【CP+】タムロン、ソニー用「18-270mm Di II PZD」「SP 70-300mm F4-5.6 Di USD」を参考出品


 タムロンはCP+2011の会場で、開発中のソニーマウント用交換レンズ「18-270mm F3.5-6.3 Di II PZD」と「SP 70-300mm F4-5.6 Di USD」を参考出品した。早ければともに3月に発売するという。

CP+2011でのタムロンブースソニー用レンズ2本を参考出品。左が18-270mm F3.5-6.3 Di II PZD、右がSP 70-300mm F4-5.6 Di USD

 18-270mm F3.5-6.3 Di II PZDは、2010年12月20日にタムロンが発売した高倍率ズームレンズ。APS-Cサイズ相当の撮像素子に特化した設計の「Di II」シリーズのひとつであり、タムロンの一眼レフカメラ用交換レンズ初の新AF駆動方式「PZD」(Piezo Drive)を採用する。手ブレ補正機構「VC」内蔵したキヤノン用およびニコン用が発売済みで、価格は8万4,000円。製品の発表時、ソニー用の発売時期は未定だった。

 一方SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USDは、35mm判のイメージサークルをカバーする望遠ズームレンズ。手ブレ補正機構「VC」を内蔵するキヤノン用とニコン用の価格は6万3,000円。ソニー用の発売については以前よりアナウンスがあったものの、具体的な発売時期が決まっていなかった。

 どちらも外観はキヤノン用とニコン用とほぼ同じ。ただし手ブレ補正機構を備えておらず、鏡筒にも手ブレ補正機構のオン/オフスイッチはない。

ソニー用18-270mm F3.5-6.3 Di II PZDソニー用SP 70-300mm F4-5.6 Di USD

 そのほか技術展示では、SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USDのカットモデルや、PZDを展示。また、VCユニットのデモでは、手から伝わった振動をVCユニットがキャンセルしている動作を示す仕掛けが人気を呼んでいた。

右上を揺らして振動を与えると、左下のVCユニットが俊敏に動くVCユニットの例
18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZDに搭載のAF駆動用ピエゾモーター。製品全体の小型化に貢献している

 ブース内にはこの種のイベントで恒例となったレンズクリーニングコーナーを設置。持ち込んだタムロンレンズのチェックと清掃を行なってくれる。

恒例のレンズクリーニングコーナーも

 また、タムロンの代表的な民生向け製品といえる高倍率ズームレンズと90mmマクロレンズの変遷を表す展示や、創業60周年を解説するディスプレイが興味深かった。

初代の高倍率ズームレンズ、AF 28-200mm F3.8-5.6 Aspherical(1992年)
SP 90mm F2.5(1979年)。発売当初のキャッチフレーズは「ポートレートマクロ」だった
タムロン創業60周年を解説したディスプレイ一眼レフカメラ用マウント交換方式Tマウントレンズの135mm F4.5。発売は1958年
同じく交換マウントのアダプトールIIレンズシリーズのひとつ、35-135mm F3.5-4.2(1982年発売

 ステージでは、鉄道写真家の広田泉氏と鉄道フォトライターの矢野直美氏がトークを繰り広げたほか、「昨年のCP+ではブースコンパニオンをしていた」という、鉄道写真家として活動を開始したばかりの森由梨香氏が登壇。女性陣の鉄道写真を見ながら、広田氏が18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZDの特徴と使いこなしを解説していた。

矢野直美氏(左)が18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZDで撮影した写真を広田泉氏(右)が解説森由梨香氏(左)はとにかく熱心な「撮り鉄」とのこと。イカロス出版「J train」に執筆

(本誌:折本幸治)

2011/2/9 21:48