シグマ、Foveon X3センサー搭載の「SD15」を6月25日に発売


 シグマは、デジタル一眼レフカメラ「SD15」の発売日を6月25日に決定した。2010年2月に発表し、「PMA2010」および3月の「CP+2010」に展示。発売時期を未定としていた。

 ボディ単体と「18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM」を含むスターティングキットを用意し、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格はスターティングキットが14万円前後、ボディ単体が12万5,000円前後の見込み。

SD15

 2007年3月に発売した「SD14」の後継機。同社デジタルカメラの特徴である「Foveon X3ダイレクトイメージセンサー」を引き続き搭載し、画像処理エンジン「TRUE II」や約46万ドットの3型液晶モニターなどを新たに搭載する。

 外観はSD14をほぼ踏襲する。十字コントローラーにより、カラーモード、ホワイトバランス、画質、画像サイズなどを素早く設定できるようになった。また、背面操作部は画像再生関連の機能を赤く表記するようになった。

 撮像素子は有効1,406万画素のX3ダイレクトイメージセンサー(20.7×13.8mm、APS-Cサイズ相当)。実撮影画角はレンズ表記の約1.7倍(35mm判換算)。感度はISO100〜1600(拡張時はISO50、ISO3200相当も選択可能)。SD14と比べて2倍のDDRIIバッファメモリーを搭載し、3コマ/秒で最大21コマの連続撮影を可能にした。

 画像処理エンジンはX3ダイレクトイメージセンサー専用の「TRUE II」を搭載。AFE(Analog Front End)の採用により、従来に比べ高感度性能が向上し、ノイズが少なく高解像で優れた色再現が可能としている。
 
 AEセンサーは新開発の77分割タイプを搭載した。露出精度の向上を図ったほか、AFポイントと連動することで複雑な光線状況でも正確な露出制御が可能としている。

 シャッター耐久はSD14と同様に10万回。シャッター機構から発生するゴミを抑え、ダストプロテクターとともにセンサーに付着するゴミやホコリを最小限に抑える。

 ダストプロテクターは、マウント部分に光学ガラスによるシールドを施すもの。ワンタッチで着脱できる。マウント周りにシーリング部品も組み込んだ。

 ファインダーは視野率約98%、倍率0.9倍、アイポイント18mmでSD14と同じ。

 ガイドナンバー11のポップアップ式ストロボを搭載し、焦点距離17mm(35mm判換算約28mm相当)をカバーする。

 ミラー駆動とシャッターチャージを専用モーターで駆動する2モーターシステムを搭載。ミラーの振動を最小限に抑え、カメラブレを防ぐ。ミラーアップ機構も採用し、別売の専用リモコン「RS-31」(2,625円)も併用できる。

 撮影したRAWデータは、データが劣化しないロスレス圧縮方式を採用し、小さなファイルサイズを実現したという。輝度情報と色情報を1:1の形式で取り込むため、RAWデータには補間に頼らず輝度情報と色情報を1:1で記録する。

 同梱の現像ソフトは「SIGMA Photo Pro 4.0」。ISO400以上で撮影したX3F形式のRAWデータにノイズリダクションを施すことができる。マルチコアCPUにも対応した。
 
 液晶モニターは3型約46万ドット。SD14は2.5型約15万ドットだった。

 記録メディアはSDHC/SDメモリーカード、MMCに対応。電源はSD14と同じリチウムイオン充電池の「BP-21」。バッテリーチャージャー「BC-21」が付属する。

 本体サイズは144×80.5×107.3mm(幅×奥行き×高さ)でSD14と同じ。本体のみの重量は680gでSD14から20g軽くなった。

 縦位置グリップはSD14用の「PG-21」(2万6,250円)が共通で使用可能。BP-21を2本収容できる。

【訂正】記事初出時「新たにクイックセットボタンを備えた」と記載しておりましたが、正しくは「SD14」から搭載しておりました。



(本誌:鈴木誠)

2010/6/11 14:06