キヤノン、第3四半期はカメラなど事業好調で増収増益


 キヤノンは27、2010年12月期第3四半期(7月1日~9月30日)の連結業績を発表した。売上高は9,131億5,100万円(前年同期比17.9%増、以下同)、営業利益は1,044億2,400万円(74.1%増)、純利益681億9,500万円(85.6%増)。デジタル一眼レフカメラなどコンシューマ製品が好調。オフィス製品ではレーザープリンターが大幅に回復したほか、産業機器も増収となり、増収増益となった。

EOS Kiss X4

 コンシューマビジネスユニットの売上高は3,247億7,300万円(3.3%増)、営業利益は587億7,700万円(14%増)。前期発表と同様、デジタル一眼レフカメラは「EOS 5D Mark II」、「EOS 7D」、「EOS Kiss X4」、「EOS Kiss X3」などを中心に販売数量を大きく伸ばしたほか、IXYシリーズ1機種とPowerShotシリーズ4機種を投入し、新興市場を中心に引き続き販売数量を伸ばした結果、デジタルカメラの販売台数伸び率(前年同期比)は10%増となった。インクジェットプリンターはアジアでの販売が好調に推移したものの、販売台数は前年同期の水準を下回った。

 なお、コンシューマビジネスユニットに占める各製品の売上構成比は、カメラが71%、インクジェットプリンターが24%、その他が5%。

 オフィスビジネスユニットの売上高は5,069億1,500万円(25.6%増)、営業利益は763億円(30.3%増)。カラーネットワーク複合機、モノクロネットワーク複合機、レーザープリンターの販売台数がそれぞれ増加した。

 産業機器その他ビジネスユニットの売上高は1,097億7,400万円(31.7%増)、営業利益は43億9,200万円(前年同期は171億9,700万円の赤字)。半導体関連を中心としたグループ会社が売り上げを伸ばしたことに加え、液晶露光装置と半導体露光装置の販売台数が回復した。

 通期の業績予想は、売上高3兆7,100億円(15.6%増)、営業利益3,900億円(79.7%増)、純利益2,450億円(86.1%増)を見込む。前回予想から売上高を400億円下方修正したものの、営業利益と純利益はそれぞれ300億円ずつ上方修正した。コンシューマ市場は、デジタル一眼レフカメラとコンパクトデジタルカメラが拡大すると予想。インクジェットプリンターも徐々に拡大するとした。オフィス市場は、カラーネットワーク複合機やレーザープリンターを中心に引き続き回復する見込み。産業機器市場は、デバイスメーカーの投資再開とパネルメーカーの増産体制強化により、半導体露光装置および液晶露光装置の需要が大幅に拡大する見通し。



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2010/10/28 15:34