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ニコン D40【第3回】
小型外付けストロボ「SB-400」は魅力的

Reported by 本誌:田中 真一郎


SB-400を装着したD40
 近頃のエントリー向けから中堅クラスまでのデジタル一眼と同様に、D40にもストロボが内蔵されている。

 とかく「オマケ」とか「緊急用」と思われちな内蔵ストロボだけど、セットレンズの広角側、すなわち18mmをカバーする画角を持ち、ニコン独自のインテリジェントな調光方式「i-TTL」に対応、さらにストロボの発光色温度情報をもとにホワイトバランスを最適化できるなど、なかなかあなどれない実力の持ち主だ。


付属するソフトケース(右)はSB-400にぴったりのサイズで携帯に便利
 一方、D40とともに外付けストロボ(ニコン用語でいうところのスピードライト)「SB-400」という製品が発売されている。ペンタ部のホットシューに装着するクリップオンストロボだが、本体サイズが約66×80×56.5mm(幅×奥行き×高さ)、電池を除く重量約127gと、同社がラインナップしている外部ストロボにくらべ、格段に小さく軽量なのが特徴だ。D40だけでなく、D200やD80などニコン クリエイティブライティングシステム(CLS)に対応したボディで使用できる。調光方式はi-TTLだ。

 ガイドナンバーは30(ISO200/m)。D40内蔵ストロボのガイドナンバー約17の倍に満たない程度だし、ワイヤレスで発光する機能もない。小さいだけが特徴なら、内蔵ストロボで十分なんじゃないの? とあまり期待せずに試用してみたのだけど、これがどっこいD40には実に使いでのある製品と感じられた。

 まず、内蔵ストロボよりも発光位置が高くなると同時に、前に出る。これにより全長の長いレンズやレンズフードによるケラレを回避できる。


内蔵ストロボをポップアップさせたところ
SB-400をつけると発光位置が高くなり、前進する

 次の作例はセットレンズよりも全長が長いAF-S DX Zoom Nikkor ED 18-135mm F3.5-5.6 G(IF)で撮影したもの。内蔵ストロボではレンズフードによるケラれが発生するので、ストロボ使用時にレンズフードをはずさなければならないが、SB-400なら着けたままでも問題ない。レンズフードにはフレアなどの抑制のほかに、レンズ前玉をガードする役目もあるから、着けっぱなしにできるというのは大きなメリットだと思う。

※作例のリンク先は撮影した画像です。等倍の画像(3,008×2,000ピクセル)を別ウィンドウで開きます。
※すべて、JPEG・FINE / 露出補正なし / オートホワイトバランスで撮影しています。
※画像下のデータは撮影モード / 絞り / シャッター速度 / 感度 / 実焦点距離です。


AUTO / F3.5 / 1/60秒 / ISO400 / 18mm
内蔵ストロボで発光。フードによるケラれが画面下部に写った
AUTO / F4 / 1/60秒 / ISO400 / 18mm
SB-400で発光。ケラれが写らない

AUTO / F4 / 1/60秒 / ISO400 / 18mm
90度バウンスさせて撮影。光がよく回り、色も「ストロボ使いました」感が減る
 また、内蔵ストロボにはできないSB-400ならではの技として、上方90度までのバウンスがある。天井などの反射を利用することで、ストロボ光を直接当ててしまうよりも自然な色の描写ができる。上方にしかバウンスできないから、縦位置のときは壁を利用するなどの工夫が必要だけど、これだけでも格段に使いやすくなるものだ。



60度、75度の位置にクリックストップがある
90度にバウンスさせたところ。

 SB-400の電源スイッチをONにしておけば、電源もD40本体の電源スイッチと連動してくれるのも手軽でいい。D40に装着していないときにSB-400の電源がONになっていると、40秒程度で自動的にOFFになるから、電池の消耗はあまり気にしなくてもいいだろう。

 ちなみに電源は単三電池2本で、アルカリ乾電池、リチウム乾電池、ニッケル水素充電池のほかに、オキシライド乾電池も使用できる。筆者は出先の100円ショップで買った4本100円のアルカリ乾電池で試しているが、200回以上発光したところで「ちょっとチャージの時間が長くなったかな」という程度だ。仕様ではアルカリ乾電池使用時にフル発光が140回可能(30秒間隔で発光)となっている。

 SB-400本体には電源スイッチとロックレバーしか付いていないので、i-TTLまかせの発光しかできなさそうに見えるが、D40本体の液晶モニターの情報表示画面から、液晶モニター左下の「撮影設定変更」ボタンを押し、撮影設定変更画面にすることで調光設定ができる。

 AUTOモードだと赤目軽減発光と通常発光を選べる程度で、あとは-3〜+1の範囲での調光補正ができるだけだが、プログラムAE(P)と絞り優先AE(A)ではスローシンクロや後幕シンクロも選べるようになる。さらに、夜景モードにするとスローシンクロと赤目軽減スローシンクロだけが、シャッタースピード優先AE(S)とマニュアル露出(M)では通常発光、赤目軽減、スローシンクロ、赤目軽減スローシンクロが選べるようになる。


電源は単三電池2本 背面にあるのは電源スイッチとロックレバー、レディライトだけ

情報表示画面から発光モードと調光補正ができる
発光モード選択画面では、発光モードの特徴を説明する作例が表示されるのもD40らしいところ

 P/S/A/Mモードではマニュアル調光も可能だ。こちらはMENUボタン→「カスタムメニュー」→「外付けフラッシュ発光」で「マニュアル発光モード」を選び、Full〜1/128まで8段階の発光量を選ぶことができる。ただしこれはD40との組み合わせでのみ可能で、ほかのボディではできない。

 ほかのCLS対応ボディにできて、D40にできないこともあって、それは「FVロック」だ。AE/AFロックボタンにFVロックを割り当てておくと、AE/AFロックボタンを押したときに記憶した調光値のまま、構図を変えてシャッターを切ることができる機能だ。

 というわけでなかなか魅力的なSB-400なのだが、不満点もないではない。D80などとの組み合わせでもマニュアル発光ができたほうがやっぱりうれしい。現在のラインナップでは唯一の小型ストロボだから、D80やD200と一緒に使いたい局面もあるだろう。

 また、ワイヤレスでスレーブ発光ができたらより楽しいだろうと思う。このサイズにワイヤレス機能を収めるのが無理であれば、外付けのアダプタでもできないものか。もっとも、D40本体にもコマンダー機能が必要になってしまうが。

 ともあれ、D40とのセットによる外付けストロボ入門機としての要件は満たしているし、中堅機、上級機とのペアでは若干の制限があるとはいえ小型ストロボとして十分使える。17,850円前後という実売価格もうれしい。D40ユーザーだけでなく、CLS対応ボディのユーザーなら、1台持っていて損は無いストロボではないだろうか。


プログラムAE / F4.5 / 1/60秒 / ISO200 / 34mm
近所の公園の木を夜中に撮影
プログラムAE / F10 / 1/400秒 / ISO200 / 55mm
同じ木を半逆光の位置から日中シンクロ。i-TTLでは効果がいまひとつはっきりしないように感じられたので、マニュアルでフル発光させてみた

プログラムAE / F4.5 / 1/60秒 / ISO200 / 32mm
真夜中の公園に忘れ物の傘
プログラムAE / F4.8 / 1/60秒 / ISO200 / 35mm
窓からの陽光を背景に日中シンクロ。陽射しと毛並みの両方を表現できた

絞り優先AE / F8 / 1/60秒 / ISO200 / 35mm
日陰の草花を絞り込んでストロボ撮影


URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  製品情報
  http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d40/
  ニコンD40関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2006/12/05/5182.html


( 本誌:田中 真一郎 )
2007/01/10 14:49
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