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「フジカラーF-II400」が未来技術遺産に登録

世界初のASA400を実現したカラーネガフィルム

富士フイルムは9月3日、同社が1976年に発売した「フジカラーF-II400」が、国立科学博物館の重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に登録されたと発表した。

1976年10月に世界初の高感度ASA400(=ISO400)を実現したカラーネガフィルムとして発売された製品。欧米メーカーに先駆けてASA400フィルムを開発・発売できた点が高く評価された。

感度を従来の4倍に引き上げたことで、室内を明るく撮れるようになったほか、シャッタースピードを上げて手ブレを解消したり、ストロボなしで失敗の少ない写真が撮れるようになるなど、カラー写真の撮影領域を拡大したという。

フジカラーF-II400に用いられた技術には、写真フィルムが感光するためのハロゲン化銀粒子の新しい形成技術である「CLG(Concentrated Latent-image Grain:集中核型粒子)技術」と、色素像のにじみを防ぐ「ICL(Image Controlling Layer:画像制御層)技術」がある。

(本誌:鈴木誠)