コダック、「コダクローム」の生産を終了


 米コダックは22日、カラーリバーサル(ボジ)フィルム「コダクローム」の生産を終了すると発表した。

 デジタルカメラの普及により、コダクロームの売上は同社の写真フィルムの1%に留まっており、生産を継続するのは困難と判断した。同社では、コダクロームの流通在庫が払拭するのは2009年秋の初め頃と見ている。なお現像は、唯一コダクロームの現像が可能な米Dwayne'sラボで2010年まで行なうとしている。

 コダクロームは、コダックが1935年に発売したカラーリバーサルフィルム。フィルム内に発色剤(カプラー)を持っておらず、現像時に発色剤を加える「外式」を採用しており、高い先鋭度を持つのが特徴だった。コダックによると、商業的に成功した世界初のカラーフィルムとしている。コダックでは、最後のコダクロームを米ロチェスターのジョージ・イーストマンハウス国際写真フィルム博物館に寄贈する。

 国内では、2007年春にコダクロームの販売を終了しており、Dwayne'sラボへの現像取次ぎも2008年6月末日に終了している。



(本誌:武石修)

2009/6/23 13:05