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【新製品レビュー】オリンパス E-510

~E-410ユーザーが感じた「ちょっと口惜しい」機能とは
Reported by 北村 智史

 この4月に発売されたE-410の上位モデルで、E-410と違ってしっかりしたグリップを装備しているのが外見上の大きな違いで、センサーシフト方式の手ブレ補正機構を内蔵している。

 撮像素子の有効1,000万画素Live MOSセンサーをはじめ、多くのパーツがE-410と共通であることから、「たいして変わりゃせんだろう」と思わっていたのが実は大間違い。

 大手量販店の予約価格はボディ単体で10万9,800円。発表時に予想されていた価格よりも1万円ほど安くなっていることも含めて、E-410を買っちゃった筆者としては、少し口惜しい内容に仕上がっている。

 そういうわけなので、E-410オーナーにとって、どこがどんなふうに口惜しいかを中心にレポートしていく。


結構違う? E-410との機能差

 E-410と比べて見た目的には、ボディの横幅と、グリップの分だけ奥行きが増えているだけに見えるが、手ブレ補正機構の分だけ液晶モニターが後方(つまり撮影者寄り)に移動している。ようは膨らんでいるわけだが、その分、相対的にファインダー接眼部の出っ張りは小さくなっている。ローアングルでのライブビュー時のジャマが少しだけれど、E-410よりはファインダーのでっぱりが小さくなっているのである。

 重さはE-410より95g増。ただし、バッテリーも大きいので撮影時の重さの差はもう少し大きくなるはずだ。が、グリップがあってホールドしやすいので、重さがそれほど気になることはない。





 ボディの各部を見ると、右手親指の位置に「Fn」ボタン、背面に「IS」ボタンが増えている。また、撮影時には十字キーがホワイトバランス、感度、フォーカスモード、測光モードのそれぞれの機能ボタンになっている(このあたりは外観からわかっていた違いなので、ケチはつけない)。

 さまざまな機能はおなじみのスーパーコンパネから切り替えることができ、E-410ではこちらの操作法が主体になっているが、E-510は前述の4機能がダイレクトで操作できる。この便利さは使ってみると身にしみてわかる。

 とは言え、慣れればスーパーコンパネ操作だけでも我慢できなくはないし、それと手ブレ補正で3万円高い(発表当時の予想価格の話である)というのはイマイチだなぁと思ったわけだし、それよりもE-410のコンパクトさの方が重要に見えた。だから、E-410を買ったのだが、フタを開けたら口惜しい機能が満載である。


E-410(写真左)との比較。E-510の方が、横幅が6.5mm、高さは0.5mm、奥行きは15mm大きい。重さは85g違いだ



E-410との最大の違いが、手ブレ補正機構の有無。「I.S. 1」は通常モード、「I.S. 2」は流し撮り用

接眼部の出っ張り具合を比較してみた。こちらはE-510。液晶モニターが後ろに出っ張っている分、ファインダー接眼部の出っ張りが少ない こちらはE-410

電源は1,500mAhのカマボコ型リチウムイオン充電池。CIPA準拠で650コマ撮れる。ちなみに、E-410のは平型で1,150mAhの500コマ 記録メディアはCFとxDカードのデュアルスロット

E-410より細かい設定ができる

 普段使っている現像ソフト「Photoshop Lightroom」が、まだE-410の圧縮RAWに対応していないこともあって、現状ではRAW+JPEG同時記録を主体にしている。辛気くさいことに、E-410は1コマ消去の際に、まずJPEG画像を消去して、さらにRAW画像を消去するという二度手間が必要だ。画像が表示されている状態で「OK」ボタンを押してから消去するとRAWとJPEGをまとめて捨てられる「選択消去」という機能があるのを発見してからはかなり作業が楽になったが、E-510はうんとラクチンである。

 「RAW+JPEG消去」を「RAW+JPEG」にすると、RAWとJPEGの両方をまとめて消去できるようになるし、「ワンプッシュ消去」を「ON」にすると、「消去ボタン」を押すだけで消去できる。「OK」ボタンを押して「消去ボタン」を押して「中止」から「実行」に切り替えて「OK」ボタンを押さなくてはならないE-410に比べると、雲泥の差の快適さである。「実行優先設定」も便利な機能のひとつで、これもE-410にはないものだ。

 露出の設定ステップは1/3EVだけでなく、1/2EVや1EVも選択できるが、これは筆者は使わないので口惜しくはない。ストロボのシンクロ速度を変えられたり、感度をオートにしているときの上限を変えられたりするのもどうってことはない。

 が、「ダイヤル」なる項目はかなりおもしろくない。プログラムAE時のコントロール(電子)ダイヤルの機能は、通常プログラムシフトだが、これを露出補正に切り替えることができる。プログラムAEのときだけにかぎられるが、コントロールダイヤルの単独操作で露出補正が行なえるのである。

 電子ダイヤルをひとつしか備えていないカメラの場合、露出補正はボタンを押しながらダイヤルを回すという、上位機種を使い慣れた人間には面倒くさくてたまらない操作を行なわざるをえないが、そのストレスが一発解消なのである。この機能は筆者としてはものすごくうれしいものだが、それがE-410にないのが口惜しいのである。

 ちなみに、マニュアル露出時は、初期設定ではダイヤル単独操作でシャッター速度、ボタンを押しながらダイヤル操作で絞り値を変更するようになっているが、それを入れ替えることができる。大型ストロボを使っている人にはこの方が便利なはずだ(シンクロ端子はないけど)。


右手親指の位置のボタンは右がAFフレーム選択ボタン、左が「Fn」ボタン。いずれもE-410にはない 「Fn」ボタンには「ワンタッチWB」などを割り付けられる。E-410でも十字キーの左キーに同じ機能を割り付けることができる。なので、これはあまり口惜しくはない

十字キーの各キーにはそれぞれに機能が割り付けられていて、ダイレクトに機能の変更ができる。使ってみるとE-410よりえらく便利 露出補正ボタンもE-410のより押しやすかったりする

液晶モニター左側のボタン。内容はE-410と同じ
背面右手側の一番下にUSB/リモート端子がある。リモートスイッチを付けたままカメラを持つと、微妙にジャマな位置。十字キーも操作しづらくなる。これはE-410も共通

有効1,000万画素のLive MOSセンサー。センサーシフト方式の手ブレ補正機構を内蔵しているが、当然、外からは見えない おなじみスーパーコンパネ。これは詳細表示。中央やや上の帯の部分に「IS 1」の文字が表示されているのがE-410との違い

こちらはシンプル表示。最低限の項目だけ表示するモード
ライブビュー中のスーパーコンパネ表示は、絵柄によってはちょっと見づらい。でも、どこに何があるかはだいたい覚えているので、それほど困りはしない

ライブビューの表示はホワイトバランスや露出補正なども反映されるし、ヒストグラムも表示もできる
MF時の拡大表示。ピントがきちんと見えるので、正確なピント合わせができる。これに見慣れると、光学ファインダーの小さな像が切なくなる

 それから、「AEL/AFLモード」の内容がかなり増えているのも注目のポイント。E-410はS-AF(シングルAF)、C-AF(コンティニュアスAF)、MF(マニュアルフォーカス)の各モードに対して、2種類の設定が用意されているが、E-510のはS-AF時は3種類、C-AF時は4種類、MF時も3種類が用意されている。

 具体的に書くと、E-410の「mode 2」がE-510では「mode 3」に移動し、「mode 2」、「mode 4」が新設の項目。いずれもシャッターボタン半押しでAEロックを行なわないもので、C-AFの「mode 4」は「AEL/AFLボタン」押しでAF作動を行なう“親指AF”仕様だ。

 筆者個人としては、半押しAEロックが好みなので、新設のモードを使うことはまずないが、細かくなっている分多くのユーザーニーズに応えられることになるのだから、いいことだ。

 ただし、C-AFで「mode 3」、「mode 4」の“親指AF”を選択する場合は、「AEL/AFL MEMO」を「OFF」にしておくこと。これはE-410も同じだが、「AEL/AFLボタン」を一度押すとAF作動、指を放してもずっとAFが動きっぱなしになる(ボタンを押しっぱなしにしたのと同じ動作になるから)。こういう仕様といえばそれまでかもしれないが、あまり感心できる仕様とは思えない。

 あと、「AEL/AFLボタン」と「Fn」ボタンの機能の入れ替えとか、ファイル名のルールを自分でつくれるとか、S-AFとC-AF時のレリーズ優先のオン、オフの切り替えが可能だとか、細かい機能がいろいろ追加されている。このあたりも少々口惜しいところである。


筆者にとっての口惜しい機能その1。消去ボタンを押すだけのワンタッチで不要な画像が消去できる。すごくラクチンで便利
口惜しい機能その2。同時記録されたRAWとJPEGの両方の画像ファイルをまとめて、または別々に捨てられる。E-410は面倒くさいのだ

口惜しい機能その3。「カードセットアップ(メモリーカードの初期化)」など、通常「中止」がデフォルトになっているのを「実行」をデフォルトにできる。うっかり屋さんにはおすすめできないが 絞りやシャッター速度の設定ステップを、1/2EVや1EVステップに変更できる。筆者的にはうれしくもなんともない

ストロボ撮影時のシンクロ速度を選択できる機能。それほど口惜しくないが、人によっては便利なもの 感度をオートにしているときの上限を決める項目。ISO400止まりではあまり便利とは言えないけど

口惜しい機能その4。プログラムAE時とマニュアル露出時に、コントロールダイヤル単独で操作できる機能の内容を変更できる プログラムAEのときだけだが、ダイヤル単独で露出補正ができるのはかなり幸せ。ものすごく口惜しい

筆者は関係ないが、人によっては口惜しい機能その5。各フォーカスモードでの「AEL/AFLボタン」の機能を変更できる。E-410は「mode 1」、「mode 2」の2種類しかないが、E-510は3ないし4種類から選べる 例えば、C-AFの「mode 4」は、「AEL/AFLボタン」でAF作動、シャッターボタン半押しでのAEロックなしというもの

注意しなくてはならないのは、「AEL/AFLモード」と「AEL/AFL MEMO」を併用する場合。C-AFを「mode 3」または「mode 4」にしていて、かつ「AEL/AFL MEMO」を「ON」にすると、「AEL/AFLボタン」押しでAFが作動し、再度押すまでずっとAFが動きっぱなしになること 口惜しい機能その6。「AEL/AFLボタン」と「Fn」ボタンの機能を入れ替えるもの。いわゆる“親指AF”を多用する人には、押しやすいほうのボタンを選べるので便利

人によってはもしかしたら口惜しい機能。ファイル名の先頭につく文字を変更できる機能。複数のEシリーズカメラを使い分けていて、ファイル名でぱっと区別したいときには便利 これも人によっては口惜しいかもしれない機能。S-AF、C-AFをレリーズ優先にするかどうかの設定

まとめ

 そのほかの撮影機能は、基本的にE-410と同じ。AFが弱いところも同じだし、写りの傾向も違いはない。

 正直なところ、E-410を買おうと思った時点では、E-510の情報があまりなかったこともあって、手ブレ補正と機能がちょっぴり、グリップが握りやすそう、だけど3万円高い、という程度しか知らなかったものだから、コンパクトさと価格の安さに引かれてしまったわけだが、E-510の現物と実売価格が2万円違いであるのを見ると、やっぱE-510の方がいいなぁ、と思ってしまう。

 E-410を使っていると、どうしても「やっぱりエントリーだなぁ」と感じるところが少なくないが、E-510にはそれが少ない。2万円差だとわかっていたら、細かい機能がこれだけ増えることを知っていたら、もしかするとE-510を待ったかもしれないという気がする。

 ただ、筆者としては、ヨーロッパで写真が出ちゃってる袋詰めのあれのサブカメラにと思ってE-410を選んだわけで、バッテリーが共用できない弱みはあるにしても(E-510は共用できる可能性が高い)、サブカメラとしては小型軽量さは捨てがたい。デザインもE-410のほうが好みだったりする。

 それでももし、「2万円出したらE-510に交換してあげるよ」って言われたら、よろめいてしまう可能性は十分に高いけれど。


再生時の画面。白トビ警告表示と黒ツブレ警告表示が別々のページというのは解せない。コンパクト機ではひとつのページで両方表示してくれてるのに RGBと輝度のヒストグラムが別々に表示されるページ。画像の上にでかい文字が乗っかるのが許せなかったりする

再生時のマルチ表示は4画面から25画面まで。それとカレンダー表示も選べる。でも、一眼レフにカレンダー表示って意味あるの?

作例

  • 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。
  • 強調のため一部の項目を1行目に抜粋した場合もあります。
  • 基本的に「仕上がり」は「NATURAL」、「ノイズフィルタ」は「OFF」で撮影しています。そのほかの項目は初期設定のままです。


●ノイズフィルタ


「ノイズフィルタ」。初期設定は「標準」だが、筆者の好みは「OFF」
 「ノイズフィルタ」は、ノイズ処理のレベルを選択するもので、初期設定は「標準」、高感度時は「強」に設定することが推奨されている。

「OFF」にすると、何となくザラッとした感じにはなるが、ディテールはもっともよく出る。つまり、解像力がもっともいい。「ノイズフィルタ」のレベルを上げていくと、滑らか感は出てくる反面、細部の描写がアマくなっていく。

 あまり大きくないサイズのプリントで鑑賞する分には「標準」でいいだろうが、筆者個人としては、多少ザラツキが出てもディテールが出るほうが好きなので、常時「OFF」に設定している。ノイズを減らすのは後処理でもできるが、つブレたディテールを復元することは不可能だからだ。

 なお、以降の作例は、すべて「ノイズフィルタ」を「OFF」にして撮影している。そのため、高感度時のノイズの出方は初期設定(「ノイズフィルタ」が「標準」の状態)よりも多めだとお考えいただきたい。


ノイズフィルタ:OFF
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/30秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 61mm
ノイズフィルタ:弱
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/30秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 61mm

ノイズフィルタ:標準
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/30秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 61mm
ノイズフィルタ:強
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/30秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 61mm

●感度


 感度の範囲はISO100~1600相当。中間の数値は選べない。

 ISO400以上では若干カラーバランスが変わるが、ノイズの量自体はかなり少ない。前述したとおり、「ノイズフィルタ」は「OFF」にした状態でこれだから、かなり立派な部類と言える。

 ちなみに、「ノイズリダクション」機能をオンにしていても、実際にノイズ低減処理が行なわれるのはシャッター速度が8秒より長いときであるため、試用した条件ではノイズ低減は働いていない。


ISO100
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/15秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 114mm
ISO200
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / 0EV / WB:オート / 114mm

ISO400
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/50秒 / F8 / 0.3EV / WB:オート / 114mm
ISO800
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 /1/100秒 / F8 / 0.3EV / WB:オート / 114mm

ISO1600
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / 0.3EV / WB:オート / 114mm

●仕上がり設定


 発色などの傾向を選ぶ画づくり機能「仕上がり設定」は、「VIVID」、「NATURAL」、「FLAT」、「モノトーン」の4種類。「FLAT」は画像処理を前提にした素材性重視のモードで、ほかはまあ名前の通り。「モノトーン」は「調色」で「N:無し(白黒)」、「S:セピア」、「B:青」、「P:紫」、「G:緑」が選べる。

 E-410とも撮り比べてみた。が、予想通り写りは変わらない。ただ、VIVIDとNATURALの差が、思っていたより小さかったのは意外だった。


・E-510


VIVID
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
NATURAL
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

FLAT
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
モノトーン(調色:なし)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

モノトーン(調色:セピア)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
モノトーン(調色:青)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

モノトーン(調色:紫)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
モノトーン(調色:緑)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

・E-410


VIVID
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
NATURAL
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

FLAT
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
モノトーン(調色:なし)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

モノトーン(調色:セピア)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
モノトーン(調色:青)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

モノトーン(調色:紫)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm
モノトーン(調色:緑)
ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F8 / ISO100 / WB:オート / 150mm

ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6

 このレンズは素晴らしくいいというわけではないが、値段を考えれば十分以上によく写る。単品で買うと3万円ちょっとするが、ダブルズームキットなら実質2万円。220gと軽いし、買っておいて損はないレンズだ。


ダブルズームキットに同梱されている望遠ズーム、ED 40-150mm F4-5.6を装着した状態 ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / F7.1 / 1/400秒 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート / 70mm

ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2 Macro

 明るいレンズが欲しくて、カミサンには内緒でゲットした50mmマクロ。見た目的にはあまりかっこいいとは思わないけど、写りは素敵。操作性も良好だ。それにしても、手ブレ補正ってやっぱりいいよなぁ。最大撮影倍率は0.5倍。35mmフィルムカメラ換算なら等倍なんだし……と思って使ってると、「もうちょっと寄りたいのになぁ」ということが案外に多かったりする。ピントさえ合えば、絞り開放の描写は楽しい。


中望遠マクロのED 50mm F2 Macro装着状態。ファインダーが明るくて気持ちいい

ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/15秒 / F3.5 / -1.3EV / ISO400 / WB:晴天 / 50mm ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/2,500秒 / F2 / 0.7EV / ISO200 / WB:オート / 50mm

シグマ APO Macro 150mm F2.8 EX DG HSM

 300mm相当でF2.8で、しかも2倍相当の接写ができてしまう楽しいレンズ。中途半端なボケになったときに、ちょっと神経質な感じになるが、キレ味はすごくいい。画角の感覚に慣れないと、カメラを構えてから目当ての被写体を画面にうまくおさめるのに四苦八苦する。でも、がしがし寄ってしまうのも楽しい。


E-410とでは重量バランスの悪さが目立つが、グリップ付きのE-510だとそんなでもない。大きくて重いが、根性で使いこなす甲斐がある

APO Macro 150mm F2.8 EX DG HSM / 3,648×2,736 / 1/800秒 / F4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 150mm APO Macro 150mm F2.8 EX DG HSM / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F4 / +1EV / ISO200 / WB:オート / 150mm

ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6

 レンズ付きキットに同梱される標準ズームのED 14-42mm F3.5-5.6は、小型軽量低価格の三拍子がそろってて、なのに写りは案外にいい。


こういう薄暗い室内で撮るときは、手ブレ補正がありがたい。公式に何段分とかのアナウンスは今のところないが、効き目はかなり高いように思う
ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/15秒 / F3.5 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 14mm
バスタブの白い部分とかを見ると、ちょっぴりノイジーに見えなくもないが、これは「ノイズフィルタ」を「OFF」にしているから。初期設定は「標準」だが、「OFF」の方がディテールが出る
ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/30秒 / F3.5 / 0.7EV / ISO100 / WB:オート / 14mm

真ちゅう製のランプシェードの形がおもしろくて撮ったカット
ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/30秒 / F3.5 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート / 14mm
「仕上がり」設定の「NATURAL」でも色ノリがいい。ややハデめな気もするが、あざとい感じはしないのはいいところ
ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/15秒 / F3.5 / -0.7EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm

標準ズームのED 14-42mmは、キットで買うと実質1万円の超特価レンズだが、写りは悪くない。広角端の歪曲が目立つのは我慢しなきゃいけないけど
ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:オート / 14mm
E-410もそうだが、キヤノンやニコンに比べてダイナミックレンジが狭いように思う。その分、露出がシビア。ただ、白トビ直前で色が転ぶような変なクセはないから、あまり白トビを気にせずに使うのがよさそうだ
ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F5.6 / 0.3EV / ISO100 / WB:晴天 / 42mm


URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報(E-510)
  http://olympus-esystem.jp/products/e510/
  製品情報(ED 14-42mm F3.5-5.6)
  http://olympus-esystem.jp/products/lens/14-42_35-56/
  製品情報(ED 40-150mm F4-5.6)
  http://olympus-esystem.jp/products/lens/40-150_40-56/
  製品情報(ED 50mm F2 Macro)
  http://olympus-esystem.jp/products/lens/50_20M/
  製品情報(APO Macro 150mm F2.8 EX DG HSM)
  http://www.sigma-photo.co.jp/lens/macro/150_28.htm
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(E-510)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#e510



北村 智史
(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。最初に買ったデジタルカメラはキヤノンPowerShot S10。 ブログ:http://ketamura08.blog18.fc2.com/

2007/06/21 00:50
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