デジカメ Watch

「α900スペシャルギャラリー」――奄美大島

Reported by 吉住志穂

Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/1.2秒 / F11 / -0.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:太陽光(-2) / 45mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:アドバンスLv1




Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSMを装着したα900
 発売されたばかりのソニー「α900」を持って、以前から訪れたかった奄美大島に出かけました。約1週間の間、島のあちこちを車で周り、南国特有の風景と動植物を求める旅です。沖縄本島は毎年訪れるものの、鹿児島県に属する奄美大島は初めて。どんな自然に出会えるのかと、出かける前から楽しみでした。

 ところが、ついた途端に台風による雨。滞在期間の終わりの方でようやく台風が過ぎ去ったので、2泊延ばしてすがすがしい晴れ間も撮ってきました。おかげで、前半はしっとりした熱帯雨林の静けさを、後半は南国らしい明るい風景という、1回の旅で2つの奄美大島を見ることができてラッキーでした。

 鹿児島県の一部とはいえ、植生や自然は沖縄本島に似通っています。とはいえ、どこか風情が微妙に異なるのも事実。私にとって奄美大島は、田中一村の日本画のイメージが強く、鮮やかだけど繊細な美を併せ持つ、自然と人の美しい共生を喚起させます。現地でもそんな想いを抱きつつ、「一村だったらどう撮るんだろう」と、彼の作品を頭に浮かべながら撮影しました。今回、16:9での写真があるのはそのためもあります。

 撮影はすべて三脚を使っています。2,460万画素の高画素もさることながら、「Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM」の安定した描写には驚きました。ソニーとしては、こつこつと35mm判対応の高級レンズを作ってきた甲斐があったといえるでしょう。「135mm F2.8 [T4.5] STF」や「100mm F2.8 Macro」も、期待通りの画質でした。

 α900の機能で役立ったのは、インテリジェントプレビュー機能です。思いついたいくつかの設定を次々に試せるし、気に入った設定をすぐに次の撮影に反映させられます。被写体が動かない風景写真に向いた機能だと思いますが、設定できる内容が多く、試行錯誤がすぎるとキリがないのがたまにキズかもしれません。

 一番気に入ったのが本体の軽さです。大柄な見た目の割には軽く、35mmフルサイズ機だと考えると拍子抜けするほどでした。長時間の撮影旅行では、この軽さが本当にうれしいところです。ただし重量級のレンズを何本も持ち歩いたせいで、せっかくの軽さも台無しな感じ。ツァイスレンズやGレンズの画質の良さは十分にわかったので、次は軽目のフルサイズ対応レンズを期待しています。

 もちろん、ファインダーはいままでのソニー機とは別格。疲れていても、ファインダーをのぞいているだけでやる気がでます。マニュアルフォーカスでのピント合わせも最高の気分で行なえます。終日撮影していると、結構ファインダーの見ずらさが疲れやすさに繋がるもの。デジタル一眼レフカメラが、風景写真家の理想にまた近づいてくれた気がします。



※サムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像を別ウインドウで表示します。






100mm F2.8 Macro / 6,048×4,032 / 1/125秒 / F3.5 / +3EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:雲天 / 100mm / クリエイティブスタイル:ビビッド / Dレンジオプティマイザー:切

70-300mm F4.5-5.6 G SSM / 6,048×4,032 / 1/1000秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 300mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切


Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/160秒 / F8 / +1.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 24mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切

Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/125秒 / F8 / +2EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 24mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:アドバンスLv3


Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 4,032×6,048 / 1/80秒 / F3.2 / +1EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 70mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切 135mm F2.8 [T4.5] STF / 6,048×4,032 / 1/10秒 / F4.5 / +0.7EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 135mm / クリエイティブスタイル:スタンダード / Dレンジオプティマイザー:切

Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/10秒 / F8 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 70mm / クリエイティブスタイル:ビビッド / Dレンジオプティマイザー:切

Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1秒 / F8 / +1.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 35mm / クリエイティブスタイル:スタンダード / Dレンジオプティマイザー:切


Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/3秒 / F11 / +0.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 24mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切


Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/15秒 / F8 / -0.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 24mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切

Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×4,032 / 1/20秒 / F8 / +1.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:5,400K / 24mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切





Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM / 6,048×3,408 / 1/125秒 / F8 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 60mm / クリエイティブスタイル:風景 / Dレンジオプティマイザー:切



URL
  ソニー
  http://www.sony.co.jp/
  製品情報
  http://www.sony.jp/products/Consumer/dslr/products/body/DSLR-A900/
  ソニーα900関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/09/18/9194.html



吉住志穂
(よしずみ しほ)1979年東京生まれ。日本写真芸術専門学校卒業後、竹内敏信事務所に入社。 2005年4月に独立。自然の「こころ」をテーマに、花や風景の作品を撮り続けている。「デジタルフォト」や「日本フォトコンテスト」で連載中。日本自然科学写真協会(SSP)会員。http://www.geocities.jp/shihoyoshizumi/

2008/10/30 00:28
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