シグマ、「SD1 Merrill」を開発発表。SD1購入者に40万円相当のポイント還元も


 シグマは8日、デジタル一眼レフカメラ「SIGMA SD1 Merrill」を開発発表した。価格はオープン。発売日は未定。

SIGMA SD1 Merrill

製造方法を一部見直した「Merrill」センサーを採用

 「SIGMA SD1」(2011年6月)のイメージセンサーの性能はそのままに、製造方法の一部の見直しを行ない、改善を重ねて開発したというジェネレーションネーム「Merrill」センサーを搭載。同時発表の「DP1 Merrill」「DP2 Merrill」と同じく、4,600万画素(4,800×3,200×3層)のFoveon X3ダイレクトイメージセンサー(23.5×15.7mm)を採用する。有効画素数、センサーサイズはSD1のセンサーと同等。

 同日に公開された山木和人社長のメッセージによると、SD1 MerrillはSD1から大幅な価格改定を行なった製品になるという。4,600万画素のFoveon X3ダイレクトイメージセンサーは、SD1の量産開始までに一部製造上の課題を解決することができなかったため、製造コストが大幅に上回る結果となった。それ克服したのがMerrillセンサーであり、センサー自体の特性や性能は変わっていない。

 同じく山木和人社長によると、SD1 Merrillは早ければ3月頃に発売、価格は20万円を想定しているという。

 Merillの由来は、「ひとつのピクセルでRGBすべての色を捉えることのできる」デバイスの特許を持つエンジニア・写真家の故ディック・メリル氏(Dick Merrill)にちなんだもの。

 主な仕様はSD1と共通。画像処理エンジンはSD1と同じく「デュアルTRUE II」。感度はISO100-6400。高速処理を考慮し、バッファメモリーにはDDR IIIを採用する。連写性能は約5コマ/秒。

 ファインダーはペンタプリズム式で、視野率約98%、ファインダー倍率0.95倍。アイポイントは18mmとなっている。

 AFは11点ツインクロスセンサー。測光には77分割AEセンサーを使用。SDシリーズが代々採用するダストプロテクターも備える。

 最高シャッター速度は1/8,000秒。シャッター耐久回数は10万回。ミラー駆動とシャッターチャージをそれぞれ専用モーターで駆動する2モーターシステムを採用。ミラーの振動を抑え、カメラブレを防止する。

 記録メディアはCF Type-1。

 バッテリーはBP-21でSD1と共通。バッテリーグリップPG-31も共用できる。

 本体はマグネシウム製で防塵防滴仕様。外形寸法、質量ともSD1と同じ。145.5×113.5×80mm、700g(電池除く)となっている。


SD1購入者に40万円相当のポイントを進呈

 SD1の実質的な価格改定を受け、シグマでは「SIGMA SD1ポイントサポートプログラム」を実施する。SIGMA SD1の購入者に40万円相当のポイントを進呈、そのポイントをシグマ製品と交換できるという内容。

 「SD1を購入し、現在ご使用のお客様」が対象となっている。

 詳細は2月23日に発表するという。

 8日現在、SD1ボディの量販店における販売価格は61万円前後。

【2012年2月8日】山木和人社長のメッセージからMerrillセンサーについて追記しました。



(本誌:折本幸治)

2012/2/8 16:51