デジカメ Watch

【新製品レビュー】キヤノン EOS 30D

〜高画質のまま機能アップ、魅力度の高い中級機
Reported by 北村 智史

 大ヒットした中級デジタル一眼レフカメラ「EOS 20D」の後継機で、撮像素子には22.5×15mmサイズの有効820万画素CMOSセンサーを搭載。ちまたで予想されていたような1,000万画素クラスへのスペックアップは見送られた。

 外装にマグネシウム合金を採用したボディは、大きさ、重さともに20Dとほぼ同じ。奥行きが2mm増えて、15gだけ重くなった。デザインも若干の変更はあるが、それほど違うわけではない。

 どちらかというと、液晶モニターが大きくなったのが、一番の違いのように見える。1.8型の20Dに比べて格段に大きな2.5型に変わり、ようやく胸を張って人に見せられるサイズになった。

 ボディのみの実売価格は158,000円程度で、20Dの発売当時より30,000円ほど下がっている。なお、EF-S 18-55mm F3.5-5.6 II USM付きのキット(実売価格178,000円程度)やEF-S 17-85mm F4-5.6 IS USM付きのキット(同228,000円程度)も用意されている。





20Dの優れた基本性能を継承

 キヤノンの中級デジタル一眼レフの歴史を見ると、世代が変わるごとに大きく進化しているのがわかる。

 EOS D30からD60になったときには画素数が倍増し、10Dでマグネシウム合金ボディに変わってAFも3点から7点に強化された。20Dでは有効820万画素になって、9点AFや5コマ/秒連写にスペックアップ。映像エンジンもDIGIC IIに進化、といった具合だ。

 それに対して、20Dが30Dになって、どこか大きく変わったかというと、実はない。

 液晶モニターが、1.8型の11.8万画素から2.5型の23万画素になったのは、20Dユーザーから見ると大きな違いだが、コンパクト機ではすでに2.5型が当たり前のサイズだし、写りには少しも影響しない。しかも、表示が暗めで青みが強いので、手放しに歓迎できるとはいえない。

 カタログを見るかぎり、撮像素子のCMOSセンサーやローパスフィルターの構成は20Dと同じものと思われる。当然、画素数も画面サイズも変わりはない。

 AFは中央1点のみがクロスタイプセンサーの9点測距。これも20Dと同じままで、5Dに搭載されているアシスト測距点はない。この画面サイズと画素数なら、アシスト測距点がなくとも精度的に問題はないという判断かもしれないし、物理的に入れられなかったのかもしれない。AFユニットのサイズが小さいだろうから、スペックに余裕がなかった可能性は高い。

 連写スペックも、スピードは5コマ/秒のまま。連写可能なコマ数が、JPEG(ラージ・ファイン)で23コマ、RAWで11コマに増えたのは改良点。JPEG中心のユーザーにはあまり大きな違いではないだろうが、RAW中心のユーザーにはありがたいパワーアップである。なにせ、20DでRAWだと6コマしか連続で撮れなかったから、ブラケットを多用したりすると、連写していなくても書き込み待ちで止まることがあった。連続で11コマ撮れるようなら、かなりストレスが減るはずだ。

 また、スポット測光が加わったことや、長時間露光時のノイズ低減処理の「する」しない」に加えて「自動」が加わったこともあげられる。スポット測光は、部分測光(画面の約9%の範囲を測光する)よりも狭い範囲(約3.5%)を測光できるので、風景などの輝度差の大きなシーンで役に立つ。

 また、長時間露光時のノイズ低減を「自動」に設定すると、ノイズ量をカメラが判別して、必要に応じてノイズリダクション処理を行なうようになる。もともとノイズの少ないカメラなので、必要がないときにノイズリダクション処理をしないでくれるのなら時間の節約になる。

 細かいところでは、PCへの画像転送やダイレクトプリントをワンタッチで行なえる「イージーダイレクトボタン」が新たに装備されていたり、感度設定が1/3段刻みになっていたり(個人的には不便になった面もあると思う)というのもあるが、いずれもそれほど大きなものではない。


エプロン部周辺と内蔵ストロボの形状が若干変わっているが、基本スタイルは20Dと変わっていない

液晶モニターのサイズが変わったのと、イージーダイレクトボタンが新設された背面。基本的な操作レイアウトは20Dと同じ

液晶モニターは1.8型・11.8万画素から2.5型・23万画素にスペックアップ。が、明るさはイマイチだし(これは20Dも同じだ)、青みが強いのも気になるところ

ドライブモードに低速連写(3コマ/秒)が加わって、従来の連写が高速連写(5コマ/秒)に変わった(高速といってもスピードが速くなったわけではない) 画面中央部の約3.5%の範囲だけを測定するスポット測光を新しく装備。部分測光では測光範囲が広すぎて、役に立ってくれないことが多かったから、ありがたい改良だ

感度の設定ステップが1/3段刻みになった。が、逆に1段刻みにはできなくなって、筆者個人は不便に感じる。感度をあげても実用的な画質なのだから、細かく設定できるメリットはあまりないし、数段上げるときの手数が増えただけ。従来方式も選べるようにしてもらいたいものだ AFフレーム(測距点)選択時に使用するマルチコントローラー。拡大再生時のスクロール操作にも使う。測距点選択時の斜め方向への移動がうまくいかないのは相変わらず

ダイレクトプリントやUSBケーブルを使っての画像の転送作業をワンタッチでできるイージーダイレクトボタン。PCが苦手な人には便利だろう カメラからPCに画像を転送するときの画面。未転送の画像だけ転送することもできる。が、カードリーダーを使ったほうが時間も電池も節約できる。ちなみに、88コマ分のRAW+JPEG画像(約951MB)を転送するのに要する時間は6分ちょっと。USB 2.0のカードリーダーだと2分半ほどだ

ファインダーは視野率95%、倍率0.9倍で20Dと同じ。最もスペックアップを期待していた部分だが、見送られたのは残念 露出モード、イメージセレクトプログラム(シーンモード)も20Dと同じ

ショートバックフォーカス仕様のEF-Sレンズにももちろん対応 記録メディアはCFカードまたはMicrodrive。ちなみに、カードへの書き込みスピードは20Dと変わらない。RAWで6コマ目撮影後、アクセスランプ消灯までの時間を比べてみたが、ほぼ同じタイムだった

電源は1,390mAhのリチウムイオン充電池で、20Dと共通。だが、撮影可能コマ数はストロボ50%発光時で700コマから750コマに、ストロボ非発光時では1,000コマから1,100コマに増加している

画づくりが楽になる「ピクチャースタイル」

 が、写る画はかなり変わった。新しくピクチャースタイルが搭載されたからだ。

 ピクチャースタイルは、従来の現像パラメーターに代わるもので、シャープネスやコントラスト、色の濃さ、色合いの4項目をひとまとめにしてコントロールするものだ。「スタンダード」、「ポートレート」、「風景」、「ニュートラル」、「忠実設定」、「モノクロ」の6種類のプリセットと、3つの「ユーザー設定」があり、それぞれの項目ごとに、シャープネスやコントラスト、色の濃さ、色合いの値があらかじめ設定されている。

 「スタンダード」は、発色の傾向が従来の「パラメーター1」に近いもので、「ポートレート」は女性や子どもの肌色の再現を重視したチューニング、「風景」は彩度とシャープネスが高めのメリハリ感のある仕上がり、といったぐあい。細かい内容については同社のWebサイトをごらんいただきたい。

 大ざっぱにいえば、コンパクト機などのシーンモードの画づくり部分だけを取り出したようなもので、より簡単に好ましい画づくりが可能になるのが特徴だ。もちろん、各ピクチャースタイルの内容は好みに応じて微調整できるし、「ユーザー設定」として登録することもできる。

 また、RAW形式の画像を本体付属のソフト「Digital Photo Professional」で現像する場合、現像パラメーターと同じく、現像時に撮影時とは異なるピクチャースタイルを適用することが可能なほか、旧機種で撮ったRAW画像でもピクチャースタイルを使って現像できる。つまり、20DユーザーもRAWで撮っていれば、30Dと同様の画づくりが可能になるわけだ。

 ちなみに、同社のWebサイトからダウンロードすれば、さらに「ノスタルジア」、「クリア」、「トワイライト」、「エメラルド」の4種のピクチャースタイルを追加できる。

 とはいえ、画質的には進化したようには見えない。ピクチャースタイルで画が変わったのは間違いないが、解像感がよくなったとか、ノイズレベルが変わったとかもない。実験室的なチャートテストでは差が出るかもしれないが、一般的な撮影では違いはわからない。高感度時のノイズの出方も同じだし、長時間露光時のノイズももともとほとんど出ないので違いはわからない。


ピクチャースタイルの選択画面。「忠実設定」の下に3つの「ユーザー設定」がある。数字はシャープネス、コントラスト、色の濃さ、色合いの各項目の設定値を示している ピクチャースタイルの詳細設定画面。初期設定値に対して、好みに合わせて味付けを変えることもできる。設定ステップはシャープネスが0〜7の8段階、ほかは9段階に変えられる20Dの現像パラメーターは5段階しかなかった

カスタム機能で、撮影時のSETボタンの機能を変えられる。「ピクチャースタイル選択」に割り当てておくと、SETボタンを押すだけでピクチャースタイル選択画面が表示される 背面のダイヤル中央がSETボタン

まとめ

 ぶっちゃけた話、20D自体がよくできたカメラだったので、30Dになって大きく変わりようがないのである。ただ、さまざまな改良が加えられたことで、20Dで感じられた不満がかなり解消され、より完成度の高いカメラに仕上がっているのは間違いない。

 これで実売価格が160,000円を切るのだから、EOS Kiss DigitalやKiss Digital Nからのステップアップを考えている人には魅力的に映るに違いない。それとおそらくは、ニコンD200との二者択一で悩んでいる人にも強くアピールするはずだ。

 対D200で考えると、画素数をはじめ負けている部分も少なくはないが、大きな差があるわけではないし、特に高感度時の画質では30Dが圧倒している。ボディ単体で4万円の差は小さなものではないし(安いお店を探せば、サンディスクUltra IIの4GBのCFカードが買えてしまう)、大口径標準ズームとセットでの価格差は100,000円ほどにもなる。100,000円あれば、EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMが余裕で買えるのだ。

 実際、20Dユーザーの筆者から見ても、30Dはかなりうらやましいカメラだと思う。2.5型の液晶モニターを見たあとで20Dの小さな液晶画面を見ると、目が悪くなったかと思うぐらいにメニューの文字が小さくて切なくなる。対角線長で0.7インチ大きくなっただけだが、面積比では約2倍。A4とA3の違いに匹敵する差なのだ。それに、連写可能なコマ数が増えているのもくやしいし、スポット測光もほしい。

 ただ、16万円というおカネを出して買い替えなくてはならないほどかといわれると、ちょっと悩んでしまう。

 もちろん、おカネが余っているなら買い替えるのも悪くはない。が、その予算でレンズを買い足したほうが幸せになれるんではないか、という気もしないではない。新しい大口径標準ズームのEF-S 17-55mm F2.8 IS USMや、トキナーからこの夏に発売される予定のAT-X 50-135mm F2.8(正式名称は未定)など、気になるレンズは少なくないのだ。ボディは次のステップまで我慢して、システムの充実をはかるのも手だと思う。


再生時の表示モードは液晶モニター左側の「INFO.」ボタンで切り替える。液晶モニターが20Dのほぼ2倍の面積になったおかげで格段に見やすい コマ番号と絞り値、シャッター速度のみの簡易表示

ヒストグラムは、20Dでは輝度のみだったが、30Dでは輝度とRGBの個別表示も可能になった ヒストグラムのRGB個別表示。色飽和の度合いなどをチェックするにはこちらのほうが便利

ヒストグラムの輝度表示。白飛びや黒つぶれを見るだけならこちらのほうが分かりやすい 20Dのヒストグラム付き表示画面。プレビューはもともと小さくて見やすくなかったが、30Dと見比べるとなおさら切なく思えてくる。ただし、発色はこちらのほうがまっとうだ

縦位置で撮った画像の表示方法の設定。液晶モニターでも縦位置で表示するか、PC上でだけ縦位置にするか(液晶モニター上では横倒しで表示)が選択できるようになった。個人的には横倒しのままのほうが画像が大きく見られていいと思う。縦位置の画像はカメラを縦にすればいいし

カスタム機能で、撮影直後の画像表示状態でも画像の拡大が可能になった ただし、イージーダイレクトボタン(写真中央)を押しながらAFフレーム選択/拡大ボタンを押す手間がいるので、再生ボタンを押しても手間はたいして変わらない気がする

再生画像の拡大倍率は1.5〜10倍。スクロール操作はマルチコントローラーで行なう 再生時に「JUMP」ボタンを押すと、「10枚ジャンプ」、「100枚ジャンプ」、「日付ジャンプ」が可能になったのは新しいポイント。1コマずつ画像を送っていかなくていいので、画像を探す効率がよくなった

作例

◆感度による画質とノイズの比較(30D、20D、D200)

 感度をあげたときのノイズの出具合をチェックしてみた。ピクチャースタイルのスタンダードと忠実設定の2パターンで撮影。ついでなので、20DとニコンD200でも撮り比べた。いずれも絞りは開放から3段絞ったところ。ホワイトバランスは電球。マニュアル露出。表示上の適正露出は、30DがF8・1/8秒、20DはF8・1/6秒、D200はF9・1/10秒だった。

 ちなみに、「絞りは開放から3段」というのは、ニコンのカメラでマイクロレンズを使った場合に、撮影倍率によって開放F値の表示が変動するからだ。接写倍率を含めた実効F値を表示する方式なので、撮影倍率が高くなればなるほど開放F値が暗くなったように表示されるわけだ。筆者個人はとても迷惑な仕様だと考えているが(F4.5がどれぐらい絞った状態なのか、それとも絞り開放なのかさえ判別できないのってヘンテコじゃないの?)、こういう表示方法が必要な人もいるのだろう。とにかく、絞りがF9になっているのは、撮影時の条件では開放がF3.2だったからで、そこから3段絞ってキヤノンのF8とそろえているのだとご理解いただきたい。

 レンズはキヤノンがEF-S 60mm F2.8 マクロ USM、ニコンはAF マイクロ 60mm F2.8 D。設計年度にかなり開きがあることをお含みおきいただきたい(なにせ、Dタイプになったのが93年なのだ。2005年もののデジタル専用レンズと比べたら気の毒だ)。なお、D200の画質設定は標準(コントラスト、シャープネスなどがオートになっている)で撮影している。

 基本的に、30Dと20Dとでノイズの出方や画質に違いはほとんどなく、ピクチャースタイルによる見た目の違いのほうが大きい。鮮やかで目を引くスタンダードは、部分的に色飽和が起きており、素材性の面では忠実設定やニュートラルより劣るのもおわかりいただけると思う。

 感度をあげるにしたがってノイズも増えていくが、ISO800相当までなら実用上問題ないレベル。さすがにISO1600相当以上になるとザラツキが目立ってくるが、解像感は低下しないので大判プリントにも耐えられるだろう。このあたりはキヤノンならではのすごさといっていい。

 一方、D200はシャープネスが低めなのか、全体的にはややアマく見えるが、解像力はこちらのほうが高い。ただし、高感度でのノイズはかなり多い。常用できるのはISO400相当までという感じだ。

※作例のリンク先ファイルは、RAWまたはJPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
※写真下の作例データは、使用ボディ/使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


★EOS 30D(ピクチャースタイル:スタンダード)


EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/5秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:電球 / 60mm EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/10秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:電球 / 60mm

EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/20秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:電球 / 60mm EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/40秒 / F8 / 0EV / ISO800 / WB:電球 / 60mm

EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/80秒 / F8 / 0EV / ISO1600 / WB:電球 / 60mm EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/160秒 / F8 / 0EV / ISO3200 / WB:電球 / 60mm

★EOS 30D(ピクチャースタイル:忠実設定)


EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/5秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:電球 / 60mm EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/10秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:電球 / 60mm

EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/20秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:電球 / 60mm EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/40秒 / F8 / 0EV / ISO800 / WB:電球 / 60mm

EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/80秒 / F8 / 0EV / ISO1600 / WB:電球 / 60mm EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/160秒 / F8 / 0EV / ISO3200 / WB:電球 / 60mm

★EOS 20D


ISO100相当
EOS 20D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/5秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:電球 / 60mm
EOS 20D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/10秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:電球 / 60mm

EOS 20D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/20秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:電球 / 60mm EOS 20D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/40秒 / F8 / 0EV / ISO800 / WB:電球 / 60mm

EOS 20D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/20秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:電球 / 60mm EOS 20D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/160秒 / F8 / 0EV / ISO3200 / WB:電球 / 60mm

★D200


D200 / 60mm F2.8 / 3,872×2,592 / 1/5秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:電球 / 60mm D200 / 60mm F2.8 / 3,872×2,592 / 1/10秒 / F9 / 0EV / ISO200 / WB:電球 / 60mm

D200 / 60mm F2.8 / 3,872×2,592 / 1/20秒 / F9 / 0EV / ISO400 / WB:電球 / 60mm D200 / 60mm F2.8 / 3,872×2,592 / 1/80秒 / F9 / 0EV / ISO1600 / WB:電球 / 60m

D200 / 60mm F2.8 / 3,872×2,592 / 1/80秒 / F9 / 0EV / ISO1600 / WB:電球 / 60m D200 / 60mm F2.8 / 3,872×2,592 / 1/160秒 / F9 / 0EV / ISO3200 / WB:電球 / 60mm

◆ピクチャースタイル(その1)

 カメラ側でピクチャースタイルを変えて撮り比べたカット。レンズはシグマのAF 10-20mm F4-5.6 EX DG HSMの広角端(16mm相当)でマニュアル露出で撮影している。EOS 20Dでの現像パラメーター別カットも用意した。


スタンダード
パラメーター1(コントラストと色の濃さが強め)よりも若干コントラストは高め。彩度が少し低く思えるが、太陽光のプリセットホワイトバランスがちょっと青いせいかもしれない
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm
ポートレート
明るい肌色の再現を重視したチューニングなので、桜のピンク色がやや強調される感じ。青空にややシアンがかぶっているのもそのせいだ。スタンダードよりシャープネスは弱め
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm

風景
全体的に彩度があがりシャープネスもやや強めになる。原色を強調する傾向があるようで、空の青や新芽の緑が鮮やかさを増している
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm
ニュートラル
発色の傾向はスタンダードと同じだが、彩度とコントラストが低め。素材性を重視したチューニングなので、シャープネスは0になる。おかげでピンボケかと思ってしまった
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm

忠実設定
ニュートラルに似ているが、より正確な色再現を得ることを目的にしているのが違い。やはり後処理を前提にしているため、シャープネスは0
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm
モノクロ
基本的には20Dのモノクロと同じだが、少しだけコントラストとシャープネスが高め。赤やオレンジといったモノクロ用カラーフィルター的機能や、調色機能もある
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm

現像パラメーター「パラメーター1」
EOS Kiss Digital/Nで標準の少し派手めのパラメーター。同社のWebサイトによると、ピクチャースタイルのスタンダードに近いという
EOS 20D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm
現像パラメーター「パラメーター2」
EOS 20Dでの標準。コントラストと彩度が標準のパラメーター。スタンダードとニュートラルの中間ぐらい
EOS 20D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm

現像パラメーター「モノクロ」
フィルター効果、調色なしの状態(EOS 30Dも同様)
EOS 20D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 10mm

◆ピクチャースタイル(その2)

 RAW画像をMac版のDigital Photo Professional 2.1で、各ピクチャーモードを適用したもの。ピクチャースタイル以外はデフォルトのまま(モノクロのみデフォルトがシャープネス0なので、2に統一した)。なお、オリジナルのJPEG画像も併せて掲載する。レンズはEF 85mm F1.2 L II USM。マニュアル露出。

 オリジナルのJPEG画像に比べると、Digital Photo Professionalで現像したもののほうがやや赤身が強く、コントラストもやや高い。シャープネスにも差があって、Digital Photo Professionalのほうが解像感の高い仕上がりになる。


オリジナルのJPEG画像(ピクチャースタイル「ポートレート」で撮影)
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm
スタンダード
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 2,336×3,504 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm
ポートレート
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 2,336×3,504 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm

風景
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 2,336×3,504 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm
ニュートラル
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 2,336×3,504 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm
忠実設定
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 2,336×3,504 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm

モノクロ
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 2,336×3,504 / 1/400秒 / F2.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm

◆ホワイトバランス

 各機種でオートホワイトバランス、プリセットの太陽光と日陰で撮り比べたもの。レンズはEF 50mm F1.4 USM。マニュアル露出。EOS30Dと5Dは、ピクチャースタイル「ポートレート」で、EOS 20Dはパラメーター2で撮影している。フルサイズのEOS 5Dもカメラ位置を変えていないので画角が広くなっている。

 オートホワイトバランスでは20Dや5Dよりも30Dのほうがが心持ち青っぽい印象。プリセットの太陽光ではさらに青みが強くなる。もちろん、日陰なのでもともとの光源が青っぽいことはあるが、ちょっと差が大きいように思われる。テスト機のクセかもしれないし、ホワイトバランス補正もできるのだから、それほど問題にはならないと思うが。


EOS 30D / EF 50mm F1.4 / 3,504×2,336 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 50mm EOS 30D / EF 50mm F1.4 / 3,504×2,336 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 50mm EOS 30D / EF 50mm F1.4 / 3,504×2,336 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:日陰 / 50mm

EOS 20D / EF 50mm F1.4 / 3,504×2,336 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 50mm EOS 20D / EF 50mm F1.4 / 3,504×2,336 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 50mm EOS 20D / EF 50mm F1.4 / 3,504×2,336 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:日陰 / 50mm

EOS 5D / EF 50mm F1.4 / 4,368×2,912 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 50mm EOS 5D / EF 50mm F1.4 / 4,368×2,912 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 50mm EOS 5D / EF 50mm F1.4 / 4,368×2,912 / 1/250秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:日陰 / 50mm

◆EOS 5Dとの比較(画角とボケ)

 フルサイズのEOS 5Dと、同じレンズで撮り比べてみたもの。レンズはEF 85mm F1.2 L II USM。30Dでは136mm相当になる。露出はマニュアルで、絞り値とシャッター速度は同じ。

 撮影距離が同じなら、EOS 30Dのほうが画面が小さい分、より望遠になる。背景のボケも大きくなる。が、被写体のサイズがそろうように撮影距離を変えて撮ると、同じ絞り値で画角が狭いにもかかわらず、ずっと絞り込んでいるかのように見える。画面サイズが違うとこれだけ写りが違ってくるのだ。


EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 3,504×2,336 / 1/800秒 / F2.2 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm 左(30D)と同じ撮影距離
EOS 5D / EF 85mm F1.2 L II / 4,368×2,912 / 1/800秒 / F2.2 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 85mm
5Dとほぼ同じ範囲が写るように撮影距離を変更
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 4,368×2,912 / 1/800秒 / F2.2 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 85mm

◆一般作例


「広角レンズだとここまで入るんだよぉ」とモデルに話しかけるときに、大きな液晶モニターがありがたかったりする。ただ、このEF-S 10-22mmはレンズ本体が小型軽量なのに、フードだけやたらと大きいのが困りものEOS 30D / EF-S 10-22mm F3.5-4.5 / 3,504×2,336 / 1/40秒 / F8 / 1EV / ISO100 / WB:オート / 11mm 背景は、実は工事現場のフェンス。新しくなったEF 85mmはAFが速くなって(というか並みになった)かなり快適になった。問題は、EOS 30Dにはアンバランスな大きさと重さだ
EOS 30D / EF 85mm F1.2 L II / 3,504×2,336 / 1/400秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 85mm
喫茶店の店内でISO800相当で撮ったカット。ピクセル等倍で見るとそれなりにノイズは目立つが、実用的にはまったく不満はない
EOS 30D / EF-S 10-22mm F3.5-4.5 / 3,504×2,336 / 1/40秒 / F4 / 0EV / ISO800 / WB:オート / 17mm

間違ってピクチャースタイルをポートレートのままで撮ってしまったカット。おかげで全体的に地味な感じになってしまった
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/320秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 10mm
所沢の航空公園に展示されているYS-11のコクピット。使用感たっぷりといった感じだが、ぎちぎちっと詰め込まれたメカっぽさには心引かれるものがある。やっぱり純正よりシグマの10-20mmのほうがシャープだ
EOS 30D / 10-20mm F4-5.6 EX DG / 3,504×2,336 / 1/60秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 10mm

デジタル専用設計のEF-S 60mmは軽量コンパクトだし、しかもフルタイムマニュアルフォーカスも可能な使い勝手のいいレンズ。ただし、ワーキングディスタンスが短いので、野外では自分の影に困ることも
EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/160秒 / F5.6 / EV0.67 / ISO100 / WB:太陽光 / 60mm
30Dで安心して使える望遠ズームというのがあまりなくて、写り重視で考えると、このEF 70-200mm F2.8L IS USMぐらい。大きくて重いのが難点だけど
EOS 30D / EF 70-200mm F2.8 L IS / 3,504×2,336 / 1/800秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 / 200mm

花とかだとピクチャースタイルの風景は、少しシャープネスを下げたほうがいいかなという感じがする。ボケが汚いのが当たり前のマクロレンズの中では、このEF-S 60mmは素直にボケてくれるのがいい
EOS 30D / EF-S 60mm F2.8 / 3,504×2,336 / 1/60秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 / 60mm

モデル:秋本未莉 (ピンクジャムプリンセス)



URL
  キヤノン
  http://canon.jp/
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/eosd/30d/
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(EOS 30D)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#30d



北村 智史
(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。最初に買ったデジタルカメラはキヤノンPowerShot S10。 ブログ:http://ketamura08.blog18.fc2.com/

2006/04/24 00:14
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