エプソン、インクジェットプリンターの酒田事業所や東北エプソンが操業再開


 エプソンは31日、東北地方太平洋沖地震による影響についての最新状況を発表した。

 31日現在、従業員の人的被害は発生していないが、未だに連絡の取れない従業員が1名いるという。

 生産拠点については4カ所が被災している。

 エプソンアトミックス(青森県八戸市)では、金属射出成形部品および人工水晶は4月初旬から生産を順次再開するとしている。金属粉末については、設備が津波で浸水したため4月末頃の生産再開を見込む。

 秋田エプソン(秋田県湯沢市)は、22日からすべての製品(プリンター部品、水晶デバイス、超精密部品など)で生産を再開した。電力や燃料などの状況を確認しながら生産を行なっていく。

 エプソン酒田事業所および東北エプソン株式会社(いずれも山形県酒田市)は、28日からインクジェットプリンター部品と半導体の一部について生産を再開した。電力や材料の調達状況などを確認しながら生産を行なっていく。

 エプソントヨコム福島事業所は、東京電力福島第一原子力発電所から直線で16kmに位置しており避難エリアに該当するため閉鎖中。

 部品調達の状況により一部の生産に影響が出る可能性があるが、代替部品の調達や技術的な施策対応などにより影響を最小限にとどめるという。2011年3月期の業績予想に与える影響については精査中としている。




(本誌:武石修)

2011/3/31 15:40