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パナソニックLUMIX DMC-L10【最終回】 |
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Reported by
安孫子 卓郎
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しかし、まだまだアピール不足は否めません。私が撮影していますと、「それ、液晶モニターが動くんですか」と声をかけられることの、なんと多いことでしょう。この記事を読んでおられる皆さんにとってはいまさらの事柄でしょうが、世の中一般の一眼レフユーザーは、まだフリーアングル液晶モニターを知らぬ人の方が多いのだと思わせます。 第1回目でも述べましたが、ライブビューとフリーアングル液晶モニターは、すべての人のすべての分野の撮影に便利、というものではありません。必要ないと思われるジャンルもありますが、かけがえのない分野も存在します。花や昆虫などのネイチャーと、犬猫などペットを中心とした撮影には、多大な威力を発揮するものと思います。そのような被写体を撮影しておられる方々には、光学ファインダーの機種と違う絵の撮れるカメラとして、一度使えば手放せなくなることでしょう。 しゃがめばよいという方もおられますが、たとえば猫の撮影の場合、最後の5cm、10cmが重要です。座ったりたったりしている猫ですと、目線の高さで地面から30cm程度ありますので、思いっきり低くしゃがめば目線と同じ高さも確保できますが、腹ばいのようにしている猫の場合は、目線の高さが10cmくらいしかありません。そうなりますと、人間も同時に腹ばいにならねば同じ高さになりません。 きれいで安全な場所ならよいですが、泥の上、ぬれた場所、あるいは道路の上だったりしますと、自分が交通事故にあってしまう危険性も出てきます。さらには、ぴったり地面において猫の目線を見上げるような撮りかたともなりますと、光学ファインダーではほとんど無理でしょう。アングルファインダーでも、背中を丸めてしゃがんだり、寝転ぶ必要が出てきます。
近づくと逃げてしまう昆虫も、カメラだけそっと差し出すと逃げずにとどまっていてくれる場合もあります。自分が写りこんでしまいやすい魚眼レンズでも、手を伸ばして撮影できるライブビューなら失敗率が減ることでしょう。 ライブビューとフリーアングル液晶モニターには多くの可能性があり、今後ともさらなる進化を遂げてリードを守って開発を続けてほしいと願います。 DMC-L10自身もよいカメラだと思いますが、当初の価格設定が高すぎたように思います。ライカコレクターの皆さんは10万円を手ごろと考える場合があるように聞きますが、そのようなかたがたはLやMマウントのMF単焦点レンズが中心であり、デジタル専用AFズームなどには興味を示されないでしょう。 確かにDMC-L10のキットレンズ「D Vario-Elmar 14-50mm F3.8-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.」は高画質です。しかし、ライカコレクターでない一般の方々にとっては、10万円のF5.6標準ズームになかなか手を伸ばしにくいと思われます。この価格設定のためDMC-L10はずいぶん損をしてしまったように思いますが、年明けころからお求め易くくなってきており、値ごろ感のある価格も見かけるようになりました。 これからの暖かくなる季節こそDMC-L10の活躍の場と思いますので、花や昆虫・犬猫などを撮られる方には、むしろこれからの時期に、お勧めできる機種だと思っております。 ■ 作例
http://panasonic.co.jp/ 製品情報 http://panasonic.jp/dc/l10/ パナソニックLUMIX DMC-L10関連記事リンク集 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2007/09/26/7096.html 気になるデジカメ長期リアルタイムレポート(現在進行中・2008年終了分) http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm2008.htm
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