パナソニック、「小鳥の顔」も認識できるミドルウェア


 パナソニックシステムネットワークスは、顔認識ミドルウェア「FaceU」に複数のペットの顔を認識する機能を追加し、12月1日に企業向けライセンスを開始する。12月1日から12月3日にかけてパシフィコ横浜で開幕する「組込み総合技術展 Embedded Technology 2010」に展示する。

 FaceUに、ペットとして人気が高いという犬、猫、小鳥の顔の認識機能を新たに追加した。FaceUは、顔検出、顔パーツ詳細検出、顔認証、瞬き推定、笑顔度合い推定、赤ちゃん検知、顔向き検出、視線検出、性別推定、年齢推定などの機能を持つ顔認識ミドルウェア。デジタルカメラや携帯電話などの組み込み機器でも動作可能という。

 新機能の主な特徴は、従来の人物の顔認識に加え、犬、猫、小鳥の顔を同時に10個(拡張可能)まで認識できる点、「登録なし認識方式」と「登録あり認識方式」の2つの認識方式に対応する点、認識した顔の角度が変わっても判別できるマルチアングルに対応した点の3つ。

 登録あり認識方式は、あらかじめ登録したペットの顔に対し名前などを表示する用途に利用できるもの。同一種族のペットなど、顔形状が同じペットでは認識できないという。

 マルチアングル対応は、認識した顔が左右に270度(-135度〜+135度)回転しても判別する機能。寝転がった被写体の撮影でもカメラ位置を回転させる必要がなく、スムーズに撮影できるとしている。

 同社では新しいFaceUの用途として「ペットがカメラに対して正面を向いた際にシャッターを切る」、「画像を犬・猫・小鳥に分類する」、「登録した自分のペットを認識する」といった例を挙げている。

(本誌:鈴木誠)

2010/11/30 15:00