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オリンパス E-410【第1回】
新宿から中野まで――Vivid編

Reported by 安孫子 卓郎


レンズキットに付属するZuiko Digital ED 14-42mm F3.5-5.6を装着
 「GO FIND YOUR WONDERS」。オリンパスの新しいキャッチコピーである。「カメラを持って外に出よう」というのが、オリンパスの意図するところらしい。確かにE-410というカメラに、この発想は似つかわしい。

 筆者がカメラやレンズを購入するときに、重視する要素のひとつに「重さ」がある。もちろん値段も重要ではあるが、100万円、200万円と払ったとしても、毎日持ち歩いて365日活用するならば、相対的には高くない。ところが5万円でも10万円でも、ものすごく重たくて、1年に1日使うか2日使うかということになると、結局高い買い物になる。どれだけ使うかということは、携帯性にかかる比重が大きく、要するに軽い機材はよく使うと思っている。

 「デジタルカメラの性能」という言葉の内容を問われれば、ノイズの多寡や連写性能などを思い浮かべがちだし、レンズの性能といえば「光学性能の良さ」と考えがちだが、筆者は重さや値段も重要な性能の一部だと考えており、トータルして総合的に判断されるものだ。そういう意味で、本体のみで375gという抜群の携帯性に加え、実売9万円前後というE-410は優れものだと思うわけである。もちろん、個々の仕事で要求されるスペックとは、別の話である。

 さて、E-410の長期レポートを始めるにあたり、このカメラにふさわしい使い方というのは、「車で出かけて、三脚をすえてがっしり撮る」というスタイルとは異なるだろうと考えた。それよりも、「いかに歩くか」ということがテーマにふさわしい。そこで毎回、東京の新宿駅から高尾駅まで、JR中央線沿線を歩きながらレポートを試みたい。毎回2~3駅程度であるが、路地を探索しながらなので距離は伸びるし、写真を撮りながらだから時間もかかる。春から夏にかけての季節なので、軽い機材で楽しく歩いてみたいと考えている。

 今回は新宿駅から中野駅までを歩いてみた。新宿といえば歌舞伎町の繁華街や超高層ビル群を思い浮かべる方も多いと思うが、実はこのあたり、かなり路地裏の多い込み入った地帯なのである。バブルの時代に地上げにあい、バブル崩壊で空家、空地が増えてしまい、現在は再開発が進められつつある。今しか撮れない、失われつつある昭和の雰囲気を残す地帯でもあるわけだ。今回は、仕上がり設定をデフォルトのNaturalではなく、Vividに統一して撮影した。派手な色彩で、この地帯の魅力を表現できればと、考えている。

  • 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F5.6 / 0EV / ISO400 / WB:晴れ / 42mm

14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 26mm

14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 28mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm

14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F5 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 23mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 42mm

14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F5.6 / 0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 42mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm

14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 42mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F5 / 0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm

 左は通常のVivid設定。右はVividに加え、彩度、コントラスト、シャープネスをそれぞれ最大に設定した。


14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 37mm
14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F9 / 0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 39mm




E-410に似合うレンズを探せ(その1)

 ―オリンパスH.Zuiko Auto-W 24mm F2.8―



 E-410は小さくおしゃれなカメラだが、セットになるズームレンズは、個人的にあまりおしゃれとは思えない。ということで、毎回E-410に似合うレンズを探してみたい。今回、まずは同じオリンパスということで、OMシステムから24mm F2.8をとり上げた。

 この手のオールドレンズ、広角は28mmまではよくあるが、24mmとなるとだいぶ少なくなる。その中でOM24mmは、良くぞこれだけ小さく作ったなと思う1本。オリンパスファンでなくても、この組み合わせはかっこよくて、持ってみたくなるのではないだろうか。ちなみにフードは純正ではない。なぜ純正ではないのかという話は、また来週。


Auto-W 24mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/500秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 24mm
Auto-W 24mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/1,600秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 24mm

Auto-W 24mm F2.8 / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 24mm





URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://olympus-esystem.jp/products/e410/
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(E-410)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#e410
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm


( 安孫子 卓郎 )
2007/05/08 00:45
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