糸崎公朗写真展「世界に立ち向かうツギラマ展」(72 Gallery)


人間はどのようにしてものを見ているのか?と言うことを冷静に考えることから、私の写真表現は始まります。

例えば人間の肉眼は、意識を集中させてハッキリと見えるのはごく中心部に限られます。
そのような肉眼を人間は常に動かしながら、広い風景の「全体」を認識するのです。
この視覚のプロセスを、既成の写真術を応用して再現したのが「ツギラマ」です。
これは「ツギハギ+パノラマ」の造語で、目を動かすようにカメラを動かしながら対象物を分割撮影し、プリントを貼り合わせる技法です。

本展ではツギラマの最新作として、ファットフォト誌の企画で制作した、オリンパスE-PL3の「アートフィルター」を使用した実験作も展示しました。
またツギラマの技法をマクロ撮影に応用した「昆虫ツギラマ」も出品しています。

ツギラマは、自分が「世界」に対しどう立ち向かっているのか?を表現した作品だと言えます。
そして3.11以降、その「世界」が根本から変わってしまい、私は非常なショックを受けました。
しかしそのような状況だからこそ、これまでの枠に囚われない視点で「世界」に立ち向かう必要があると、日々痛感しているのです。
(写真展情報より)

  • 名称:糸崎公朗写真展「世界に立ち向かうツギラマ展」
  • 会場:72 Gallery
  • 住所:東京都中央区京橋3-6-6 エクスアートビル1階
  • 開催日:2011年11月12日~2011年11月27日
  • 時間:12時~20時(水、木、金)、12時~19時(土、日、祝)最終日17時まで
  • 休館:月、火



(本誌:武石修)

2011/11/11 21:34