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ニコン、大口径広角ズーム「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」を10月発売

レンズ前後にフィルター装着可能 Zマウントの"大三元"が出揃う

ニコンは、Zマウント交換レンズ「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」を2020年10月に発売する。希望小売価格は税別32万円。

「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」と組み合わせて、いわゆる"大三元"と呼ばれる広角・標準・望遠の大口径ズームレンズ3本がNIKKOR Zレンズに揃う。同社では、いずれも従来製品を上回る描写性能を実現したとしている。

一眼レフ用の「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」(2007年発売)からの大きな改善ポイントとして、高い点像再現性の実現を挙げている。従来比ではズーム全域で優れているが、広角ズームにおいて特に重要だというワイド側の画質において、特に大きな改善が見られるという。ナノクリスタルコート、アルネオコートの採用による逆光耐性の向上も特徴とする。

ミラーレス構造によるショートフランジバックおよび前玉に大口径両面非球面レンズを採用したメリットとして、従来レンズ比での大幅な全長短縮と軽量化、より高い光学性能の実現、付属のレンズフードHB-97の併用によりレンズ前側にねじ込み式フィルターの装着が可能になった点を挙げている。

HB-97装着例

大口径両面非球面の採用により、AF-S 14-24mmの前玉に採用されていたドーム状のレンズを省略でき、前玉の突出も大幅に緩やかにできたという。

そのため、付属のレンズフード「HB-96」のほか、レンズ前面にねじ込み式フィルターを装着できるようにしたレンズフード「HB-97」を同梱。112mm径に対応し、ニコンでも新たに112mm径の「ニュートラルカラーNC 112mm」(税別5万円)、「円偏光フィルターII 112mm」(税別7万8,900円)を用意する。

9月17日16時20分追記:記事初出時、上記部分に「HB-79」と記載していましたが、「HB-97」の誤記でした。また、当初HB-97を別売と記載していましたが、HB-96とHB-97はどちらもレンズ本体に付属します。お詫びして訂正いたします。

また、レンズ後部にシートタイプのゼラチンフィルターを装着可能とし、レンズ前面にPLや保護フィルター、後部に星空用のソフトフィルターを入れるといった使い方を可能とした。

レンズ構成は11群16枚(非球面レンズ3枚4面を含む)。最短撮影距離は0.28m。

絞り羽根は9枚(円形絞り)。最小絞りはF22。フィルター径は112mm(付属のHB-97装着時)。

最大径×全長は約88.5×124.5mm。重量は約650g。

参考までにFマウントのAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは、同約98×131.5mm、約970g。レンズ前面にねじ込み式のフィルターは付かない。

本誌:鈴木誠