カカクコム、2009年夏ボーナス商戦速報を発表

~デジタル一眼レフの停滞を示唆

 カカクコムは24日、2009年夏のボーナス商戦速報を発表した。同社が運営する価格比較サイト「価格.com」のアクセス数をベースにした調査で、「デジタルカメラ」、「PC」、「家電」の3カテゴリについてまとめている。

大カテゴリ別アクセス数推移(出典:カカクコム)

 デジタルカメラカテゴリ全体のアクセス数は、2008年9月以降横ばいを続けており、2009年に入ってからは新製品が多く発表された2月頃をピークに減少に転じている。

カメラ関連カテゴリ別アクセス数推移(出典:カカクコム)

 同社では、デジタルカメラカテゴリのアクセス数伸び悩みについて、デジタル一眼レフカメラに陰りが見えていると指摘。デジタル一眼レフカメラの普及率が飽和しており、ターゲットユーザーのほとんどが既に所有していることや、話題になる新機種がなく、主力モデルが2008年で出そろってしまったこと、また2008年秋以降の不景気で趣味性が高く価格も高めのデジタル一眼レフカメラは敬遠される傾向にあることなどを要因に挙げている。ただ、直近ではコンパクトデジタルカメラに人気が集まっており、アクセスを伸ばしているという。カメラカテゴリの伸び率は125.9%(ボーナス時期の前年比、以下同)だった。

PC関連カテゴリ別アクセス数推移(出典:カカクコム)

 PCは、ネットブックの人気で「ノートパソコン」カテゴリのアクセスが順調な伸びを示している。また、「液晶モニタ・液晶ディスプレイ」カテゴリもフルHD対応の低価格な大型ディスプレイが堅調で、アクセスを伸ばした。PCカテゴリの伸び率は138%。

家電関連(AV機器)カテゴリ別アクセス数推移(出典:カカクコム)
家電関連(生活家電)カテゴリ別アクセス数推移(出典:カカクコム)

 家電は伸び率147.1%と大きなアクセス増を記録した。冷蔵庫やエアコンといったカテゴリでアクセスの増加が見られることから、「エコポイント制度」の後押しがアクセス増の一因になったと見ている。加えて、低価格化が進むBlu-rayレコーダーや同プレーヤーなど話題性のある製品もアクセス増に繋がったとしている。

 なお、2008年と2009年の5月に実施した「夏のボーナスで購入する商品」についての調査では、デジタル一眼レフカメラが2008年の6位から10位に後退している。カカクコムでは、「夏商戦、デジタル一眼レフカメラを取り巻く環境はかなり厳しくなる」との見方を示した。

夏のボーナスで購入する製品ランキング(出典:カカクコム)

(本誌:武石修)

2009/6/24 14:48