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ソニー、積層型CMOSセンサーの製造拠点“山形テック”を新設

 ソニー株式会社は29日、ソニーセミコンダクタ株式会社(SCK)山形テクノロジーセンター(山形テック)を3月31日に設立すると発表した。主に積層型CMOSイメージセンサーのフォトダイオードや配線工程などの製造を行なうとしている。

 山形テックの設立は同社がイメージセンサーの生産能力増強のために行なう中長期的施策のひとつで、ルネサス エレクトロニクス株式会社から鶴岡工場(ルネサス山形セミコンダクタ株式会社)の半導体関連資産を譲り受けて活用するとしている。

 積層型CMOSイメージセンサーは、同社が2012年1月に開発を発表した新型撮像素子。裏面照射型CMOSセンサーでは画素と同じ層にあった処理回路を、積層型CMOSでは支持基板の代わりとして下層に配置。大規模な信号処理回路の搭載や、センサーチップの小型化が可能になるとされている。2012年8月に「Exmor RS」として商品化を発表している。

 山形テックの量産開始予定は2015年4月。CMOSセンサーの生産拠点としては、鹿児島テクノロジーセンター、熊本テクノロジーセンター、長崎テクノロジーセンターに続く。当初はCMOSセンサーの試作や、ルネサスからシステムLSIなどの生産受託を行なうという。所在地は山形県鶴岡市宝田1丁目11番73号。

(本誌:鈴木誠)