銀塩コンパクトカメラと比べると、今のコンパクトデジカメは非常にスリムで、デザイン的にも洗練されたスタイリッシュなボディになった。周辺画質もそれほど悪くはないし、液晶モニターのライブビュー表示は視野率は100%なので、マクロ撮影時にパララックス(視差)の影響でフレーミングがずれてしまう、なんて失敗をすることもなくなった。ボテッとした黎明期のデジカメに比べれば、非常に完成度は高くなっている。
とはいうものの、個人的には“スタイリッシュスリム”なデジカメは、正直、食傷気味である。画素数が多少増えようが、顔認識機能が入ろうが、カタログスペックを飾るだけの最高感度がアップしようが、光学3~5倍ズーム機という時点で、もはや物欲がわき上がってこないのだ。
もちろん“スタイリッシュスリムなんて不要だ”、とはまったく思っていない。最初に買うデジカメは、スリムでカッコいいデザインがいいし、液晶モニターも大きく見やすく、それでいてバッテリーの持続時間も長いほうがいい。もちろん、トレンドの手ブレ補正や顔認識機能は入っていたほうがポイントは高いし、高感度にも強いほうがいいに決まっている。それでいて、28mm相当の広角をカバーしていたらバンバンザイだ。しかし、そんなデジカメは、自分なりに気に入った機種が1台あれば十分で、ちょっとばかり画素数やおまけの機能が増えたからといって、1年や2年で買い換えようとは思わない。
では、ボクが今心惹かれるコンパクトデジカメとはなにか? それは“動画撮影にも強い高倍率ズーム機”だ。それも、できればポケットに入るコンパクトな高倍率ズーム機だ。ボクがこういう思いを明確に抱くようになったのは、2006年2月にこの連載でレビューした“三洋電機Xacti DMX-HD1”を使ったときから。光学10倍ズームを搭載し、5メガピクセルの静止画とMPEG-4のハイビジョン(720p)動画を撮影できて、それでいて手のひらサイズのスリムな縦型ボディ。まさに、ボクが理想とする高倍率ズーム機に近かったのだが、惜しむらくは逆光でフレアが盛大に発生し、絞りも菱形だったのでボケ味や光芒の出方が不満だった。そういう意味では、カシオEXILIM ZOOM EX-V7もなかなかイイ線行っているのだが、欲を言えばズーム倍率が7倍とあと少し望遠に強ければと思うし、Xacti同様、菱形絞りというのも気になってしまう。
■ 動画機能は充実も記録形式には疑問
そんなとき、キヤノンからちょっと気になる高倍率ズーム機が発売された。35mm判換算39~390mm相当の画角をカバーする光学10倍ズームを装備した“PowerShot TX1”だ。ワイド端の画角が39mm相当と広角に弱いのが残念だが、それでも初代IXY DIGITALサイズのボディで、デジタルズームを使わずに390mm相当の超望遠撮影ができるのはスゴイ。もちろん、レンズシフト式の手ブレ補正も装備しているし、(画質はともかくとして)ISO800まで感度アップする高感度オートを併用すれば、手ブレだけでなく被写体ブレも抑えることができる。
デザインもなかなかクールだ。黎明期のDVカメラに多く見られた縦型スタイルで、収納時にはレンズは完全にボディ内に沈胴する。自動開閉式のレンズバリアも装備しているので、無粋なレンズキャップが不要なのもイイ。キヤノンのコンパクトデジカメとしては珍しく光学ファインダーは省かれており、1.5型のバリアングル液晶モニターがファインダー代わり。横位置撮影ではハイアングルやローアングル撮影が楽な姿勢で楽しめる(縦位置撮影方向には液晶モニターが動かないのはちょっと残念だが……)。最近の大画面液晶モニターを見慣れていると、かなり画面が小さく感じるが、コントラストが高い表示なので屋外での視認性もまずまずだ。
ちなみに、液晶モニターの開閉で電源もON/OFFできれば便利だと思うが、そのような仕様にすると、カメラを握っている右手人差し指の一部レンズ部にかかってしまい、電源ONで伸びてくるレンズユニットと指が当たってしまう可能性があるので、あえて電源ボタンを押させる仕様にしているそうだ(しかし、液晶モニターを閉じたら自動的に電源がOFFになるようにはしてほしいところだ)。
PowerShot S3 ISと同様、静止画撮影モードと動画撮影モードの区別はなく、ボディ上面にある静止画撮影用のシャッターボタンを押せば静止画が記録され、ボディ背面の動画撮影用のトリガーボタンを押すと動画が記録される。動画記録時に静止画用シャッターボタンを押せば、静止画も同時記録される。動画記録中にもズーミングが行なえ、音声もステレオ、640×480ピクセルのVGA動画だけでなく、1,
280×720ピクセルのハイビジョン動画も撮影でき、D3出力対応のコンポーネント端子を装備するなど、一般的なコンパクトデジカメに比べるとかなり動画撮影機能は充実している。
ただし、動画記録方式は“Motion JPEG”方式で、動画から静止画を抜き出す場合には画質面で有利ではあるものの、その代償として、記録時間に対しファイルサイズが非常に大きくなるのが最大の弱点。512MBのSDメモリーカードに記録できる動画は、640×480ピクセルの高画質モードで3分48秒、1,280×720ドットの高画質モードではわずか1分42秒。最近はSDHC/SDメモリーカードも安くなってきたとはいえ、2GBのカードを奢っても15分程度のVGA動画しか撮れないのでは、ボクが求める“動画撮影に強い”とはほど遠い。やはり、ビデオカメラも作っているメーカーのデジカメは、高圧縮率の動画コーデック採用に消極的、という法則は、キヤノンにも当てはまってしまうようだ。
■ 広角端は弱いが水準以上の写り
では、“動画に強い”という条件はさておき、一般的な高倍率ズーム機としてTX1を評価してみるとどうだろう。ちょっと大きめのポケットなら何とか入るボディサイズで、DMX-HD1と並べてみると、厚みは似たような感じだが、TX1のほうが高さがかなり抑えられている。やはり、この小ささは魅力だ。ただ、くどいようだがワイド端の画角が39mm相当とビデオカメラ並みに狭くなってしまっているのは、評価が大きく分かれるところ。このボディサイズを実現するためにはやむを得ない選択だったのかもしれないが、個人的には、ワイド端が35mm相当の画角よりも狭くなってしまうのは、メインで常用するコンパクトデジカメとしては大きなマイナス点だ。
画質は“1/2.5型CCD搭載のコンパクトデジカメとしては”という枕詞付きで水準以上の写りだ。ピントがわずかに外れた部分の描写に少し不快な乱れを感じるものの、それ以外はビシッとキレのよい描写で、色や階調もメリハリがあって一般受けする絵作りだ。もっとも高感度ノイズについては、ISO80でも空などにざわつきが認められるくらいなので、ISO200になるとかなりノイズが目立ってくる。ISO400以上になるとカラーノイズが盛大に発生し、もはやお世辞にもキレイな絵とは言えない。ただ、強引に輝度ノイズを低減していない分、解像感の低下は少なく、細部が溶けたような描写にはならないのが救いだが、カラーノイズはもう少しノイズリダクションで抑えても良いのではないかと思う。
■ 前玉の小ささが動物園での撮影を有利に
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PowerShot S3 IS(左)との比較。S3 ISは、36mm相当からの光学12倍ズーム機だ
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操作性はちょっとクセがある。右手人差し指をボディ上面のシャッターボタンに、右手親指を背面のズームレバーに添えると、自然と残りの右手の指でボディ前部を握り込むように構えるスタイルだ。さらに、液晶モニターの左下を左手でつまむようにすると、望遠撮影時などにホールディングが安定する。
ズームレバーの上には、ジョイスティック型の十字キーがあり、上方向キーにISO感度、右方向キーにストロボモード、下方向キーにドライブモード、左方向キーにマクロモードの切り換えが割り当てられている。また、この十字キーを真下に押し込むとFUNCキーとして動作し、露出補正やホワイトバランス、画質モード、撮影モードなどを切り換えられる。ボタンやレバーが小さいので指先の細やかな動きが求められるが、メニューや機能の操作はキヤノンのほかのコンパクトデジカメと同じなので、操作に戸惑うことはなかった。
また、他の高倍率ズームにない特徴がレンズ前玉の小ささだ。ほかの高倍率ズーム機は、一眼レフの望遠レンズほどではないものの、それなりにレンズ前玉が大きいので、動物園などで檻の格子の間隔が狭いとどうしても周辺に写り込んでしまう。その点、TX1は前玉が小さいので、檻やフェンスの隙間にレンズ鏡胴がスッポリと入り、カンタンに檻抜き撮影ができてしまう。これは大きなアドバンテージだ。
バッテリーは、IXY DIGITAL 10なども採用されている薄型のリチウムイオンバッテリーで、CIPA準拠の撮影可能枚数は160枚とやや少なめだ。実際、TX1を使っていると、望遠で撮るのが楽しくて、いろいろな被写体を撮影してしまうので、なおさらバッテリーの持ちが悪く感じてしまう。できるだけ予備バッテリーを用意しておいたほうが安心だ。
※作例下の撮影データは、記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。
※強調のため一部の項目を1行目に抜粋した場合もあります。
※プライバシー保護のため★印のある作例は加工を施しています。
■ 画角変化
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1倍
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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3倍
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 20.19mm
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7倍
3,072×2,304 / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 41.96mm
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10倍
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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デジタルテレコン1.5倍
3,072×2,304 / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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デジタルテレコン1.9倍
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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デジタルズーム4倍(40倍相当)
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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■ 感度による画質変化
最低感度のISO80でも、背景のグレーにカラーノイズが目立つ。ISO200になると、少し輝度ノイズリダクションがかかるようで、ノイズの粒がボケ気味になり、解像感もわずかに低下する。ISO400になると、カラーノイズリダクションがしっかりとかかり、背景のカラーノイズも消えるが、輝度ノイズが多く、人形の布目が徐々に不鮮明になってくる。ISO800以上になると、全画面にノイズが乗って砂目状になり黒浮きもしてくるが、高感度フィルムで撮影したようなテイストで、むしろこれを逆手にとって素粒子効果として表現に活かせそうだ。
限度を超えた輝度ノイズは、下手にノイズリダクションをかけないほうが写真として素直だと思う。そういう意味では、TX1のISO800以上の画質は確かに砂の嵐でザラザラだが、違和感が少ない描写だ。
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ISO80
3,072×2,304 / 1/8秒 / F4.5 / 0EV / WB:オート / 15.43mm
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ISO100
3,072×2,304 / 1/10秒 / F4.5 / 0EV / WB:オート / 15.43mm
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ISO200
3,072×2,304 / 1/20秒 / F4.5 / 0EV / WB:オート / 15.43mm
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ISO400
3,072×2,304 / 1/40秒 / F4.5 / 0EV / WB:オート / 15.43mm
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ISO800
3,072×2,304 / 1/80秒 / F4.5 / 0EV / WB:オート / 15.43mm
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ISO1600
3,072×2,304 / 1/160秒 / F5 / 0EV / WB:オート / 15.43mm
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■ パノラマ合成
ワイド端の画角が39mm相当と狭いので広々とした風景撮影には不利だが、パノラマモードで撮影し、付属のPhotoStichで合成してみた。キヤノンのパノラマモードは、直前に撮影した写真との継ぎ目に当たる部分が半透明で表示されるので、どれくらいカメラをパンニングしたらいいのかわかりやすい。ただ、カメラを縦位置にして水平にパンニングすれば上下をもっと広く写せるので、パノラマモードに縦位置撮影モードを追加してほしいと思う。
●パノラマ素材
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3,072×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 8.21mm
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3,072×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 8.21vmm
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3,072×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 8.21mm
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★
3,072×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 8.21mm
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3,72×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 8.21mm
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PhotoStichでパノラマ合成した写真(リンク先は3,158×800ピクセルに縮小した画像です)
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PhotoStichでパノラマ合成中の画面。パノラマモードで撮影した写真を読み込み、開始ボタンを押すだけで、カンタンにパノラマ合成できる
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■ 動画
サムネイルをクリックするとダウンロードが始まります。
※編集部では再生についてのお問い合わせを受けかねます。あしからずご了承ください。
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640×480ピクセル/30fps/15秒/約30MB カワセミの求愛給餌を撮影。デジタルズームを併用しないと大きく写せなかったので、画質の劣化が目立ちにくいVGAサイズで撮影。1,000mmを軽く超える超望遠撮影となるので、手ブレ補正があっても結構画面が揺れる。そのため、カメラバッグの上にTX1を置いて、なんとかブレを抑えようと努力してみた。カワセミの声も非常にキレイに撮れている
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1,280×720ピクセル/30fps/22秒/約93MB 16:9のハイビジョンモードの動画。ハイビジョンの高精細さを出すには、小さくても構わないので、とにかく三脚撮影が基本。録画中にズームしても動作音がほとんどしないのは立派だ。最後にシャッター音がして一瞬静止画に切り替わるが、これは動画撮影中に静止画用のシャッターボタンを押したため。同時記録された静止画は3,072×1,728ピクセルで、動画から静止画を切り出すよりもかなり高解像度だ
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■ 実写作例
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桜の花びらや細い枝までしっかりと解像している。1/2.5型CCD搭載機としては、なかなかの描写だ。露出レベルもほぼ適正
3,072×2,304 / 1/320秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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これくらい引きで撮影すると、少し細部がにじんだような描写になってくるが、デジイチ(デジタル一眼レフ)でもシャープに写すのはむずかしいので仕方がないところか
3,072×2,304 / 1/400秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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ISO200になるとカラーノイズがかなり目立ち、細部の描写も多少甘くなってくる。テレ側のボケ味は悪くない
3,072×2,304 / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50.3mm
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木の枝の周りに多少パープルフリンジが生じているが、この程度なら優秀な部類。散った花びらも非常にくっきり描写されている
3,072×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80(オート) / WB:オート / 6.5mm
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露出オーバーになってしまうので-2/3EVの露出補正をかけて撮影。TX1で露出補正をかける必要がある場合、たいていマイナスの露出補正だった
3,72×2,304 / マニュアル / 1/320秒 / F5 / -0.7EV / ISO200 / オート / 24.4mm
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縦位置ではちょっとカメラを構えにくいが、液晶モニターを左手で包み込むように支えるとフレーミングが安定するし、液晶モニターも見やすくなる
3,072×2,304 / 1/500秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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TX1の最短撮影距離はワイド端で10cm(マクロ時)だが、撮影モードをスーパーマクロモードに変更すると、レンズ直前まで被写体に近寄れる
3,072×2,304 / 1/400秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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桜と菜の花のコラボ。被写界深度が深いコンパクトデジカメなので、カメラまかせのオートでも手前から奥までしっかりとピントが合っている
3,072×2,304 / 1/500秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 9mm
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ワイド端は39mm相当とさほど広角ではないが、撮り方によっては十分広がり感を見せることができる
3,072×2,304 / 1/800秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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菜の花の黄色が非常に鮮烈だ。もっと花びらが不鮮明になりそうなものだが、結構解像しているのにはビックリ
3,072×2,304 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 42.7mm
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こういう芝目を撮ると、細部が溶けたようにベッタリとした描写になるコンパクトデジカメが多いが、TX1はかなり健闘している描写だ
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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被写界深度の深いコンパクトデジカメは、背景がどうしても煩雑になりやすいが、300mmを超える超望遠で一部分だけを切り取ると、シンプルな画面構成にできる
3,072×2,304 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 61.9mm
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桜の花は少し白トビ気味ではあるが、手前のチューリップが日陰になっていることを考えると、絶妙な露出レベルだ
3,072×2,304 / 1/200秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 10mm
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みずみずしい芝生の緑に伸びた樹の影を切り取ってみた。半逆光気味に撮ると、花や葉っぱに光が透けてとてもキレイに写る
3,072×2,304 / 1/250秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 14mm
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バリアングル液晶モニターの特徴を活かし、ローレベルで撮影。楽な姿勢で低い位置から撮影できるのは便利だ
3,072×2,304 / 1/800秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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チューリップのような高彩度の被写体を撮影すると、色が飽和して階調が失われてしまうことが多いが、しっかり赤の階調が残っているのは見事
3,072×2,304 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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かなり桜が散ってきていても、状態のいい枝を探してアップで切り取れば、まだまだ絵になる。こういうとき望遠があると便利だ
3,072×2,304 / 1/400秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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逆光気味なので露出補正が必要になるかと思ったが、補正なしで大丈夫だった。液晶モニターを上に向け、ウエストレベルで構えると威圧感なしに撮影できる
3,072×2,304 / 1/125秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 59.6mm
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チューリップを中望遠で造形的に切り取ってみた。ド・順光での撮影だが、影の部分もそれほど暗くならずに済んでいる
3,072×2,304 / 1/800秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 12.4mm
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チューリップの葉っぱはうるさいボケになりやすいが、比較的素直なボケだ。花に光の当たっている部分で色相が変わっていないのも上手な信号処理だ
3,072×2,304 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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桜の花を引き立てるには暗い背景で撮るのが基本。花が一部白トビしているが、むしろ白トビすることでハイライトの冴えになっている
3,072×2,304 / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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川の中州で休憩するカワウをテレ端で狙ってみたが、あまり大きく写せなかったので、やむを得ずデジタルズームで撮影。3倍のデジタルズームだがやはり画質的にはきびしい
3,072×2,304 / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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菜の花を望遠で切り取ってみた。細い茎までくっきり写っている。こんなに小さなボディでこれだけ望遠で撮れるのはすばらしい
3,072×2,304 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 57.6mm
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神代植物園にて。桜の花だけだと色彩的に単調なので、桃の花や樹木の緑が背景になる位置まで下がって撮影。桜を引き立てるアクセントにしてみた。
3,072×2,304 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 51.5mm
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高感度オートにすると、ブレを抑えるため積極的に高感度で撮影されるようになる。ただ、ISO400はカラーノイズがもっとも目立つ感度だ
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO400(高感度オート) / WB:オート / 55.9mm
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ISO800まで感度アップすると、カラーノイズはノイズリダクションでほとんど目立たなくなる。しかし、輝度ノイズで画面はかなりザラザラになる
3,072×2,304 / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO800(高感度オート) / WB:オート / 65mm
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例によってお散歩ついでのカワセミ撮り。しかし、対岸のカワセミは390mm相当の望遠程度では焼け石に水。点にしか写らないのが悲しい
3,072×2,304 / 1/100秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO200 / WB:オート / 65mm
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そこで、デジタルズームを「入」にして、デジタル4倍で撮影。1560mm相当の画角でやっとこの大きさ。液晶モニターではなんとか見られるが、ピクセル等倍ではこの画質だ
3,072×2,304 / 1/100秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO200 / WB:オート / 65mm
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日も暮れ始め、家に帰る途中でネコがいるのに気づいた。よく見ると黒猫もいる。白黒のコントラストがおもしろい。手ブレ補正の効果で手ブレなしに撮影できた
3,072×2,304 / 1/40秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 65mm
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カワセミを探しつつ、のどかな春の風景をパチリ。菜の花の黄色と緑、桜の薄いピンク色、そして青空の青の対比が実にキレイに写っている
3,072×2,304 / 1/500秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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少しかすんだ青空だったので、カラーモードを「くっきりカラー」にして撮影。彩度とコントラストがアップし、メリハリのある描写になった。佐倉ふるさと広場にて撮影
3,072×1,728 / 1/400秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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フォト・イン・ムービー
動画撮影中にシャッターボタンを押して記録した静止画。ISO80としては少し青空のノイズが多めだが、動画と同時記録した静止画としては高解像度だ。くっきりカラーで撮影
3,072×1,728 / 1/250秒 / F8 / 0EV / ISO80(オート) / WB:オート / 6.5mm
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アスペクト比を16:9に設定して撮影。4:3の画面の上下をカットした「なんちゃってパノラマ」だが、不思議と広がり感のある絵が撮れる
3,072×1,728 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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通常の4:3で撮影すると左右が間延びしてしまうシーンだが、16:9で撮影するとぴたりと収まりが良くなった
3,072×1,728 / 1/100秒 / F4 / 0EV / ISO100(オート) / WB:オート / 11.4mm
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4:3で撮影する場合は、このようにテレ側にズームして部分的に切り取ると間延びしない構図になる
3,072×2,304 / 1/160秒 / F5 / 0EV / ISO200(オート) / WB:オート / 37.2mm
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柏市あけぼの山農業公園にチューリップ撮影のハシゴ。少しかすんだ青空だったので、くっきりカラーで彩度を強調してみた
3,072×1,728 / 1/500秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 8.2mm
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赤、白、ピンク、黄色、紫と並んだチューリップを望遠で撮影。16:9の横長の画面が非常にマッチする。くっきりカラーで撮影
3,072×1,728 / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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チューリップと菜の花の色の帯をアスペクト比16:9で撮影。逆光気味に撮影しているので花の色がキレイだ。くっきりカラーで撮影
3,072×1,728 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 65mm
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あけぼの山農業公園の風車。佐倉ふるさと広場の風車は風で動く本物の風車だが、こちらは電動風車だ。くっきりカラーで撮影
3,072×1,728 / 1/640秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 6.5mm
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多摩動物公園のレッサーパンダ。レッサーパンダの個体識別に自信はないのだけど、たぶんこの娘は富山市ファミリーパークに嫁いでいったひまわりちゃん
3,072×2,304 / 1/80秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO200(オート) / WB:オート / 65mm
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多摩動物公園では午後2時がレッサーパンダのおやつタイム。ブーブーくんは両手でリンゴを持って食べるのが特徴。レッサーのお腹は黒いのでマイナスの露出補正が基本
3,072×1,728 / 1/60秒 / F5 / -0.3EV / ISO200(オート) / WB:オート / 31.4mm
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せっかくのおやつタイムなのに樹の上から降りてこない人見知りのコタロウくん。だからいつもリンゴをもらい損ねる損な性格
3,072×2,304 / 1/100秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO200(オート) / WB:オート / 65mm
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同じく多摩動物公園のユキヒョウ。普通なら檻が写り込んでしまうところだが、TX1はレンズ前玉が小さいので、檻を抜くのが比較的簡単なのが強み
3,072×2,304 / 1/160秒 / F5.6 / 0EV / ISO200(オート) / WB:オート / 65mm
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オランウータンがいる場所には檻がないので撮影が楽だが、390mm相当の画角ではまだ望遠不足。シャドー部のカラーノイズがかなり目立つ
3,072×2,304 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO200(オート) / WB:オート / 65mm
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手ブレ補正が付いていても過信は禁物。アムールトラの動きを追ってあわててシャッターを切ったためか、少しブレてしまった。でもこれ以上感度は上げたくない
3,072×2,304 / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO200(オート) / WB:オート / 54.3mm
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被写体が静止していて落ち着いてシャッターを切れる場合は、手ブレ補正の効果がはっきりと実感できる
3,072×2,304 / 1/80秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 52.8mm
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【お詫びと訂正】記事初出時、高感度モードでISO1600まで増感すると記載しておりましたが、正しくはISO800までです。お詫びして訂正いたします。
■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
製品情報
http://cweb.canon.jp/camera/powershot/tx1/
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伊達 淳一 1962年生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒業。写真、ビデオカメラ、パソコン誌でカメラマンとして活動する一方、その専門知識を活かし、ライターとしても活躍。黎明期からデジタルカメラを専門にし、カメラマンよりもライター業が多くなる。自らも身銭を切ってデジカメを数多く購入しているヒトバシラーだ。 |
2007/06/13 10:18
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