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カシオ、デジタルカメラ市場からの撤退を表明

コンパクト市場縮小を受けて

カシオ計算機株式会社は5月9日、2018年3月期決算発表の中で、デジタルカメラ事業からの撤退を正式に表明した。

決算資料によると、当期は独自ジャンルの新製品(G'z EYE GZE-1)を投入したにも関わらず、コンパクトデジタルカメラの市場縮小に足を取られ、赤字体質の改善に至らなかった。デジタルカメラ事業の売上高は、前年同期比で34%減の123億円(赤字49億円)。

決算短信にはデジタルカメラ事業について、「コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退に向けた費用計上により赤字幅が拡大」との表現が見られる。在庫の洗い替えなどによる損失計上や、事業構造改革費用として特別損失を指すものとみられる。

カシオの最近のデジタルカメラとしては、2017年10月に発表したタフネスカメラ「G'z EYE GZE-1」が挙げられる。腕時計のG-SHOCK風のデザインが特徴的で、アクションカム寄りの性格を持たせた新ジャンルの製品としてアピールしていた。

G'z EYE GZE-1

本誌:折本幸治