アドビ、“コンテンツに応じた修復”搭載の「Photoshop Elements 9」

~Mac版にもエレメンツオーガナイザーを搭載

 アドビは、画像編集ソフト「Photoshop Elements 9」を10月1日に発売する。対応OSは、Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5.8または10.6。同社のRAW現像ソフトLightroom同様、Windows版とMac版を一つのパッケージに同梱する。ともに32bitのみの対応となる。

 パッケージ製品の価格は、通常版が1万4,490円、乗換え・アップグレード版が1万290円、学生・教職員個人版が7,140円。動画編集ソフト「Premiere Elements 9」とのセットも用意し、価格は通常版が2万790円、乗換え・アップグレード版が1万5,540円、学生・教職員個人版が1万290円。いずれも21日から予約受付を開始する。

Photoshop Elements 9(左)とPremiere Elements 9同梱版(右)

 2009年10月に発売した「Photoshop Elements 8」の後継製品。Photoshop Elements 8で「エレメンツオーガナイザー」として搭載していた写真整理機能をMac版でも使用可能とし、動画の読み込みやビデオムービーの作成が可能になった。従来は、Mac版のみ写真整理機能として「Bridge CS」を使用していた。

 新機能としては、スポット修復ブラシにおいて、上位製品の「Photoshop CS5」にも搭載している「コンテンツに応じた修復」が使用可能になった。修正したい対象をブラシでなぞるだけで、細かな範囲選択をすることなく自動で修復を行なえるとしている。例えば、海面に浮かぶ漂流物や、空に写り込んだ電線などに対して効果を発揮するという。

 また、「フォトマージ」機能では、ベースとなる写真に対して、もう1枚の写真の作風を反映させる「スタイルマッチ」を追加した。例えば、自分の写真をコントラストが高く力強い印象にしたい時は、自分のイメージに合致した作風の写真を用意することで、用意した写真の作風を自分の写真に反映させることができる。

スポット修復ブラシの「コンテンツに応じた修復」を利用すると、背景に写り込んでしまった人影などを除去できる(左が元画像)
元画像に“スタイル画像”を読み込ませるだけで、スタイル画像の作風が元画像に反映される「スタイルマッチ」

 さらに、「フォトマージパノラマ」では、写真を合成してパノラマ写真を作った場合の空白部分を自動的に補間する機能を搭載した。エフェクト機能としては、湖面に映ったかのように被写体を反転させた像を追加する「反射」、周辺光量や色合いなどをトイカメラ風に変化させる「ロモカメラ」、人物の顔のシワやホクロなどを簡単に取り除ける「顔写真をきれいに」、彩度やコントラストの高い画像を作る「ポップアート」、被写体が写真から飛び出しているかのように見せる「はみ出させる効果」などを備えた。

「フォトマージパノラマ」では、パノラマ合成後の空白部分を違和感のないよう自動的に塗りつぶす(左が合成直後)
湖面に反射しているかのような効果を施す「反射」(左が元画像)
周辺光量落ちとクロスプロセス風の効果を適用する「ロモカメラ」(左が元画像)
人物の顔を明るく補正できる「顔写真をきれいに」(左が元画像)
コントラストが高く彩度の高い画像を作れる「ポップアート」(左が元画像)

 インターフェース面では、ベースカラーをブラックからグレーに変更。日本語テキストの記述もより読みやすく改善したとしている。Webサービス連携機能としては、FacebookおよびFlickrとの同期機能を有する。

 このほか、人物の顔認識や静止画・動画への自動タグ付け機能なども引き続き備える。



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2010/9/22 00:00