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ソニー、ZEISSレンズを搭載したフラッグシップスマホ「Xperia 1 II」

メインカメラのセンサーが1/1.7インチに大型化 実機写真も掲載

Xperia 1 II

ソニーは2月24日、スマートフォン「Xperia 1 II」および「Xperia 10 II」を発表した。製品はどちらもグローバルモデルで、日本を含む、国・地域で春以降の発売を予定している。

Xperia 1 II

2019年に発売されたXperia1の後継モデル。5GのSub6電波帯に対応するフラッグシップモデルとして位置づけられている。展開カラーはブラック、パープル、ホワイトの3色。

Xperia 1 II(ホワイト)

前モデルから引き続きディスプレイのアスペクト比は21:9を踏襲しており、そのサイズは6.5インチ。4K HDR対応の有機ELデイスプレイ(3,840×1,644ピクセル)が採用されている。

表示面では残像を低減する技術が用いられており、クリアな映像を実現しているという。また、光源や色温度からディスプレイ表示のホワイトバランスを選択できる設定が追加されており、用途に合わせて色味を変更することが可能となっている。その設定には、印刷した写真の色味をディスプレイ上で忠実に再現できるという内容も含まれている。

カメラ部の性能は、16mm F2.2(16MP)、24mm F1.7(12MP)、70mm F2.4(12MP)のトリプルレンズ仕様(画角はいずれも35mm判換算)。測距のための3D iToFセンサーも搭載している。この3D iToFセンサーにより暗いシーンでも物体を立体的に検知するとしており、暗所でのAFにも対応するとしている。

メインカメラ(24mm F1.7)にはZEISSレンズが採用されており、T*コーティングが施されている。これにより、レンズ内の反射を低減し、クリアな撮影を実現できるとしている。

また、メインカメラのセンサーは従来機種(Xperia 1)が採用していた1/2.6インチから、1/1.7インチに大型化した。アスペクト比は4:3で、前機種Xperia 1同様21:9比率の画像はクロップで撮影することになる。また高感度での撮影については、Xperia 1比で約1.5倍に向上しているという。

他に、動画撮影時に有効となる手ブレ補正(光学式:OISと電子式:EIS)を独自のアルゴリズムで組み合わせたというハイブリッド手ブレ補正も搭載している。

なお、他のカメラ部のセンサーサイズは、16mm F2.2が1/2.6インチ、70mm F2.4は1/3.4インチとなっている。フロントカメラの記録サイズは8MPとなっている。

前機種Xperia 1のカメラ部のスペックは16mm(1/3,4インチ)、26mm(1/2.6インチ)、52mm(1/3.4インチ)となっていた。

撮影性能面では、AF/AE追従で約20コマ/秒の連写が可能。人物や動物に対応したリアルタイム瞳AFも利用することができる。AFのエリアカバー率は約70%。この瞳AFは、α9などが対応するリアルタイムトラッキングと同等の挙動となるという。

この他、シャッタースピードやISO感度、ホワイトバランスなどを任意の値に変更して撮影することができる「Photography Pro」(フォトグラフィー プロ)機能を搭載。撮影モードダイヤル設定も追加されている。

瞳AFイメージ(Photography Pro)

動画撮影面では、「Cinematography Pro」(シネマトグラフィー プロ)を搭載。21:9比率の4K HDR動画を最大60fpsで記録可能となっている。記録可能時間は明示されていないが、本体の熱のもちかたによって変わってくるという。

記録面では、水準器やタッチAF機能が搭載されているほか、ホワイトバランスのカスタマイズが可能。また音質面では風の雑音に対して風防をつけたときと同等の効果が得られるという「インテリジェントウィンドフィルター」が搭載された。

このほかの進化点としては、ステレオスピーカーの配置が変更された。従来機では片方がフロント側に、もう片方がリアに配されていたが、双方をフロント側に左右均等に配したことで、ステレオサウンドのバランス感が向上した。また、3.5mmオーディオジャックの搭載により、左右の音の混ざりが約1/10にまで低減され、有線ヘッドホン使用時に、よりクリアな音質を楽しめるという。

[2020年2月25日修正]記事初出時にフロントスピーカーの説明で左右の音の混ざりが従来比1/10に低減されているとしておりましたが、正しくは有線ヘッドホン使用時の効果でした。お詫びして訂正いたします。

バッテリー容量も前機種Xperia 1の3,300mAhから4,000mAhに向上している。ワイヤレス充電にも対応する。

操作面では2つのアプリを同時に表示できるマルチウィンドウ機能に、スムーズにアプリの切り替えができるスイッチが加えられた。

外形寸法は166×72×7.9mm。重量は181g。重量はXperia 1から僅かに増えているが、設計の効率化により薄型化を実現している。

Xperia 10 II

Xperia 1 IIと同じく21:9の有機ELディスプレイを採用したミドルレンジモデル。カラー展開はブラック、ホワイト、ミント、ブルーの4色。同社のミドルレンジモデルに21:9のディスプレイが用いられたのは、これが初めて。使用する電波帯域は4G。

ディスプレイのサイズは6インチ(2,520x1,080ピクセル)。

カメラ部はトリプルレンズ構成となっており、16mm(8MP)、26mm(12MP)、52mm(8MP)の各焦点域を搭載している。26mmカメラは、位相差検出AF(PDAF)となっている。フロントカメラの記録サイズは8MP。

なお、本モデルは瞳AFなどには対応していない。

バッテリー容量は3,600mAh。外形寸法は157×69×8.2mm。重量は151g。

展開カラー
ミント

オプション展開

Xperia 1 IIおよびXperia 10 IIの対応アクセサリーとして、カバー製品2種類も用意されている。

1つ目のカバーは、閉じたままでもロック画面が見えるタイプの「Style Cover View」。カバーを閉じたまま日時や通知の確認が可能となる。ディスプレイ面の3D形状に沿ったデザインとなっている。

Xperia 1 IIと、Xperia 10 II用にそれぞれラインアップしている。発売は本体と同日の予定。

製品カラーはXperia 1 II用がブラック、グレー、パープルの3色で展開。Xperia 10 II用はブラック、グレー、ブルー、ミントの4色で展開する。

Xperia1 II用
Xperia 10 II用

2つ目のカバーは、開閉式のスタンド開閉式の機構を備えたタイプの「Style Cover with Stand」。Xperia 1 II用のみとなっており、製品カラーはブラックとパープルの2色での展開となる。発売は本体と同日の予定。

実機写真

Xperia 1 II

3色を並べたところ。

手に持ったところ(女性)。ディスプレイ面と背面。製品カラーはブラック。

ZEISSレンズが用いられている。上から16mm F2.2、70mm F2.4、3D iToFセンサー、24mm F1.7。

左右側面の様子。右側面には電源ボタン、ボリュームスイッチ、シャッターボタンが配されている。左側面はSIMスロットのみ。

天面、底面の様子。天面にはステレオミニジャックが配されている。径は3.5mm。底面にはUSB Type-Cコネクタが配されている。

撮影位置で構えたところ。

Xperia 10 II

4色を並べたところ。

手にもったところ(女性)。ディスプレイ面と背面。製品カラーはミント。背面部材にはガラスが用いられており、透明感が製品の特徴ともなっている。

左右側面。右側面には電源ボタンとボリュームボタンが配されている。左側面はSIMスロットのみ。丸みを帯びた形状となっている。

天面と底面。天面にはステレオミニジャック(3.5mm径)が、底面にはUSB Type-Cコネクタが配されている。

本誌:宮澤孝周