ビタミンTee・アートギャラリー、扇田慎平写真展「わがロス・カプリチョス」


 ビタミンTee・アートギャラリーは、扇田慎平写真展「わがロス・カプリチョス」を3月9日から開催する。

子供の頃、「カメラ毎日」で連載された奇妙なカラー写真シリーズ「ロス・カプリチョス」を見た。意味不明な写真と隠喩に満ちたフレーズが並び、不気味な世界の断面を垣間見せたのは川田喜久治(1933〜)という写真家だった。そして、本来の「ロス・カプリチョス」とは、スペインの偉大な画家、フランシスコ・ゴヤ(1746〜1828)が残した寓意に満ちた銅版画集である。
 こういう無限のイメージを喚起する作品群に触れていながら、私自身は、カメラで目の前のコトやモノを気まぐれ(カプリチョス)に拾うだけだ。報道カメラマンや映像作家、メディア・クリエイターのように、華麗な世界や激動の歴史が目の前にあるわけもない。
 しかし、私は写真を撮っている。コツコツと、性懲りもなく、何の脈絡もなく。いまだに「写真よ、さようなら」と言えないままに。

(写真展情報より)

  • 名称:扇田慎平写真展「わがロス・カプリチョス」
  • 会場:ビタミンTee・アートギャラリー
  • 住所:東京都中野区東中野5-9-1シャローム東中野101
  • 会期:2011年3月9日〜2011年3月14日
  • 時間:12時〜19時(最終日18時まで)

(本誌:折本幸治)

2011/2/24 20:17