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記録メディア転送速度テスト【 CF編 】

サンディスク「Extreme IV」  
  • 記録メディアの転送速度を編集部で簡易に計測して掲載するコーナーです。
  • 掲載した結果はテストした個体によるもので、市場におけるすべての製品の性能を保証するものではありません。
  • 記事中の価格や仕様は執筆時のものです。価格は市況により変動する可能性があります。


 海外での発表後、ようやく国内でも潤沢に出回り始めたサンディスクの「Extreme IV」。独自のESP(Enhanced Super-Parallel Processing)技術、高速NANDフラッシュメモリ、32bit RISCコントローラなどを駆使することで、40MB/secの転送速度を実現したハイエンド製品だ。

 前身である「Extreme III」の高速性能と信頼性はつとに知られるところで、国内でも登場が待たれていた。待ちきれず、すでに個人輸入で入手した人もいるだろう。なお、Extreme IIIの公称転送速度は20MB/sec。Extreme IVは、実に2倍もの高速化を達成しているわけだ。

 量販店での実勢価格は、8GBが4万円前後、4GBが2万円前後、2GBが14,000円前後。Extreme IIIとの価格差は、それぞれ1万円、6,000円、4,000円といったところ。価格差に見合う性能が得られているかが、今回のテストのポイントだろう。


記録メディアとしては比較的大型のパッケージに封入されている
メディアケースが付属。そのほかデータリカバリーソフト「メディアレスキュー」が付属する

 今回は、D200での連写枚数に加え、飛鳥のCFカードアダプター「CF32F」、エレコムのUSB 2.0リーダー「MR-A20H」でも計測した。CF32Fは「Extreme IVの性能を引き出す」という触れ込みで登場した32bit CardBass対応の製品だ。

 さらに同じ条件で、Extreme IIIの2GB(型名SDCFX3-2048-083)も同様に計測した。


CF32F MR-A20H

デジタル一眼レフカメラによる書き込みテスト

  • カメラ内のバッファをすべて開放した状態で、圧縮RAWデータ(ファイルサイズ約10MB)を30秒間連写し、記録できた枚数を調べた。
  • Exifに記録された撮影時間をもとに撮影開始から30秒間の記録枚数をチェックしている。
  • Exifには0秒以下の記録がないため、1秒間の誤差を考えて5回計測し、その平均枚数を小数点第1位まで掲載している。
  • フォーカスはマニュアル。レンズキャップを閉めたまま撮影。
  • 露出はマニュアルモードでF5.6、1/2,000秒に固定。

ニコンD200での計測結果(枚数)
製品名 発売元 容量 平均枚数
Extreme IV サンディスク 4GB 59.2
Extreme III サンディスク 2GB 52.6


PCカードアダプター経由でのテスト

  • 使用機種は飛鳥の「CF32F」。
  • HDBENCH Ver.3.30のDISK測定を使用。5回測定し、HDBENCHが割り出したRead、Write、Copyにおける1秒間の各転送バイト(KByte/秒)を平均して記載。
  • テスト環境はWindows XP Professional、Pentium M 1.50GHz、メモリ1GBのノートPC。

CF32Fでの転送速度(KByte/s)
製品名 発売元 容量 Read Write FileCopy
Extreme IV サンディスク 4GB 40,592.4 20,300.2 5,656.0
Extreme III サンディスク 2GB 21,369.6 17,509.0 1,174.0


USB 2.0カードリーダー経由でのテスト

  • 使用機種はエレコムの「MR-A20H」。
  • HDBENCH Ver.3.30のDISK測定を使用。5回測定し、HDBENCHが割り出したRead、Write、Copyにおける1秒間の各転送バイト(KByte/秒)を平均して記載。
  • テスト環境はWindows XP Professional、Pentium M 1.50GHz、メモリ1GBのノートPC。

MR-A20Hでの転送速度(KByte/s)
製品名 発売元 容量 Read Write FileCopy
Extreme IV サンディスク 4GB 18,231.2 17,045.4 4,502.0
Extreme III サンディスク 2GB 18,090.4 14,671.4 1,148.6


まとめ

 予想通り、各テストともExtreme IIIを上回る数値が出た。特にPCカードアダプターではReadで190%、Writeで115.9%という好結果となった。もちろん、いずれの値もこれまで検証した製品の中で最速だ。特にReadは公称の2倍をほぼ達成している。USB 2.0カードリーダーでも速いので、PCカードスロットのない環境でも、速度の面での恩恵を享受できるだろう。

 予想外だったのは、D200でも結構な差がついたこと。CFの大容量化と高速化はまだ続くようで、今後の高性能化にも期待を持てる結果だった。今回はExtreme IVの40MB/secに対応した純正のFireWireリーダーを使用しなかったが、いずれ検証してみたい。

【9月11日】「PCカードアダプター経由でのテスト」の段落中、「エレコムの『MR-A20H』」の記述を「飛鳥の『CF32F』」に改めました。



URL
  サンディスク
  http://www.sandisk.co.jp/
  製品情報
  http://www.sandisk.co.jp/retail_ex4cf.html

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( 本誌:折本 幸治 )
2007/09/11 00:01
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