われなければ、基準に抵触せず、廃止が回避される公算が大きくなる」などと伝えている。




(本誌:武石修)

2011/11/14 13:21