ペンタックスフォーラム、片平孝写真展「雪の手紙」


 ペンタックスフォーラムは、片平孝写真展「雪の手紙」を8月3日から開催する。


中谷宇吉郎の銘文「雪は天から送られた手紙である」に魅せられて雪の結晶を撮ったのは35年前だ。車の後部ドアを跳ね上げて天幕を張り、発電機を回して一晩中顕微鏡を覗いた。一つとして同じ形の結晶はなく、その美しさに手足の冷たさも忘れた。
しばらく休止していた雪の旅を再開したのは7年前。還暦を迎えて、やり残した樹氷の撮影を完成させるためだった。宮城蔵王の樹氷が長年のテーマ。標高1700mの山だが厳冬の時期は強風と悪天候で近寄りがたく、ベースキャンプとアタックキャンプを設けて、晴れていれば昼夜樹氷原に通った。一冬に担いであげた物資は1トンを超えた。更に東北・北海道で一期一会の雪の旅を続けた。撮影に使う車は後輪駆動の普通車。一冬3・4回スリップして木の葉のように車が回転する。幸い事故には至らなかったが、このままでは死ぬなと思った。早く四駆にしないとまずいなあ・・・といつも思う。(写真展情報より)

  • 名称:片平孝写真展「雪の手紙」
  • 会場:ペンタックスフォーラム
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-25-1新宿センタービルMB(中地下1階)ペンタックススクエア内
  • 会期:2011年8月3日〜2011年8月15日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日16時まで)
  • 休館:火曜日、8月7日

(本誌:折本幸治)

2011/8/2 16:51