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ソニー、裏面照射4,240万画素「RX1R II」海外発表

ローパスフィルターON/OFF切替を搭載 EVFも本体に装備

ソニーは10月14日(米国時間)、35mmフルサイズセンサー搭載のレンズ一体型デジタルカメラ「RX1R II」(DSC-RX1RM2)を米国で発表した。米国での価格は3,300USドル、11月に発売予定。欧州では3,500ユーロ、12月発売。日本での発売は未定。

現行の「サイバーショットDSC-RX1」および「サイバーショットDSC-RX1R」の後継とみられる製品で、米国でのイベント「CEDIA 2015」で発表された。現地ではソニー平井社長が登壇してお披露目するという力の入れ具合だ。

見た目は現RX1およびRX1Rに近いものの、撮像素子の有効画素数は、約2,430万画素から約4,240万画素へと大幅に増加。しかも「Exmor R CMOS」の名が示す通り、裏面照射型のCMOSセンサーとなっている。有効4,240万画素の35mm判サイズ裏面照射型CMOSセンサーは、先に発売されたα7R IIと同じスペック。14bit RAW記録もサポートしている。

さらに、ローパスフィルターの効果をoff/standard/highから選択する機能を有する。2枚のローパスフィルターの間に液晶を挟んだ構成をとり、その液晶を電圧で制御してローパスフィルターの効果を変化させる仕組み。世界初としている。モアレの出具合に応じて切り替えたり、ブラケティング撮影が可能だ。

画像処理エンジンはBIONZ Xを採用。最高感度はISO25600、拡張でISO102400を誇る。

レンズはSonnar T* 35mm F2。RX1/RX1Rと同様、鏡胴にマクロモードへの切り替えスイッチを、先端に49mm径のフィルターネジ枠を備える。RX1/RX1RのレンズフードLPH-1も引き続き使用可能。

ファストハイブリッドAFの搭載を謳い、399点の位相差AFを搭載。AF速度はRX1Rより30%高速化したという。RX1/RX1RはコントラストAFのみだった。RX1/RX1RになかったAF-Cも利用できるようで、前面のAFモードダイヤルに「C」のポジションがあることからも、そのことがうかがえる。

RX100 IVを思わせるポップアップ式のEVFを本体に内蔵する。それでいて外形寸法は113.3×65.4×72mmと、RX1/RX1Rとほぼ変わらないサイズを維持した(奥行きが2.4mm増している)。その代わり、内蔵ストロボが省略されている。ホットシューは引き続き搭載。

ボディはマグネシウム製。RX1/RX1RのサムグリップTGA-1も利用できる。

EVFのスペックは、236万ドットの有機EL(OLED)、倍率は0.74倍。ツァイスT*コーティングも施されている。内蔵EVFに加えて、RX1/RX1R用の外付けEVF、FDA-EV1MKも装着できるようだ。

背面モニターは3型120万ドットのチルト式で、白画素入りのWhiteMagicタイプを標榜する。

連写性能は、AF追従で5コマ/秒。動画記録はXAVC Sをサポート。60p、30p、24pのフルHD記録に対応する。

RX1/RX1Rに続き、鏡胴の根元には絞りリングを装備。撮影モードダイヤル、露出補正ダイヤルも備えている。カスタマイズ可能なC1ボタンおよびC2ボタンも搭載。

バッテリーはRX1/RX1Rと同じく、NP-BX1を使用。

Wi-Fi、NFCを搭載。PlayMemories Camera Appsにも対応する。

(本誌:折本幸治)