そういう意味では、D300という選択肢があるニコンユーザーは幸せだ。どちらかといえば、ボクはニコンよりもキヤノンに軸足を置いていて、レンズ資産もキヤノンのほうが充実しているのだが、D3とD300の出現で、気持ち的には大きくニコンに傾きつつある。財力と体力があれば、D3とD300の両方を買って、レンズにもド~ンと投資したいところだが、現実は財力もなければ体力もどんどん衰えてきている。焦土作戦と称してデジスコ方面に少々散財しすぎたのと、ゴーヨン(EF 500mm F4 L IS USM)のローンと健康保険税などの支払いが重なり、防湿庫を大幅に整理せざるを得ない状況に追い込まれているのだが(苦笑)、そうした財政状況でもD300だけは物欲に負けて購入した(当然、問題先送りのカード払いだ)。
それと、FXフォーマットのD3は、300mmのレンズは300mmの画角にしか写らないので、焦点距離が35mm判換算で1.5倍になるDXフォーマットのD300のほうが望遠に強い。また、デジタル専用レンズも充実していて、シグマの「10-20mm F4-5.6 EX DC HSM」を使えば15mm相当の超広角撮影も行なえる。「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6 G (IF)」という非常に利便性の高い高倍率ズームがあるのもDXフォーマットの魅力だ。D3で同じ画角をカバーするレンズを揃えると、かなり大きく重くなってしまう。ニコンが主張するように、確かにDXフォーマットはバランスが良いフォーマットであり、そのバランスの良いレンズシステムの魅力を最大限に引き出せるのが、D300というわけだ。