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オリンパス E-410【第6回】
国立から日野へ――11-22mm F2.8-3.5編

Reported by 安孫子 卓郎


今週は主にZuiko Digital 11-22mm F2.8-3.5(11万1,300円)で撮影した
 国立の南側は整備された地区となっており、駅を中心に道が広がり、碁盤の目状に区画された住宅地が多い。田園調布ほどではないけれど、かなり整った構造になっている。そこに一橋大学や桐朋学園、都立の国立高校や第五商業、さらに前回触れた国立音楽大学の付属高校などがある。おしゃれな学園都市である。

 ところがお隣の立川はというと、こちらはうって変わって古い町で、下町風の家並みもあるたたずまい。だったのだが、ここ十数年の間に見違えるような変貌を遂げて、多摩地区で言えばもっとも変化した町、といっても過言ではあるまい。府中駅なども南側はだいぶ変わったのだが、立川駅の場合は南側も北側も、まるで違う町へと生まれ変わってしまった。というよりも、今も変化する途中にある。

 北側は立川基地の跡地に昭和記念公園ができ、自衛隊や機動隊の基地、大規模災害に対応する施設、医療施設などが立ち並んで、大変貌を遂げた。さらにデパートが多数進出し、多摩都市モノレールの開通に伴って大変な発展を遂げた地域である。南側もモノレールとともに整備が進み、現在も工事中だが、見違えるようになってしまった。20年前の立川のイメージを持つ人ならば、驚嘆するに違いない。

 「多摩の中心地はどこか」という設問をすれば、政治家ならずともわが町こそはと主張して譲らず、議論は百出するに違いないのだが、立川は多摩の中心としての要素をかなりもっている。中央線では三鷹・吉祥寺と八王子の中間にあり、もうひとつの人口密集地である町田とは南武線で結ばれている。府中など京王線沿線にも南武線で結ばれているし、青梅方面にも立川から青梅線が出ている。さらには多摩都市モノレールで多摩センター方面、武蔵村山方面にもつながり、交通の要衝として、さまざまな企業や商業施設が進出する要素をかね備えているからこそ、これほどの大変貌を遂げたのであろう。とはいってもまだ古いたたずまいを残しているところもあり、裏路地まで整備された様相の国立よりは、写真に写す題材は多い。

  • 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm

11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/1,250秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 22mm
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 22mm

11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 22mm
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F2.8 / 0EV / ISO400 / WB:晴れ / 11mm

 立川の次は日野だが、ここで多摩川を渡ることになる。中央線の線路は歩行者が渡ることができない専用鉄橋なので、線路から離れて立日橋を渡る。立川と日野の間の橋なので立日橋という。先週に引きつづいたかのようなネーミングの橋だが、こういう事務的なネーミングの方が利権が絡まず、公共施設にはふさわしいのかもしれない。立日橋を渡り、多摩川の土手に沿って上流へ歩くと、中央線の鉄橋が見えてくる。なかなか風情のある鉄橋と電車が撮影できるので、望遠を持っていれば面白いだろう。

 今回撮影に使用したのは、最近お気に入りの「Zuiko Digital 11-22mm F2.8-3.5」である。E-1とともに最初に発売された「Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5」に対して、わずかしか広角側が広がらないのに値段が高いので、なかなか手を出しにくいレンズだが、お勧めである。もちろん写りがよいことが第一の理由だが、2倍ズームというのがよい。

 その昔、標準ズームといえば35〜70mmだった。それが28〜70mmになり、28〜85mmになり、24〜120mmなどへと変化し、最近では18〜200mmか28〜300mmかという、10倍以上の高倍率ズームが主流になっている。高倍率ズームは便利だが、ずぼらにもつながる。筆者も18〜200mmをつけていると、ついズームで済ましてしまうことが多いのだが、ズームアップするのと足で近寄るのでは、写る世界がまるで違う。どちらが良いかと考える前に、便利だからズームしてしまうのが今日の主流となっており、結果として写真が下手になっている部分が多いと考えている。

 望遠側はフットワークでカバーするといっても限界があるので、望遠ズームはよいと思うのだが、広角はフットワークで写す方が良い。なので、単焦点レンズを使う方が写真は上手くなると思っているが、当然不便もある。そこへ行くと2倍ズームは、単焦点並みにフットワークや工夫を要求されるが、単焦点よりちょっぴり便利で使い勝手がよい。

 フォーサーズには単焦点の広角がないという理由もあり、最近はこの11-22mm F2.8-3.5をよく使っている。実務的な撮影には便利な高倍率ズームが向いているが、腕を磨くには不便さが役に立つこともあるというわけだ。ただしE-410につけると大きいので、あんまり「おにあい」とは、いえないかもしれない。


11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/500秒 / F10 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/320秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm

11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F5 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm

11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm

広角端
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 11mm
望遠端
11-22mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 22mm




E-410に似合うレンズを探せ(その6)

――Carl Zeiss Tesser 45mm F2.8(ヤシカ・コンタックスマウント)――



 薄くて小さいレンズとして、今回はY/C(ヤシカ・コンタックス)マウントのこのレンズを使用した。これもまた大変に薄いレンズで、マウントアダプターなしだと1cm強という厚みだろうか。中古でY/Cマウントのレンズを購入するとすれば、当然狙いはPlanar 85mm F1.4やPlanar 50mm F1.4、あるいはDistagonなどだろう。Tesser 45mm F2.8 順番はだいぶ後に回されてしまうのは、無理からぬところ。順番を入れ替えて購入するほどのことでもないのだが、フォーサーズで使用すると、パンケーキレンズの弱点がカバーされる部分がある。マクロに強くなるということだ。

 50mm F1.4クラスは、最短撮影距離45cm程度のレンズが多い。ところがパンケーキタイプの50mmクラスになると、最短撮影距離は60cm程度と長くなってしまう。レンズが薄いということは、繰り出せる量も少ないということである。第3回でとり上げたAi Nikkor 45mm F2.8 Pも、最短撮影距離は60cmである。ところがフォーサーズで使うと画角が90mm相当になるため、60cmでも結構寄れる感じになる。画角が2倍になることを弱点と受け止める方もおられるが、弱点の裏側は利点にもなる。広角がほしければ11-22mm F2.8-3.5などを使い、オールドレンズは利点を生かして楽しむ方が良い。
 
 「フォーサーズでMFの広角レンズを使用するのはもったいない」という意見もあり、筆者も同意する部分もあるのだが、広角レンズほどマクロに強くなる。24mmレンズだと最短撮影距離が25cm程度。28mmなら30cm程度のものが多いため、2倍にして48mmで25cmまでよれれば相当なマクロとなるので、フォーサーズでMF広角レンズを使うのも、あながち捨てたものではない。

 マクロで使うとピントの山も大きいので、フォーサーズのファインダーでもピントあわせは可能である。遠距離ならば被写界深度でカバーできるが、中くらいの距離だとなかなか厳しい。パンケーキレンズの小さいヘリコイドだと特に厳しいところもあるが、距離目盛を併用すればだいぶ改善される。ピントがあったと思うところでレンズの距離目盛を確認し、目測で判断した距離との整合性をとる。それでぴたりと当たるかどうかはなんともいえないが、ファインダーだけよりはだいぶ判断の材料が増えるだろう。E-410にはライブビューもあるが、ファインダーでピントの確認が難しい場合は、距離目盛を見るのも一向である。


Tesser 45mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/2,000秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 45mm
Tesser 45mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/1,000秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 45mm

Tesser 45mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/2,500秒 / F2.8 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 45mm
Tesser 45mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/1,600秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 45mm

Tesser 45mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/2,000秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 45mm
Tesser 45mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/2,500秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 45mm





URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報(E-410)
  http://olympus-esystem.jp/products/e410/
  製品情報(11-22mm F2.8-3.5)
  http://olympus-esystem.jp/products/lens/11-22_28-35/
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー(E-410)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm2007.htm#e_410
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(E-410)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#e410


( 安孫子 卓郎 )
2007/06/13 10:21
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