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4,730万画素・5軸手ブレ補正搭載のLマウント機「ライカSL2」

MAESTRO IIIエンジン採用 Cinema4K/60p動画記録にも対応

ライカカメラジャパン株式会社は、ミラーレスカメラ「ライカSL2」を11月末に発売する。希望小売価格は税別81万円。

有効4,730万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載するLマウントミラーレスカメラ。2015年10月に発表された同社初のフルサイズミラーレス機「ライカSL」の後継となる。

新たにボディ内5軸手ブレ補正機構(補正効果5.5段)を搭載し、レンズ内に手ブレ補正機構を持たないSLレンズほか、アダプター経由で装着したライカMレンズでも効果が得られるという。イメージセンサーを1/2画素ずつ動かして8枚を連写合成する「マルチショット」機能により、1億8,700万画素相当の記録も可能とした。

イメージセンサーは引き続き光学ローパスフィルターレス構造。感度オートの範囲はISO 100-50000(手動設定ではISO 50も選択可能)。画像処理エンジンはMAESTRO IIIに変更。ダイナミックレンジは従来の12段から14段に拡大した。ライカSLは35mmフルサイズの2,400万画素CMOSセンサーとMAESTRO IIを搭載していた。

シャッター速度はメカシャッターが30分〜1/8,000秒、電子シャッターが1秒〜1/40,000秒。シンクロ速度は最高1/250秒。連写速度はAF/AE追従で最高6コマ/秒。AF/AE固定の連写はメカで10コマ/秒、電子で20コマ/秒まで。

動画記録は5K 29.97fps、C4K 59.94fps、4K 59.94fps、FHD 180fpsなどを選択可能。SDカードに8bitもしくは10bitで記録できるほか、10bitのHDMI出力が可能。HDMI端子(Aタイプ)や3.5mmのステレオ音声入力/出力端子を備えている。

AFモードには「人認識」が追加されており、画面内に人間の顔が入ると黄色い枠が表示される。人間が後ろ向きで顔を検出できなくても、人間の体と思われる被写体を自動認識してAF枠を重ねる機能がある。また「AFプロファイル」という設定項目では、「野生動物」「子供/ペット」「チームスポーツ」「ランナー」の4つのプリセットが用意されており、シーンに適したAF挙動を選べる。

背面モニターまわりの操作系が、ライカM10やライカQ2に通じるシンプルな3ボタン構成に変更。左上から「PLAY」「FN」「MENU」と並ぶ。カメラ内のメニュー画面構成も一新されている。

電源スイッチや上面のボタン/ダイヤル配置、背面右手側のジョイスティックおよびEVFわきのボタン位置はライカSLと同じ。マウント側のFnボタンは1つから2つに増えている。

外装素材はアルミとマグネシウム。SLレンズ装着時の防滴性能はIEC規格のIP54に準拠しているという。別売でマルチファンクションハンドグリップも用意している。

記録メディアはSDXC/SDHC/SDに対応。SDダブルスロットで、両方ともUHS-II対応となった。バッファー容量は4GB。連続撮影可能枚数はDNGで78枚、JPEGで100枚まで。

ファインダーは576万ドットの有機EL(ライカSLは440万ドット液晶)。0.78倍でアイポイントは21mm。フレームレートは60fpsと120fpsを選べる。

液晶モニターは3.2型210万ドットのタッチパネル式。本体上部には設定表示用の1.28型モノクロ液晶パネルも備わっている。背面のダイヤル(クリックホイール)を押し込むと露出モードを変更できるようになるのは従来通り。

バッテリーはライカSL/ライカQ2と同じ「BP-SCL4」。撮影可能枚数は約370枚。USB Type-C端子からの充電および給電(本体にバッテリーが装着されている時のみ)が可能。

通信機能はWi-Fi/Bluetoothを装備。スマートフォンの「Leica FOTOS」アプリと連動する。同アプリはライカSL2やiPadOSに対応したバージョン2.0を11月21日に公開予定としており、サブスクリプション形式の有料版「Leica FOTOS Pro」では、Adobe Lightroom CCとの連携機能も備えるという。

外形寸法は146×107×42mm。重量は約835g(本体のみ)。

本誌:鈴木誠