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富士フイルム、開放F1.0の標準単焦点などレンズ3本を開発発表

生産工場の増強も予告

富士フイルム株式会社は7月20日、ミラーレスカメラXシリーズ用交換レンズのロードマップを更新。Xシリーズ初の開放F値F1.0のレンズをはじめ、3本の新レンズの開発に着手したことを明らかにした。2019年より順次発売する予定。

同日に正式発表された交換レンズ「XF8-16mmF2.8 R LM WR」「XF200mmF2 R LM OIS WR」の発表会で公開された情報で、3本のレンズがラインナップ入りが予定されている。いずれもAPS-Cサイズ相当のイメージセンサーを採用するミラーレスカメラ「Xシリーズ」ボディが採用するXマウントのレンズ。

XF33mmF1 R WR

35mm判換算50mm相当の標準レンズ。AF(オートフォーカス)機構も備えながら、開放F値F1.0を実現する。「大口径プライムシリーズ」の1本。具体的な発売時期は未定。

現在、Xシリーズで50mm相当に近い焦点距離を持つ単焦点レンズとしては、XF35mmF1.4 R、XF35mmF2 R WRの2本がラインナップされている。それらとはまったく違う製品として登場する予定。

発表会場に実機やデザインモックなどはなく、飯田年久氏(富士フイルム株式会社光学・電子映像事業部長)のプレゼンテーションでのみ触れられた。

XF33mmF1 R WRの登場を予告した飯田年久氏(富士フイルム株式会社光学・電子映像事業部長)。マニュアルフォーカスのレンズではなく、オートフォーカスが使用できる。

XF16mmF2.8 R WR

35mm判換算24mm相当の広角単焦点レンズ。既存のXF23mmF2 R WR、XF35mmF2 R WR、XF50mmF2 R WRに続くF2シリーズの1本で、小型軽量を売りとする。発売予定は2019年。

※資料画像提供:富士フイルム株式会社

XF16-80mmF4 R OIS WR

機動性を意識したズーム全域F4の超広角ズームレンズ。飯田事業部長は「モバイル・ズーム」と表現していた。2019年に発売される予定。

※資料画像提供:富士フイルム株式会社

レンズ生産工場を拡張

そのほか飯田事業部長は、仙台に所在する富士フイルムオプティクス株式会社の大和工場を増強することと発表した。

現在稼働中の2棟に加えて、新たに生産設備を2018年9月より稼働させる。いずれもGFXおよびXシリーズ向けレンズの生産を担当。飯田事業部長によると、「匠の技とAIなど最新技術を組み合わせた工場」とのこと。

増強される3棟目は、東日本大震災のため稼働がストップしていたが、2016年から年率20%での伸長が顕著になったXレンズの需要増に応えるかたちで増強される。

本誌:折本幸治