【PMA】ソニー、APS-Cセンサー搭載のミラーレスαを年内に投入

〜中級αボディの発表も予告

会期:2010年2月21日〜2月23日
会場:アナハイムコンベンションセンター

 ソニーは、米国カリフォルニア州アナハイムで21日(現地時間)に開幕した写真関連イベント「PMA 2010」において、レンズ交換式のAPS-Cミラーレス機を開発中と発表した。2010年内の製品化をアナウンスしている。

ミラーレスαを紹介する業務執行役員SVPパーソナルイメージング&サウンド事業本部長の今村昌志氏「Ultra-Comact」をアピールするミラーレスαのシルエット
パンケーキスタイルのレンズを装着したシルバーボディのモックアップ。鏡に映った背面には、動画記録用と思われるボタンが見える
レッドボディブルーボディ

 21日午前に行なわれたプレスカンファレンスでソニーが披露したミラーレス機のモックアップは、ボディ3色(シルバー、レッド、ブルー)、交換レンズ3タイプ。αブランドのひとつと位置付けており、既存のデジタル一眼レフカメラより小型軽量なことから、「いつでもどこでもデジタル一一眼レフカメラのクオリティを」(Anytime-anywhare DSLR quality)とアピール。その大きさを「Ultra-Compact」と表現している。

 現段階では詳細な仕様は未定ながら、撮像素子にはAPS-Cサイズ(24×16mm)の「Exmor APS HD CMOS」を採用する。先行するマイクロフォーサーズ機と同様のミラーレススタイルながら、撮像素子の面積の広さで上回る。また、AVCHD準拠のフルHD動画記録にも対応するという。

APS-Cサイズ相当の撮像素子を採用。マイクロフォーサーズよりも面積で上回ることをアピールしていた
フルHDのAVCHD記録に対応する2010年内の商品化をアナウンスした

 また、専用交換レンズとして、パンケーキスタイルの製品に加え、標準ズームレンズと思われるタイプや、より焦点距離の長いレンズと見られるタイプを提示。いずれもブランド名などは明らかにしていない。モックアップにはSONYの銘だけが入っていた。

専用の交換レンズは3種類レンズ交換式である点をアピールする今村事業本部長
望遠ズームレンズ、あるいは高倍率ズームレンズと見られる1本ブルーボディにつけられたレンズ

 既存のαシステムについても大きな発表があった。「Mainstream models」と「Advanced model」の2ラインを打ち出し、2010年内の新製品の導入を明らかにした。Mainstream modelsについては、クラス最速のレスポンスを目標としている。

 会場には2台のモックアップを展示しており、どちらもミラーレスαと同じ名称のExmor APS HD CMOSを採用。AVCHD記録が可能という。

既存のαシステムでは、新たに2ボディの登場を予告した。αボディ初の動画記録に対応する予定で、フルHD記録のAVCHDに準拠する。また、フルサイズ対応レンズの新製品として、Distagon T* 24mm F2と500mm F4 Gをアナウンスした

 そのうち上位モデルと見られる方は「中級機」という位置付けで、Advance modelの1台。グリップ前後のコマンドダイヤルや、右手側上面に液晶表示パネルを搭載する。また、現行のα900やα700に通じるマルチセレクターやFnボタンの存在も目につく。アイセンサー、ボディ内手ブレ補正機構、内蔵ストロボの搭載も確認した。α550やα380などと同じく、電源レバーはシャッターボタンと同軸にレイアウトされている。

 もう1台はMain Streamsの1台に位置付けられる製品。

現行α700の跡を継ぐ位置付けと考える上位モデル。α700より角がとれたデザインだ。装着レンズはVario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
鏡に映った背面。マルチセレクターやFnボタンが見える右手側上面には、大きめの液晶表示パネルを装備。AVCHDのロゴも
下位モデルと見られるモックアップ。こちらもAVCHDに対応する。レンズはDT 18-55mm F3.5-5.6 SAM

 α用交換レンズにも新製品の発表があった。どちらも35mm判フルサイズに対応する製品。カールツァイスブランドからはDistagon T* 24mm F2 ZA SSM、Gレンズからは500mm F4 Gの登場を予告した。

Distagon T* 24mm F2 ZA SSM500mm F4 G

(本誌:折本幸治)

2010/2/22 05:08