デジカメ Watch
最新ニュース

ソニーα350【第7回】
ミラーレンズをボディ内手ブレ補正で活かす

Reported by 安孫子卓郎


 α350には、シャッタースピード換算で約2.5〜3.5段までの補正効果が得られるボディ内手ブレ補正機構が搭載されています。

 撮像面を動かすボディ内手ブレ補正は、フイルムでは事実上不可能な原理であり、デジタルカメラならではのメリットといえます。いまさらの話ですが、ボディ内手ブレ補正により、ほとんどすべてのレンズが手ブレ補正付きで撮影することが可能となりました。

 例えば今回とり上げている反射望遠型のミラーレンズにまで手ブレ補正が加わるのは、とても大きなメリットです。超望遠での撮影の場合、ファインダー内の視野が大きく揺れます。そのため、ファインダー内にブレの低減が反映されるレンズ内方式の手ブレ補正機構だと撮影しやすいことは確かです。しかし500mm F8 ReflexのようなAF付きのミラーレンズは、現在ソニーしか生産しておらず、当然レンズ内補正のミラーレンズも存在していません。

 反面、初心者がズームキットやダブルズームキットなどを使用する場合、ボディ内とレンズ内の向き不向きはあまり関係ないケースが見られます。というのも初心者の場合、ファインダーの中でブレているかどうか、気がつかない人が見受けられるからです。ブレそうだと気がつけば増感するなり、壁や気などに寄りかかってブレを抑えるなりの対策を施すはずですが、そのままシャッターを押してしまい、撮れた写真を見て「ブレてた」となります。ファインダーの中でブレが止まったのを見て確認してシャッターを押すというのは、初心者にはハードルが高く、むしろそのままシャッターを切れば、カメラ側で勝手に補正してくれるボディ内手ブレ補正のほうが、向いていると言えるのではないでしょうか。

 特にマクロレンズでの撮影では、有効性が高いと考えています。ボディ内でもレンズ内でも、手ブレ補正はXY軸方向のみであり、Z軸方向(前後方向)のブレ補正は行なわれません。従ってマクロ撮影では、Z軸のブレがピンぼけとして現れてしまうため、マクロでは手ブレ補正効果をうたっていないメーカーもあります。3方向のうち2方向が有効だから有効だと考えるのか、1方向は無効だから無効だと考えるのかは見解の相違でしょう。ただ筆者の実感として、手ブレ補正付きのマクロ撮影の方が圧倒的に歩留まりが良く、大変ありがたく、大いに恩恵を受けております。

 α350の手ブレ補正は、約2.5段〜3.5段と幅があります。レンズや撮り方で効果には差があるということですが、基本的にはフィルムカメラと同じように、ブレないようにしっかり構えて撮ることが望ましいと感じます。手ブレ補正の存在が、安易な撮影につながらないようにしたいものです。

 ちなみに今回、換算750mmでありながら、また若干ブレているカットもありますが、手持ちでここまで撮れたのは驚異的だろうと思います。条件が良かったこともありますが、手ブレ補正なしでは考えられなかったでしょう。


今週のαレンズ

●500mm F8 Reflex



 現在、唯一AFを搭載する反射望遠型レンズです。一般的にミラーレンズと呼ばれていますが、焦点距離を考えるととてもコンパクトで軽量・安価。それでいて超望遠が得られるため、大流行した時期もありました。

 リング状の独特なボケも特徴のひとつですが、絞り機構がないことや画質が今ひとつであることと、AFに使用する測距センサーがF5.6までしかほとんど対応できなかった時代だったためもあり、AF化の波に乗り遅れて次第に消えた種類のレンズです。ただし、ミノルタのミラーレンズだけはAF化に成功しており、ボディ中央の測距点のみですがAFでの撮影が行なえました。その流れを受け継いでいるのがソニーの500mm F8 Reflexです。

 実はデジタル一眼レフカメラ全盛の今こそ、ミラーレンズの時代ではないかと思っています。理由の第一はボディ内手ブレ補正の実現で、暗く手ブレしやすいミラーレンズも実用的に使用できることです。また感度を必要に応じて随時変更ができることは、この手の超望遠には大きなメリットとなります。

 そしてAFセンサーが進歩し、F8より暗いレンズでもAFが動作する機種も出てきています。フイルム時代に苦労していたことのほとんどが解消された今こそ、ミラーレンズの復権を期待したいものです。1,000mm F11、350mmF 5.6。200mm F4くらいなら小さく作ることもできるでしょう。そんなレンズがたくさん出てきたら、とても楽しいことだと思っています。

 ちなみに500mm F8 Reflexはインナーフォーカスなので、MFで使用する場合でも指先で軽くピントリングが回り、とても使いやすくできています。ほかの超望遠レンズやミラーレンズと比べても、MFの操作性は一番楽な方だと思います。

  • 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出モード/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:太陽光 / 500mm 500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:太陽光 / 500mm

500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/250秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:曇天 / 500mm 500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO400 / WB:曇天 / 500mm

500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO250 / WB:曇天 / 500mm 500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO250 / WB:曇天 / 500mm

500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO125 / WB:曇天 / 500mm DT 18-70mm F3.5-5.6 / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/400秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:曇天 / 18mm

DT 18-70mm F3.5-5.6 / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:曇天 / 18mm DT 18-70mm F3.5-5.6 / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:曇天 / 35mm

DT 18-70mm F3.5-5.6 / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/200秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:曇天 / 18mm DT 18-70mm F3.5-5.6 / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/200秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:曇天 / 18mm

500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/400秒 / F8 / -0.3EV / ISO400 / WB:曇天 / 500mm 500mm F8 Reflex / 4,592×3,056 / 絞り優先AE / 1/320秒 / F8 / -0.3EV / ISO400 / WB:曇天 / 500mm


URL
  ソニー
  http://www.sony.co.jp/
  製品情報
  http://www.sony.jp/products/Consumer/dslr/products/body/DSLR-A350/
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポート(α350)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm2008.htm#a350
  ソニーα350関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/02/05/7906.html



安孫子卓郎
(あびこたくお) きわめて頻繁に「我孫子」と誤変換されるので、「我孫子ではなく安孫子です」がキャッチフレーズ(^^;。大学を卒業後、医薬品会社に就職。医薬品営業からパソコンシステムの営業を経て脱サラ。デジタルカメラオンリーのカメラマンを目指す。写真展「デジタルカメラの世界」など開催。現在パソコン誌、写真誌等で執筆中。

2008/06/24 00:27
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.