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【新製品レビュー】オリンパス CAMEDIA SP-700

~3型液晶を生かした豊富な撮影機能
Reported by 北村 智史

 三洋電機「Xacti DSC-E6」、ソニー「サイバーショット DSC-N1」と並んで国内最大の3型液晶モニターを搭載したニューモデル。レンズは屈曲光学系を採用した光学3倍ズーム、CCDは1/2.5型の有効600万画素。ISO800相当までの高感度撮影が可能な「ぶれ軽減」モード、撮った画像に対して鮮やかさやカラーバランスなどの調整が可能な「フォトアレンジ」機能などを備える。

 実勢価格は約4万5,000円。シルバー、ブルー、ブロンズの3つのカラーバリエーションから選べる。


屈曲3倍ズームに3型液晶モニターを搭載

 屈曲光学系を採用しているものの、ボディの奥行きは24.5mmとあまり薄くない。が、前面にアールを持たせて絞り込んでいるせいか、見た目上はスリムなイメージに仕上がっている。真横から見ると、ぷっくり感があるが、フラットなデザインのソニーDSC-N1より薄く感じる。

 レンズは35mmフィルム換算で38~114mm相当。開放F値は3.3~4。一般的な3倍ズームに比べると、広角端はやや暗めながら、望遠端は逆に明るい。手ブレが気になる望遠端で、より速いシャッターが切れるのはいいところだ。





 液晶モニターは低温ポリシリコンTFT液晶で、オリンパス得意の「ハイパークリスタル液晶」ではないらしい。実際、視野角はかなり狭いし、明るい野外での視認性もあまり高くない。画素数は23万画素。ボディ背面は液晶モニターだけでいっぱいいっぱいという感じ。特に高さは液晶ユニットを収めきれるぎりぎりのサイズなのではないかと思う。

 記録メディアはxDピクチャーカードおよび内蔵メモリ。バッテリーは660mAhのリチウムイオン。CIPA準拠で180コマの撮影が可能となっている。1日分と考えればまあまあの数字だが、泊まりがけの旅行などには充電器を持っていかなくてはならないだろう。操作せずに10秒ほど放置すると、自動的に輝度が落ちて暗くなる。おそらく省エネのためだろう。

 充電はACアダプターのプラグをDC入力端子につなぐ本体充電タイプ。ただし、端子のカバーを半回転させなくてはならないうえに、プラグの下にはさまってしまわないように気を付けなくてはならない。こういうのは面倒だし、正直、ちょっといらついた。

 背面の操作部は右手側のスペースにちんまりとまとまっている。十字キーとその中央のOK/MENUボタン、その上側に3つ、下側にひとつボタンがある。狭さのせいか、ボタンまでダイエットを強いられて、縦に細長い形状になっている。

 ボタンの右側の、文字がプリントされている部分がくぼんでいて、ここに右手の親指を置きなさいということらしい。ストラップを取り付ける金具も、親指があたる部分はへこませてある。デザイナーの苦労が忍ばれるところだ。少しばかり窮屈ではあるが、不用意にボタンを押してしまうようなことはない。


屈曲光学系のレンズを採用。35mmフィルム換算で38~114mm相当。望遠端の開放F値が明るいのがメリットだ 撮影枚数はCIPA準拠で180コマ。もう少し頑張ってもらいたい。記録メディアはxDピクチャーカード。写真では表向きだが、本当は裏向きに装填する

充電用のプラグを差し込むにはDC入力端子のフタを持ち上げて180度回転させ、しかも挟み込まないよう気を付けなければならない 背面の大半を3型液晶モニターが占めるため、操作部は狭苦しい。が、ホールドや操作に不便を感じることはなかった

ユニークなヒストグラム表示

 メニューのトップ画面は9つのボタンが並ぶタッチパネル的レイアウトで、DSC-N1と並行して撮影していたものだから、何度か指でつついてしまった。

 直前に撮ったコマを参照しながら撮れる「比較ショット」は3型の大画面をいかした撮影スタイルだ。段階的に露出を変えながら数コマ撮るときなどの意図的に同じフレーミングで撮りたい場合や、構図やフレーミングのバリエーションを考えながら撮りたい場合などには便利かもしれない。

 SP-700では、ファインダー画面が約44×33mm(液晶モニターのサイズで言うと2.2型ぐらい)の大きさに、左側に直前に撮った4コマのサムネール画像が縦に並んで表示される。ファインダー画面がきちんと見られるのがいいところだ。

 ヒストグラム表示も普通のグラフ表示のものと、画面上に直接表示する「ダイレクト」モードが選べる。「ダイレクト」モードでは、白飛び部分は赤色に、黒つぶれ部分は青色に表示される。輝度差が大きなシーンでは目がチカチカしてしまう。とはいえ、グラフ表示のように画面の一部が隠れることはないし、どこが白飛び、もしくは黒つぶれするのかがはっきりわかるのでありがたい。

 ただし、実画像を見るとトーンが残っているにもかかわらず、液晶モニター上では白飛び、または黒つぶれとして表示される部分が広めである点には注意が必要だ。白飛びを嫌ってマイナス補正をしていくと、ひどい露出アンダーになりかねないからだ。


OK/MENUボタンを押すと現れるトップメニュー。N1の影響でついタッチしたくなる 「比較ショット」の例。直前の4コマと見比べながら構図などを検討できる

ヒストグラム表示メニュー。「オン」は普通のグラフ表示、「ダイレクト」は画像上に直接表示する 普通のヒストグラム表示。右端および左端の枠で囲まれた部分は、白飛びまたは黒つぶれのおそれがある領域という意味だろう

白飛び部分は赤、黒つぶれ部分は青のベタ塗りで表示される。輝度差が大きな条件では両方が出て、けっこう目にくる 再生時の普通のヒストグラム表示。広い液晶画面にちんまりと画像が表示されるのがもったいない

 ちなみに再生時には、「ダイレクト」モードでは白飛びと黒つぶれが点滅で表示され、さらにチカチカしてしまう。グラフ表示の場合は小さな画像(1.5型サイズより小さい)と上下に並べての表示となる。せっかくの3型液晶モニターなのに、画像をこんなに小さく表示するのはもったいないと思う。もっとも、表示モードを切り替えればヒストグラムなしの全画面表示にもできるので、特に問題があるわけではない。

 再生時の表示モードも多彩で、1コマ(全画面)、1コマ(2.2型サイズ)+サムネール5コマのほか、4分割~25分割のマルチ画面、カレンダー表示もある。なお、拡大再生時にOK/MENUボタンを押すと、一気に全画面表示に戻ってくれる。細かいことだが、別のコマをチェックしたいときにすぐに移動できて便利な機能である。

 ちょっと便利なのは、背面の上から2番目の「カスタムボタン」だけだが、好みの機能が割り付けられるようになっていること。選択可能な項目は13もあって、「測光」、「AF方式」、「露出補正」、「ISO感度」、「画質モード」、「ホワイトバランス」あたりが候補になるが、ボタンはひとつしかない。筆者は露出補正を割り付けたが、ISO感度やホワイトバランス用のボタンも欲しかったところだ。といっても、ボタンだらけになるのは目に見えているが……。


再生時の画面。大きな文字がうっとうしいが、数秒で消える。非表示設定も可能 1コマ+サムネール表示。トランジション(切替時の画面効果)付きだが、動作は遅め

マルチ画面再生。4コマ表示 9コマ表示

16コマ表示。コマ番号は非表示に 25コマ表示も同様

カレンダー表示。撮影した日付にその日の最初のコマが小さく表示される 「カスタムボタン設定」画面。割り付けたい機能がたくさんあるので迷ってしまう

ソフト的に歪曲を補正

 広角端で絞り開放となる条件では、四隅が若干乱れるが、実用上は問題ないレベル。それよりも歪曲収差がきれいに補正されているのに驚かされる。が、これはソフト的に補正しているようで、ファインダー画面上では曲がって見える直線が、シャッターを切った直後のレックビューではまっすぐに伸びる。ちょっと不思議な体験である。

 もっとも、レンズのデータはわかりきっているのだから、補正は難しいことではないし、他社製品の一部にも同様の機能は搭載されている。最初はレンズがすごいのかと思ったが、感動して損をした気分である。とはいえ、ズームレンズの泣き所のひとつである歪曲収差が、事実上ゼロになるのは気持ちのいいもので、建物などを撮る際にフレーミングに苦労しなくていいのはありがたい。

 太陽を画面に入れるフレーミングでは、フレアは気になるほどではないが、ゴーストはかなり出る。しかし、写真的に見て不自然な形や色のものではないので、画面効果として受け止めれば問題はない。

 最短撮影距離は、通常時で30cm(広角端)~60cm(望遠端)。マクロ時は10cm(広角端)~50cm(望遠端)。スーパーマクロでは焦点距離が7.7mm(35mm判換算で46.5mm程度)固定で、1cmまで寄れる。広角マクロで強烈なタル型の歪曲が出る機種が多いが、SP-700だと曲がらない。こちらはレンズが頑張っているようで、ファインダー画面上でも歪みはない。ボケもきれいで好ましい。


十字キー左でマクロの設定。一度押すと「マクロオフ」、二度目で「マクロ」 三度目で「スーパーマクロ」に切り替わる

最高感度でもまずまずの画質

 マニュアルで設定可能な感度は、ISO64相当からISO400相当まで。ISO200相当からは若干荒れ気味になるものの、解像力はそれほど落ちない。ISO400相当ではディテールがアマくなってくるが、ISO200相当と比べてとびきり悪いわけではないので、暗くなったら一気にISO400相当にアップしてしまっていいと思う。

 ちなみに、SP-700のISO感度メニューもわざわざ2ページにわかれている。ひとつひとつの項目のサイズを守ることを重視したのだろうが、1画面にきちっと収まっているほうがユーザーにはありがたいのではないかと思う。ただ、十字キーの上下だけで操作できるし、逆方向にも移動できる(「オート」から上矢印キーで「ISO400」に飛べる)ので、使い勝手としては悪くない。

 ISO800相当の高感度を使うには、シーンメニューから「ぶれ軽減」モードに切替る必要がある。こちらはISO感度はオートのみで、明るい条件ではISO64相当、暗くなるとISO800相当までアップする。

 気を付けないといけないのは、「ぶれ軽減モード」は、ストロボをオフにして自然な写真を撮りましょう的モードではないということ。すでにおなじみになりつつある「ガイド表示」の説明は「フルオートで撮影します」である。フルオートだから暗くなれば内蔵ストロボは自動で光るし、あまり遅いシャッター速度も使えないということだ。

 これを忘れていると、ストロボ撮影禁止の場所で、イカにごめんなさいを言うハメにおちいったり、暗い水槽のエビが撮れずにメゲたりすることになる。ISO800相当まで増感するくせに1/15秒より遅いシャッターが切れないなんて反則じゃないかと筆者は思うのだが、フルオートですからと言われてしまえば反論のしようがない。

 ISO800相当になると、それなりにザラツキは出てくるが、L判程度の小さなプリントなら平気だろう。解像力がひどく落ちることもないから、ザラツキさえ気にしなければけっこう使えると思う。画質重視なら「オート」モードで、感度をISO64相当固定がおすすめだが、気軽に撮りたいときには「手ブレ軽減」モードを標準にするのがよさそうだ。


「通常撮影に適し」た「オート」。ISO250相当まで増感する 「ぶれ軽減」モードはフルオートでの撮影になり、内蔵ストロボは自動発光になる。露出補正は可能だ

カメラだけで画像の調整が可能な「フォトアレンジ」

 一種のお遊び機能だが、「フォトアレンジ」はなかなか面白い。明るさ、鮮やかさ、カラーバランス、色温度(ウォーム・クール)の調整を行なえるもので、カメラ単体で画像をあれこれといじれる。少し試してみただけだが、多少の調整なら、画質低下はほとんど気にならないので、画像処理の知識がない人には使いやすいだろう。

 色温度を調整する「ウォーム・クール」では、朝夕の黄色みを補正したり、逆に強調したりできる。「カラーバランス」はRGBの各色を個別に操作できるので、より高度な色味の調整が行なえる。どちらも、スライダーを動かす範囲は1ステップか2ステップぐらいにしておいたほうが無難な結果が得られる。

 特に「カラーバランス」は、複数の色を同時に操作すると、不自然と言うか不気味な色味になりやすいので要注意だ。まあ、ありえない色味にして遊んでしまうのも一興ではあるが。

 ちなみに、再生トップメニューでフォトアレンジの隣に位置するよく似た名称の「フォトエディット」には、リサイズやトリミング、赤目補正などの項目が並んでいる。


再生メニューのトップページ フォトアレンジメニュー

「ウォーム・クール」の画面。十字キーの上下キーで「ウォーム(黄色みが強い)」、「クール(青みが強い)」画面に変化する 「カラーバランス」の画面。十字キーの左右キーでRGBのどの色を操作するか決め、上下キーで量を調整する。液晶モニターでの効果を信頼すると、実画像はすごい色味になってしまうのでやりすぎに要注意

まとめ

 同社の高感度機種としては、「μ DIGITAL 800」と「μ DIGITAL 600」がある。これらは画素混合(複数の画素をひとつの画素として扱うことで1画素あたりの受光面積を広くして感度を稼ぐ手法)で高感度を実現しているため、記録画素数が落ちてしまう。それに対してSP-700は、感度こそ1段低いものの、フル画素数でISO800相当まで使えるし、高感度時の荒れ具合もμ DIGITAL 800よりいいように思う。

 これで普通のプログラムモードでもISO800相当の高感度が自由に設定できて、ハイパークリスタル液晶だったらもっとすごいのに(タッチパネルもあるといいかも)、と思いはするが、このままでも十分に“使える”カメラに仕上がっている。


作例

※作例のリンク先は撮影画像をコピーしたものです。

※写真下の作例データは、記録解像度(ピクセル)/露出時間/レンズF値/露出補正値/ISO感度(35mm判相当)/ホワイトバランス/35mm判相当での焦点距離を表します。


 ●レンズ性能


広角端で絞り開放。解像力はそれほどすごくはないが、実用十分なレベル。右下のイルミネーションがわずかににじんでいるが、四隅でこれぐらいなら立派
2,112×2,816 / 1/160秒 / F3.3 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 38mm
広角端でタル型の歪曲が見られない。ソフト的に補正しているとはいえ、まっすぐな線がまっすぐに写るのは気持ちいい
2,816×2,112 / 1/400秒 / F6.6 / 0EV / ISO64 / WB:WB:太陽光 / 38mm

太陽が画面に入ると派手にゴーストが出るが、いやらしい色や形ではない。まぶしさの演出だと割り切れる程度
2,816×2,112 / 1/800秒 / F6.6 / 0EV / ISO64 / WB:WB:太陽光 / 38mm

 ●ISO感度(プログラムオート)

 ISO200相当で若干、ISO400相当ではそれなりに空にザラツキが出てくる。が、ISO200相当とISO400相当の差が極端なわけではないし、解像力の低下も見られないので使いやすい。なお、絞り開放だとわずかに周辺光量が低下しているのがわかる。


2,112×2,816 / 1/500秒 / F3.3 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 38mm 2,112×2,816 / 1/640秒 / F3.3 / 0EV / ISO100 / WB:オート / ISO100 / 38mm

2,112×2,816 / 1/400秒 / F6.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 38mm 2,112×2,816 / 1/800秒 / F6.6 / 0EV / ISO400 / WB:オート / 38mm

 ●ISO感度(ぶれ軽減モード)


ぶれ軽減モードでISO800相当まで自動的に増感する
2,816×2,112 / 1/15秒 / F3.3 / 0EV / ISO800 / WB:オート / 38mm
ISO800なら明るめの水槽の動きがゆっくりな魚ならなんとか撮れる。尻尾は切れているし、ピントもアマいけど
2,816×2,112 / 1/40秒 / F3.3 / 0EV /ISO800相当 / WB:オート / 38mm

ちゃんとピントが合えばシャープ感のある画が撮れる。明るい部分よりも暗い青系の部分のほうがザラツキが目立ちやすい気がする
2,816×2,112 / 1/50秒 / F3.3 / 0EV / ISO800相当 / WB:オート / 38mm

 ●スーパーマクロ


虫が食った痕までくっきりシャープに出ている。背景のボケも素直できれい
2,816×2,112 / 1/200秒 / F3.6 / ISO64 / -0.3EV / WB:オート / 46.5mm
こういう被写体だとピントが合いにくいが、ピントが合いさえすればけっこうきれい。さすがに周辺部はややアマくはなるが、ひどい崩れはないので使いやすい
2,816×2,112 / 1/30秒 / F3.6 / 0EV / ISO64 / WB:太陽光 / 46.5mm

 ●フォトアレンジ

 夕景と言うにはやや早めなので、「ウォーム・クール」でウォーム側に2ステップ調整してみた。自然に見せたいなら1ステップでもよさそうに思う。


オリジナル画像
2,816×2,112 / 1/640秒 / F3.3 / 0EV / ISO64 / WB:太陽光 / 38mm
「ウォーム・クール」で調整
2,816×2,112 / 1/640秒 / F3.3 / ISO64 / 0EV / WB:オート / 38mm

 「カラーバランス」の適用例。液晶モニターで見るよりも実際にはかなり大きく色味が変わる。控えめな調整を心がけたほうがいいだろう。


オリジナル画像
2,816×2,112 / 1/6秒 / F3.3 / -0.7EV / ISO64 / WB:オート / 38mm
Rを+2にした例
2,816×2,112 / 1/6秒 / F3.3 / -0.7EV / ISO64 / WB:オート / 38mm

R=+2、G=-1、B=-1。かなりありえねぇ色味になった。まあ、これはこれで面白いと思うが
2,816×2,112 / 1/6秒 / F3.3 / ISO64 / -0.7EV / WB:オート / 38mm

 晴天の野外では液晶モニターが暗めに見えるため、気を付けないと露出オーバー気味になりやすい。露出0EVで撮ったカットを「フォトアレンジ」の「明るさ調整」で3ステップダウンした。


2,112×2,816 / 1/800秒 / F3.3 / 0EV / ISO64 / WB:太陽光 / 38mm

 ●そのほか


渚から望遠端で撮ったカット。露出をもっと切り詰めたかったが、シャッター速度と絞りが限界だった
2,816×2,112 / 1/2,000秒 / F8 / -1EV / ISO64 / WB:太陽光 / 114mm
普通に観賞するには十分な画質だが、ピクセル等倍ではどことなくヌルく見える。もう少し、解像力が高ければ、こういう画もきりっと仕上がると思う
2,816×2,112 / 1/640秒 / F4 / 0EV / ISO64 / WB:太陽光 / 114mm

「ダイレクト」ヒストグラムに設定していると、こうした輝度差が大きな条件で画面中真っ赤と真っ青になってしまう。わかりやすいが目に優しくないのが難点だ 少しだけゴーストっぽいのが部分的に出ているものの、ひどい破綻は見られない
2,112×2,816 / 1/250秒 / F8 / ISO64 / 0EV / WB:太陽光 / 114mm

画像処理ソフトでも歪曲を補正することはできるが、ラクチンさが取り柄のコンパクト機なのだから、カメラが自動でやってくれるのはとても親切
2,816×2,112 / 1/250秒 / F3.3 / ISO64 / 0EV / WB:太陽光 / 38mm
こういう被写体だと解像力がよくわかる。右側のメニューは小さい文字以外は読めるが、左側はいまひとつ。ただし画面全体にシャープ感があるので、プリントではきりっと仕上がる
2,816×2,112 / 1/60秒 / F3.5 / ISO64相当 / 0EV / WB:オート / 44mm

とびきりシャープなわけではないし、とびきりローノイズというのでもないが、つるつるになりすぎない描写は悪くない
2,816×2,112 / 1/60秒 / F4 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 114mm
タル型の歪曲をソフト的に補正しているせいもあるのだろう、画面右上隅に入れたタワーの先端部分が伸ばされて流れたように見える。
2,112×2,816 / 1/200秒 / F3.3 / ISO64 / 0EV / WB:オート / 38mm

ライトアップされたセイルのオブジェ。オートホワイトバランスでも照明のグリーンがかなり残っていて、その分、夕焼けの赤がきれいに出た2,816×2,112 / 1/5秒 / F3.3 / ISO64 / -0.7EV / WB:オート / 38mm マクロの広角端で撮影したカット。周辺部が少しアマいが、もっとひどい機種もあるし、かなり頑張っている部類だと思う。発色も素直できれい
2,112×2,816 / 1/200秒 / F3.3 / 0EV / ISO64 /WB:オート / 38mm


URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://olympus-imaging.jp/lineup/digicamera/sp700/

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北村 智史
(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。最初に買ったデジタルカメラはキヤノンPowerShot S10。 ブログ:http://ketamura08.blog18.fc2.com/

2005/12/14 01:33
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