デジカメ Watch

【特別企画】機能と実写から見た「D700」の位置付け

〜D3、D300と撮り比べてわかったこと
Reported by 塙真一


 2007年秋にD3とD300が発売されたばかりだが、このたび新たにD700が発売となった。ご存じの通り、D3は35mmフィルムとほぼ同サイズとなるFXフォーマットのセンサーを搭載するフラッグシップ機。一方、D300はニコンが従来より推し進めてきたAPS-CサイズとなるDXフォーマットのセンサーを採用するモデルで、こちらもDXフォーマット機のフラッグシップ機という位置づけである。

 今回登場したD700は、D3と同じFXフォーマットのセンサーを搭載しながらも、ボディのサイズはD300に近いのが特徴だ。また、実勢価格を見てもD3よりはかなり安く(執筆時D700は33万円前後、D3は55万円前後、D300は22万円前後)、手に入れやすいものとなっている。

 ここでは、D700、D3、D300の違いを見ながら、D700の特徴を探っていこう。


外観と機能から見た3機種の比較

 それぞれの大きさと重さを見てみると、D3は約159.5×87.5×157mm(幅×奥行き×高さ、以下同)で約1,240g。D700は約147×77×123mmで約995g、D300は約147×74×114mmで約825gとなっている。大きさでいえば、D3は断然大きいが、D700とD300は横幅が同じで高さと厚みが違うことが分かる。D700はFXフォーマットを採用しているため、それに合わせたペンタプリズムを搭載したために、D300よりも1cm近くペンタ部が大きくなってしまったのだろう。

 それぞれを並べて見ると、やはりD3だけが一回り以上大きく見える。D700もD300よりも大きいのだが、並べた印象ではそれほど大きな違いには感じない。ボディ単体で持ち比べて見てもD700はD300よりもわずかに重いかなと感じる程度だ。やはりD3だけは大きさ、重さともに別格というところだろう。


D700(左)とD3(右)

D700(左)とD3(右)

D700(左)とD300(右)

D700(左)とD300(右)

D700
D3
D300
ミラーボックス内を見ると、やはりDXフォーマットを採用するD300に比べ、FXフォーマットのD700とD3はミラーの大きさも一回り大きく、レンズマウント開口部ぎりぎりに作られていることが分かる。D700とD3はほぼ同じサイズのミラーに見えるが、ミラーを固定している枠がD3は金属なのに対し、D700はプラスチックのような材質に見える。やはりD700とD3では微妙に内部の作りも違うようだ。


 D700は、ボディのデザインだけでなく、ボタン類やダイヤルの配置もD300に近い。ボディ上面左側にある3つボタンもD300と同じ、ISO、ホワイトバランス、画質ボタンの3種類。D3もレイアウトは似ているが割り当てられている機能はコマンドロック、ストロボモード、オートブラケティングボタンの3種類だ。

 D3は背面の液晶モニター下にさらに情報の表示パネルを装備しており、ここにISO感度や画質モードホワイトバランスなどを常時表示するようになっている。このため、ISO、ホワイトバランス、画質の各ボタンも表示パネルの下部に設けられているのである。

 また、AF-ONボタンとAE/AFロックボタンの配置もD700とD300は同じだ。D3もAF-ONボタンはほぼ同じ位置に付いているのだが、ボタンの形状が若干違う。D3はボタンの突起がD700やD300に比べるとややフラットで、ボタンを押したときのフィーリングにしなやかさが感じられる。D700とD300は少し押し心地が堅いのである。とても些細な違いなのだが、一日中AF-ONボタンを使って撮影していると、この違いが指先の疲労感に現れてくる。


D700
D3
D300
D700とD300はボディ上面左側の3ボタンにISO、ホワイトバランス、画質の設定を割り当てているが、D3はここにコマンドロック、ストロボモード、オートブラケティングの設定を割り当てている。デザインは似ているが、まったく異なる機能が割り当てられているため、D3とD700などを併用する場合には注意が必要かもしれない。D3に関しては、ISO、ホワイトバランス、画質の設定をボディ背面の情報パネル下のボタンから行なうようになっている。


D700
D3
D300
D700とD300のAF-ONボタン、AE/AFロックボタンの配置、ボタンの突起具合などはほぼ同じ。D3はAF-ONボタンを独立して設置しており、AE/AFロックボタンはやや下方に配置している。AF-ONボタンのフィーリングなのだが、D3がしっとりと押し込めるのに対し、D700とD300は少し突起が強く、指に食い込む感じがする。ほんのわずかな違いのため、気にならない人も多いと思うが、AF-ONボタンを使ったピント合わせで一日に1,000カット以上撮ると、指先の疲れが違ってくることを感じる。


 一方、D700がD300ではなくD3に準じている部分はといえば、まずファインダーのアイピース部が丸形となっている点。D300は角形である。どちらがいいかというのは好みの問題かもしれないが、D3とD700の丸形アイピースにはアイピースシャッターが装備されており、D300にはこれがない。アイピースシャッターを使用する場面もそれほど多くはないだろうが、装備されているに越したことはないという気はする。丸形アイピースに合わせてか、視度調整ダイヤルもペンタプリズム横に装備されている。D3と同様の引き出し式のダイヤルで操作性はD300よりも良いと感じる。

 撮影時にAFエリアを変更したり、各種設定の変更を行なうときに使用する背面のマルチセレクターも十時ボタンの真ん中に中央ボタンのあるレイアウトで、D3と同じタイプ。D300もマルチセレクターの中央部を押し込むことで中央を選択できるが、やはり中央ボタンがある方が操作性は良いといえるだろう。


D700
D3
D300
上下左右斜めの8方向操作が可能なマルチコマンダーだが、D700はD3と同タイプで真ん中に中央押し用のボタンが装備される。D300はコマンダーの中心部を押し込むと中央押しとなる。わずかな違いではあるが、確実に中央を決定できるのはD700とD3だ。


 D700、D3、D300のそれぞれが違っている部分としてメモリーカードスロットが挙げられる。どのモデルも記録メディアにはCFを採用するが、D3はType IIスロットを2基装備し、D300はTypeIIスロットが1基。これに対し、D700はType Iスロットが1基となっている。現在ではType IIとなるMicrodriveなどを使用するユーザーは非常に少なくなっていると思われるが、それでもType Iに限定しなくても良かったのではという気もする。

 また、スロットカバーの開閉だが、D3とD300にはロック機構が設けられているが、D700はカバー自体をスライドして開けるタイプ。設置スペースの問題から開閉ノブが省かれたのかもしれないが、「コストダウンなのかな?」とも思えてしまう。

 D300のスロットカバー開閉ノブのあった場所には、D700では情報表示(info)ボタンが装備された。D3、D300にも情報表示(info)ボタンが装備されていたが、これはプロテクトボタンが兼用する機能であった。それがinfoボタンとして独立しているのである。

 infoボタンを押すと、3モデルとも背面の3型液晶に撮影情報が表示される。撮影モードや絞り値、シャッター速度、AFエリア、ピクチャーコントロールなどさまざまな情報が表示されるのだが、D3とD300はあくまでも情報を表示するのみ。一方、D700は情報を表示するだけでなく、もう一度infoボタンを押すことで、高感度ノイズ低減やアクティブD-ライティング、ピクチャーコントロールの設定などを変更することも可能となっている。もちろんメニューからも設定変更は可能なのだが、これらの設定を頻繁に変更するユーザーにとってはショートカットキー的にinfoボタンを使うことができるというのは便利だろう。


D700
D3
D300
カードスロットの差し込み口はD700とD300が側面方向から、D3は手前方向からとなっている。また、D3だけカードのラベル面を裏側にして挿入するようになっている。写真では見にくいかもしれないが、D3とD300はType IIスロットとなっており、D700はType Iスロット。このためD700ではType IIの厚みを持つマイクロドライブは使用できなくなった。


D700
D3
D300
D700から独立して設けられたinfoボタン。D3とD300はどちらも再生時にはプロテクトボタンとして機能するボタンにinfoが割り当てられている。明るいところで操作する分には3モデルともに違いは感じないが、暗いところでinfo表示をしたいときにはD700が一番わかりやすいといえる。


D700は内蔵ストロボを装備。ワイヤレス発光を行ないたいときに重宝する
 D700とD300のペンタ部にはポップアップ式の内蔵ストロボが装備されている。ともにガイドナンバーは約17(ISO 200・m)。D3には内蔵ストロボは装備されていない。このクラスのデジタル一眼レフを使用するユーザーは、外付けのストロボも購入するのが一般的だろうし、内蔵ストロボがないと困ることもないかもしれない。

 だが、ニコンのカメラの場合、クリエイティブライティングシステムという独自のストロボシステムを持っており、これを活用するのに内蔵ストロボが大変重宝するのである。内蔵ストロボをトリガーとして外付けのSB-900(SB-800や600も同様)をワイヤレスでコントロールできるからだ。つまり、外付けのスピードライトを1灯用意すれば、内蔵と合わせて2灯のワイヤレスライティングが可能となるということだ。狭い室内などでポートレートを撮る場合など非常に重宝する機能である。

 D3には内蔵ストロボがないため、外付けのスピードライトをコントロールするには別売のSU-800というワイヤレスコマンダーを使うか、SB-900などマスター機能のある外付けスピードライトをホットシューに取り付けなければならない。つまり、カメラ本体+外付け1灯だけでワイヤレス多灯ライティングができるのはD700とD300だけということになる。


シャッターフィーリングはD3が上

 操作系に関してだが、D700、D3、D300ともにファンクションボタン、プレビューボタン、AE/AFロックボタンをカスタマイズして、好きな機能を割り当てることができるようになっている。一見すると、どのモデルも同じように便利に使えそうなのだが、実はこの割り当ての種類に違いがある。D700とD3だけにある機能として「水準器表示」があるが、これはD300にはない。いずれかのボタンにこの水準器表示を割り当てると、ファインダー内およびカメラ上面の表示パネルの露出インジケーターが水準器として機能するようになる。ライブビューを使用しないときでも使える水準器なので、使い方によっては重宝するかもしれない。

 次いで、D3、D300にはないD700オリジナルの割り当て項目として、「ライブビュー」、「プラスRAW記録」、「マイメニューのトップ項目先へジャンプ」がある。たとえば、ライブビューをプレビューボタンに割り当てておくと、レリーズモードダイヤルをライブビューにしなくても、プレビューボタンを押したときに瞬時にライブビューモードにすることができる。これは非常に便利である。同様にプラスRAW記録を割り当てれば、画質モードの設定をJPEGにしておいても、ボタンを押したときだけRAWの同時記録をしてくれるのである。

 マイメニューのトップ項目へジャンプは、あらかじめマイメニューとして登録しておいた設定メニューが表示される機能。メニューから必要な項目をたどるより、はるかに速い設定変更が可能となる。


D3にもD300にも搭載されているアクティブD-ライティング機能だが、設定できる項目は「しない」、「弱め」、「標準」、「強め」の4種類。D700ではそれらに加え「オート」が追加されている D3では搭載が見送られ、D300にのみ搭載されていたたイメージセンサークリーニング機構がD700に装備された。設定画面はD300と同じ。通常は「電源ONで実行」か「電源ONとOFFで実行」のどちらかにしておけば安心だろう

D3、D300にも装備されているファンクションボタンの機能割り当てだが、D700には「マイメニューのトップ項目先へジャンプ」と「ライブビュー」、「プラスRAW記録」が追加されている。「ライブビュー」に設定しておくと、レリーズモードダイヤルの位置いかんに関わらずライブビューモードに切り替わってくれる。これらの機能は、プレビューボタン、AE/AFロックボタンにも割り当てが可能だ

 このように、一見するとD300とD3の美味しいとこどりをしているように見えるD700だが、実は他の2モデルにはない新機能を搭載して、さらに快適な撮影が可能となっているという側面もあるのである。

 ほかにも、D3では搭載の見送られていたダストリダクションシステムもD700では搭載されるなど、D3ユーザーとしても気になるカメラであることは間違いないだろう。

 ただし、一番新しいD700はすべてにおいてD300、D3を上回っているかといえばそうともいえない。特に、D3と使い比べてみると、シャッターユニットの違いからなのか、ボディの剛性の違いからなのか、明らかにD3の方がシャッターを切ったときの切れ味は鋭い。D700もD3、D300と同様にミラーバランサーを搭載し、ミラーショックは軽減されているというのだが、このあたりのフィーリングはやはりD3にはかなわないというのが正直なところだ。


D700
D3
D700のバッテリーはD300と同じEN-EL3eで、撮影可能コマ数は約1,000コマ。この数値はD300も同じだ。一方、D3はEN-EL4aを使用し約4,300コマの撮影が可能。D700もマルチパワーバッテリーパック(MB-D10)を使えば、最大で約2,900コマの撮影が可能となるが、やはりボディ単体のバッテリーで多くの枚数が撮れるのはD3ということだろう。だてに巨大なバッテリーを装着しているわけではないということだ。


D700
D3
D300
3モデルともにHDMI出力端子が装備されるが、D3とD300は端子が大きめのType A。これに対し、D700は小さめのType Cが採用されている。


 

●実写テスト
※サムネイルをクリックすると、リサイズ・修正なしの撮影画像が開きます。

 ここからは3機種の実写を比較しながら、D700、D3、D300の位置付けを探ってみよう。

順光・広角での撮影

 絞り優先オートで絞り値をF8にしての撮影だが、さすがにD700とD3にはこれといった違いが見いだせない。ビルの解像感、発色から空のトーンまで同一といっても差し支えないだろう。

 一方、D300は露出値で1/3EV明るめの仕上がりとなっているせいもあり、わずかに他の2モデルに比べるとコントラストが低いように感じる。ビルの解像感もごくごくわずかながら少しシャープ感に欠けるかもしれない。ただし、D300がD700、D3に比べて劣るというほどの違いは感じられないというのが正直なところだ。


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 27mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 17mm

ボケ具合

 AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF)を使用し、D700とD3はテレ端で、D300はほかの2台と同じ画角となるようにズームを調整して撮影している。

 花壇の花を撮った写真を見ると、全体の印象はほとんど変わらずどれも同じ程度のボケ具合と感じる。だが、ピントを合わせたピンクの花のすぐ左奥にあるピンク色の花びらを見てみると、若干だがD300の方がシャープに写っていることが分かる。これがFXフォーマットとDXフォーマットにおける焦点距離の違いによるボケ具合の違いといってよいだろう。

 ただし、遊歩道の手すりと植え込みの写真を比べて見てもらえばわかるようにある程度距離が離れてしまえば、ほとんどぼけに差はなく、ズームレンズを使う限り、それほどFXフォーマットが有利というほどでもないだろう。


D700 / AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF) / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 200mm D3 / AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF) / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 200mm D300 / AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 130mm

D700 / AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF) / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 200mm D3 / AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF) / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 200mm D300 / AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 135mm

広角端での周辺描写

 D700とD3はAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDを使用し、ワイド端の24mmで撮影。D300はAF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VRの広角端で撮影。35mm判換算で24mm相当の画角となる。

 円形の建物を絞り値F4で撮影したカットを見ると、D700、D3、D300とも中心部分の解像力にほとんど差はないが、周辺の解像力に関してはD300がもっとも高いように見える。ただし、F8まで絞ってしまうと周辺部の差は小さくなり、3モデルとも同じような解像感になっていると感じる。

 ただし、ビルを下から見上げるようにして撮ったカットを見ても分かるように、無限遠近辺の撮影とはいえD700、D3の24mmとD300の16mmではやはり被写界深度にも違いがあることが分かる。その点も考慮すると目くじらを立てるほどの差違はないように思える。

D700+AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/320秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm

D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm

D3+AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED


D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,000秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/250秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm

D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 24mm

D300+AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR


D300 / AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/800秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm D300 / AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm D300 / AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/200秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm

D300 / AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/1,250秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm

ダイナミックレンジ

 D700とD3はAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDを、D300はAF‐S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF)を使用。D700とD300はともに1/1,600秒だが、D3は1/2,000秒と1/3EV暗めの露出となっている。なるべく短時間でカメラチェンジを行なったのだが、まったく同時の撮影ではないため、微妙に太陽の明るさが変わってしまったためかもしれない。

 撮影はわざと太陽が強くガラス面に反射しているところを撮影しているが、ハイライト部の描写に関してはどれも似たり寄ったりという印象。D300の写真だけがほんのわずかにフレアが多く出ているが、これはAF‐S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF)にナノクリスタルコートが採用されていないからだろう。カメラの違いというよりはレンズの違いからと考えられる。

 またシャドー部の出方に関しても同じ露出のD700とD300ではほとんど違いは見られない。強いて挙げるとすれば、D700の方がD300よりもわずかにシャドーの締まりがあるように感じられるかもしれない。


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,600秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/2,000秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/1,600秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 23mm

高感度(昼間)

 D700、D3に関しては低感度の拡張設定となるISO100からISO400まではまったくノイズらしきものは見られず、解像感の低下も当然のようにない。ISO800ではのっぺりとした金属部分などにわずかばかりのノイズが発生したことが分かる。画面右下の斜めになった金属部分を見るとそのあたりがわかりやすいだろう。ISO1600からそのノイズは増え出すが、ノイズの増加量も非常になだらか。ISO3200とISO6400でも一般的なデジタル一眼レフの水準からは考えられないほど低ノイズといえるし、解像感の低下も少ない。さすがに高感度側の拡張設定となるISO12800ではそれまでとは変わってノイズが目立つようになる。やはりニコンが推奨するとおり、ISO6400までが実用感度と考えておいてよいだろう。

 一方、D300を見るとISO200から400へと移る際にもノイズが増加していることが見られる。それでもISO800まではほとんどノイズが気になることもなく、常用してもまったく問題はないだろう。ISO1600になると少しノイズが目立ちだし、ISO3200ではノイズの増加とともに解像感の低下も気になってくる。

 条件にもよるだろうが、D300のISO400よりもD700のISO800の方がわずかにノイズも少なく、解像感も高いというのが結論だろうか。一つだけ付け加えておきたいのが、D300は決して高感度ノイズが多いカメラではないということ。従来機から比べれば圧倒的に低ノイズだ。だが、D700とD3がそれを上回って低ノイズだということなのだ。

 ちなみに、カメラの設定だが、3モデルとも「高感度ノイズ低減」の項目は「標準」にセットして撮影している。

ISO100
(拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO200


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/400秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO400


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/800秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/1,000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO800


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/2,000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1,600秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/2,000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO1600


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/4000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/3,200秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/4000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO3200


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/8,000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6,400秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/8,000秒 / F5.6 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO6400
(D300のみ拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/8,000秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6,400秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/8,000秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO12800
(拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6,400秒 / F13 / 0EV / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6,400秒 / F11 / 0EV / WB:オート / 28mm

ISO25600
(拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6,400秒 / F18 / 0EV / ISO25600 / WB:オート / 28mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/8,000秒 / F16 / 0EV / ISO25600 / WB:オート / 28mm

高感度(夜間)

 「高感度ノイズ低減」=「標準」、「長秒時ノイズ低減」=「する」にセットし、夜景撮影を行なった。

 3モデルとも非常にノイズが少なく優秀な画像となっているが、D300はISO800から、D700とD3はISO1600から夜空にわずかなノイズが見られはじめる。だが、D300もISO3200までほとんど大きくノイズレベルが増加することもなく、十分に鑑賞できるレベルだと感じる。

 D700、D3に関してはISO6400でも十分実用レベルのノイズ。ISO6400でもほとんど解像感が落ちないのも素晴らしい。だが、D700、D3ともにISO6400から少し発色がそれまでと変わっている点がやや気になる。発色に関して言えば、ISO3200までが最高のクオリティを得られる感度なのかもしれない。

 また、余談ではあるが、イメージセンサークリーニング機構を搭載していないD3だけがゴミが写り込んでいる。比較的最近、センサークリーニングをしたばかりだったのだが、絞り込んだ撮影ではゴミが目立ってしまう。やはりこれがD3の弱点といえるのかもしれない。

ISO100
(拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 30秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 30秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 30秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO200


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 20秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 20秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 20秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 17mm

ISO400


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 10秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 10秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 10秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO800


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 5秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 5秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 5秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO1600


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 2.5秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 2.5秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 2.5秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO3200


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1.3秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1.3秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1.3秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO6400
(D300のみ拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1.6秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/1.6秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/1.6秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 17mm

ISO12800
(拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/3秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/3秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm

ISO25600
(拡張設定)


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 27mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/6秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 28mm

ピクチャーコントロール

 D700とD3はAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDを、D300はAF‐S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF)を使用。すべて同じ撮影距離からレンズのテレ端で撮影を行なっている。このため、わずかにD300の画角が狭くなっている。

 D700とD3だけでなくD300もピクチャーコントロールごとの設定により、まったくといっていいほど同じ発色傾向にある。スタンダードの設定で撮ったものを見比べると、ピンクの花の花びらがほんのわずかにD300の方が彩度が高くこってりとしてみえるかもしれない。といっても、厳密に見比べてみて、あえて違いを見いだすとすればというレベル。逆に、ビビッドで撮ったものを見てみると、今度はD300がもっともあっさり目に見える。こちらもごくわずかな違いではあるが、センサーの違いがこのあたりに現れてくるのかもしれない。

スタンダード


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/13秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 70mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 70mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 55mm

ニュートラル


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/13秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 70mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 70mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 55mm

ビビッド


D700 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/13秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 70mm D3 / AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED / 4,256×2,832 / 絞り優先AE / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 70mm D300 / AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8 G (IF) / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 55mm

まとめ

 D700、D3、D300の3モデルで同じ被写体を撮り比べて感じたことだが、まずD700とD3にはまったくといっていいほど違いを見いだすことはできなかった。メーカーが発表する通り、同一のセンサー、同一の画像処理と考えてよいのではないだろうか。また、D300も想像していた以上に違いは少なく、唯一の違いは高感度の性能といえるかもしれない。また、FXフォーマットのD700、D3とDXフォーマットのD300では、同じ写真を撮るために違うレンズ、違う焦点距離での撮影となるため、カメラの性能というよりはレンズによる違いが大きく出ると感じた。

 とはいえ、カメラの大きさや重さ、操作性やフィーリングなどは3モデルとも違い、それぞれ一長一短があると感じる。それらをふまえた上で使い分けるとするならば、D700はやはり高感度までを欲張りたい人のカメラで、さらにフィーリングよりも持ち歩きやすさを重視する人向けといえるだろう。D3に比べれば圧倒的に軽いし、ライブビューなどの使い勝手も向上している。一方、D3はスタジオユースなど機動性よりも信頼性、シャッターフィーリングなど道具としての完成度の高さを求める人向けかもしれない。シャッターを切った瞬間の音や感触はやはりD3が最高モデルであることを実感させてくれる。

 D300はDXフォーマットに利点を見いだせる人向け。手頃な価格で描写力の高いズームレンズを探すとなると、現在のところFXフォーマットよりもDXフォーマットの方がDXレンズのラインアップの分だけ有利だと感じる。FXフォーマットのレンズもこのところリニューアルが進んできてはいるが、それでもDXレンズに比べれば本数も少ないし、なによりも価格が高いものばかりだ。確かにD700、D3に比べると超高感度の画質は劣るが、それも日常頻繁に使用する感度ではない部分の話だ。そういう意味では、トータルのシステムで値頃感のあるD300を改めてチョイスするというのもありだろう。

 やはり、価格と使い方、レンズなどのシステムなどをフルに考慮して、自分にあった1台を選ぶのがいいということだろう。



URL
  ニコン
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  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/07/03/8783.html
  ニコンD3関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2007/08/24/6896.html
  ニコンD300関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2007/08/24/6897.html



塙真一
(はなわ しんいち)スナップや風景写真、ペット、人物撮影のほかに、最近ではグラビアアイドルのDVDパッケージ写真やカレンダー撮影も精力的にこなす。ほとんどすべてのデジカメをテストする強者テスターというキャラクターでカメラ雑誌に好評連載を持つほか、パソコンやレタッチソフトなどの造詣も深くパソコン誌などの各誌にも連載を持つ。カメラ好きが高じて購入したデジカメの数は数十機にも登る。

2008/07/30 00:11
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