カシオ、裏面照射型CMOSセンサー搭載の高倍率「HIGH SPEED EXILIM」

~連写によるダイナミックレンジ拡大機能などを搭載


HIGH SPEED EXILIM EX-FH25

 カシオは、40コマ/秒の高速撮影が可能な20倍ズーム機「HIGH SPEED EXILIM EX-FH25」を27日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万円前後の見込み。

 同社が2008年9月に発売した「HIGH SPEED EXILIM EX-FH20」の後継モデル。新たに、1/2.3型有効1,010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載した。裏面照射型CMOSセンサーの採用により、暗所でもノイズの少ない画質を実現できたとしている。搭載した裏面照射型CMOSセンサーはソニー製。

 裏面照射型CMOSセンサーは、センサーの表面から光を照射していた従来のCMOSセンサーとは異なり、背面から光を入射させることで、センサー上の配線やトランジスタの影響を受けることなく、フォトダイオードに入る光の量を増大させることが可能。デジタルカメラではソニーの「サイバーショットDSC-WX1」と「同DSC-TX1」に続く製品化となる。

 手ブレや被写体ブレが発生しやすい夜景撮影で、シャッター速度の速い複数の連写画像を一枚に合成してブレを軽減できる「HS(ハイスピード)夜景」を引き続き搭載。今回、連写の後に人物をストロボ撮影した画像を合成することで、人物と背景の両方を美しく撮影できるという「HS夜景と人物」を新たに追加した。

 また、人物の顔が暗くなったり青空が白く写るなどの失敗写真が多い逆光撮影で、露出の異なる3枚の連写画像を合成することで、黒ツブレや白トビの無い撮影が可能な「HSライティング」も新搭載した。「HS夜景と人物」と併せて、手持ちでの撮影が可能。


 レンズは35mm判換算の焦点距離26~520mm相当、F2.8~4.5の20倍ズーム。最短撮影距離は約12cm。スーパーマクロモードでは約1cmまで接近して撮影できる。最大記録解像度は3,648×2,736ピクセル。DNG形式のRAW記録も可能。感度はISO100~3200。センサーシフト式の手ブレ補正機構を搭載する。

 最大3,456×2,592ピクセル(900万画素相当)で40コマ/秒の高速連写が可能。前モデルは40コマ/秒での撮影は最大700万画素相当だった。シャッターを押す前のシーンを記録できる「パスト連写」など高速連写を活かした機能も引き続き搭載している。

 動画は1,280×720ピクセル、30fpsのHD動画を撮影可能。記録形式はAVI(Motion JPEG)。加えて、224×64ピクセルで1,000fps、224×168ピクセルで420fps、448×336ピクセルで、30~240fps、640×480ピクセルで30~120fpsのハイスピード動画撮影にも対応する。

 プログラムAEのほか、シャッター速度優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出も使用可能。液晶モニターは約23万ドットの3型。約20万ドットの0.2型EVF(電子ビューファインダー)も搭載する。

 記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。内蔵メモリーは85.9MB。電源は単3電池×4本。アルカリ乾電池とニッケル水素充電池が使用できる。CIPA準拠の撮影可能枚数はアルカリ乾電池で約340枚、ニッケル水素充電池で約490枚。

 本体サイズは122.6×84.5×81.4mm。本体のみの重量は約483g、バッテリーと記録メディアを含む重量は約577g。




(本誌:武石修)

2009/11/16 16:09