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ペンタックスK100D【第7回】
レンズの数だけ撮影の楽しみが増える

Reported by 伊達 淳一


 ペンタックスK100Dのレンズキットには、DA 18-55mm F3.5-5.6 ALという標準ズームが付属している。35mmカメラ換算で27.5〜84mm相当の画角を得られるレンズで、AF.Sモードで合焦後に切り換えなしにMF操作ができるQuick-Shift Sytemを採用。うるさいことを言えば、ある程度絞り込まないと周辺光量低下がわずかにあるものの、最短撮影距離も25cmと短く、花形フードも標準で付属している。ピントを合わせるとき、レンズ前玉が回転しないので、PLフィルター使用時も快適だし、フードにはPLフィルターを回転させるための操作窓が設けられているなど、他社のキットレンズと比べてもかなり作りがいいのが特徴だ。

 ただ、このDA 18-55mmズームだけでは、いかんせんカバーできる画角が限られているので、撮れる写真も限界がある。なにしろ、コンパクトデジカメよりも望遠に弱いのだ。また、“デジタル一眼レフなら背景をフワッとボカした写真が撮れる”と期待して、コンパクトデジカメからステップアップしてK100Dを買った人も少なくないと思うが、開放F値がF3.5〜5.6とあまり明るくない標準ズームでは、よほど被写体に近づいて撮影しないと背景を大きくボカすことはできない。つまり交換レンズがなければ、デジタル一眼レフはその魅力を発揮できないわけだ。というわけで、今回はK100Dの交換レンズ選びについて考えてみよう。

 さて、一眼レフのボディとレンズをジョイントする部分を“マウント”というが、ニコンはFマウント、キヤノンはEFマウント、ペンタックスはKマウントというように、メーカーによって採用するマウントは異なっている。各社のマウントに互換性はなく、そもそもマウントの形状も一致しないので、他社のレンズを装着することは物理的にできない。例えば、親がニコンのカメラを愛用していてニコン用の交換レンズが家にたくさんあったとしても、K100Dには“ペンタックス用の交換レンズ”しか使えないのだ。

 ちなみに、ペンタックス用の交換レンズを作っているのは、ペンタックスだけではない。シグマやタムロンなどのレンズメーカーからも、ペンタックス用の交換レンズが発売されている。問題は、ペンタックス純正の交換レンズにこだわるか、それとも、コストパフォーマンスに優れたレンズメーカー製の互換レンズにするか、だ。

 操作性やレンズデザインが統一されているという点では、やはりペンタックス純正は魅力。逆光をモノともしないsmc(スーパーマルチコーティング)に対する安心感、AF.S合焦後にMF操作が可能なQuick-Shift Sytemを採用(DAレンズ群)、そして、ズームリングやフォーカスリングの回転方向がどのレンズも同じなので、慣れるほどにすばやく操作できるようになるのが魅力だ。

 一方レンズメーカー製は、コストパフォーマンスに優れているのが魅力。かつては、値段なりの性能だったこともあるが、最近はカメラメーカー以上にデジタル対応にこだわっていて、並の純正レンズを上回るほどの描写性能を誇るレンズも少なくない。予算や撮影目的によっては、レンズメーカー製のレンズを選ぶというのも“あり”だろう。


 では、K100D用にどんな交換レンズを揃えたらいいのだろうか? ボクなりにレンズチョイスを考えてみた。ピックアップしたレンズの中にはK100Dで使ったことがないものもあるが、少なくとも他機種で実写してみて、個人的に“良い”と思ったレンズを選んでいる。また、ボクの手持ちのレンズでK100Dで撮影した実写サンプルも合わせて掲載するので、レンズ選びの参考になれば、と思っている。


標準系ズーム

・smc PENTAX DA18-55mm F3.5-5.6AL
・smc PENTAX DA16-45mm F4 ED
・シグマ 18-70mm F2.8-4.5 DC MACRO
・タムロン AF18-200mm F3.5-6.3 XR DiII


 まず、最低限必要なのが、標準域をカバーするレンズだ。DA 18-55mmズームは、値段が安いし、前述したようにキットレンズとしては作りがイイ。ペンタックス純正という安心感もある。レンズキットで買えば、レンズ単体で買うよりもお得だ。ただ、このレンズ1本だけではコンパクトデジカメよりも望遠に弱く、このレンズならではという魅力に乏しいのも事実。DA 50-200mm F4-5.6 EDと組み合わせて、ダブルズーム体制で使いたいレンズだ。

 18-55mmズームよりもワイド側の画角を重視するなら、DA 16-45mm F4 ED ALという選択肢もある。24.5〜69mm相当の画角をカバーする広角寄りの標準ズームで、ズーム全域で開放F値がF4固定なのが特徴だ。周辺光量低下も少なく、写りの良さにも定評がある。ただし、ワイド端で鏡胴が伸びる仕様なので、ワイド側で内蔵フラッシュの光がケラれてしまうという弱点もある。ファミリースナップなどで内蔵フラッシュを使うことがある場合は、ワイド側でレンズの影が写ってしまうのが惜しい。

 ペンタックス純正にこだわりがないのであれば、シグマの17-70mm F2.8-4.5 DC MACROがお薦めだ。26〜107mm相当の画角をカバーする標準ズームで、ズーム全域で20cmまで寄れるのが特徴だ。この20cmというのは撮像素子面からの距離なので、コンパクトデジカメ同様、レンズ先端からの距離で表すと、ズームテレ端でなんとレンズ前3cmまで近寄れる。

 また、広角から望遠まで1本のレンズでカバーしたいなら、タムロンやシグマの18-200mm F3.5-6.3ズームがお薦め。27.5-306mm相当の画角をカバーする高倍率ズームで、最短撮影距離も45cmと短いので、マクロレンズ的な撮影も楽しめる。ズームテレ端の開放F値がF6.3と暗いのが難だが、K100DならSR(手ブレ補正)が搭載されているし、ISO800までなら十分実用になる画質が得られるので、なんとか開放F値の暗さをカバーできるシーンも多いだろう。タムロンとシグマのどちらを選ぶかで悩むところだが、シャープさを重視すればシグマ、発色の良さとフォーカスリングの回転方向を重視すればタムロン、だ。

※リンク先は撮影画像、またはRAWファイルを現像したものです。


※画像下のデータはレンズ名称 / 撮影時焦点距離 / シャッタースピード / 絞り / 撮影モード / ホワイトバランス / 感度 / 画質 / 露出補正値です。


smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 16mm / 1/6秒 / F4 / シーン:夕景 / AWB / ISO400 / スーパーファイン / 0EV
smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 16mm / 0.3秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 16mm / 1/5秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 16mm / 1/160秒 / F10 / ピクチャー:風景 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 20mm / 1/200秒 / F8 / ピクチャー:風景 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 26mm / 1/250秒 / F11 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 45mm / 1/250秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL / 16mm / 1/400秒 / F7.1 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 1EV

望遠ズーム

・smc PENTAX DA50-200mm F4-5.6ED
・シグマ 55-200mm F4-5.6 DC
・シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
・タムロン AF 28-300mm F3.5-6.3 XR Di
・シグマ APO 135-400mm F4.5-5.6 DG


 ペンタックスのレンズラインナップを見ると、他メーカーに比べ、望遠ズームの選択肢がないに等しい。現在、カタログに載っている望遠のAFズームレンズは、DA 50-200mm F4-5.6 EDとFAJ 75-300mm F4.5-5.8ALの2本しかない。というわけで、純正にこだわるならこの2本のどちらかを選ぶしかないが、やはりデジタル専用設計でQuick-Shift Foucs機構を搭載しているDA 50-200mmズームのほうが作りも良く、高級感がある。前述したようにDA 18-55mmズームとダブル体制で使うのがベストなレンズだ。

 といいつつ、ボクはシグマ 55-200mm F3.5-5.6 DCを愛用していたりするのだが、これはまだDA 50-200mmズームが発売される前に買ったもので、低価格にもかかわらず写りが非常にシャープなのが魅力。それと、DA 50-200mmズームの絞り羽根は6枚しかないのに対し、シグマ55-200mm F3.5-5.6DCは8枚羽根絞りというのも、純正に買い換えられない理由の一つ。

 もっと望遠で撮りたいというなら、シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACROがお薦め。実売25,000円前後と安く、写りもなかなかのもの。最短撮影距離は1.5mだが、200〜300mm域ではマクロモードに切り換えることが可能で、なんと95cmまで近寄れる。最大撮影倍率は1/2倍で、マクロレンズ並みのテレマクロ撮影が楽しめる。また、シグマの70-300mmズームには非APOタイプもあって、実売15,000円と格安で売られているが、APOと非APOの写りの差はごくわずかで、中・遠景撮影で明確な差を見いだすのは困難だ。差があるのはマクロモード域で、APOタイプのほうが色ニジミが少なく、シャープに写る。

 また、タムロン AF 28-300mm F3.5-6.3 XR Diも望遠ズームとして便利なレンズだ。35mm一眼レフ用の高倍率ズームで、K100Dに装着した場合には42.8-459mm相当の画角が得られるので、超望遠だけでなく標準域までカバーできるのが魅力。最短撮影距離もズーム全域50cmと短いので、サッカーのように被写体が前後に大きく移動する撮影には重宝する。フォーカスリングの回転方向がペンタックス純正と同じなのもポイントが高い。

 さらに、300mmを超える超望遠となると、使いこなしもむずかしいし、レンズの値段も結構高くなる。個人的にはタムロン SP 200-500mmズームが好きなのだが、あいにくペンタックス用は発売されていない。いろいろカタログを調べてみると、価格的に手頃なのがシグマ APO 135-400mm F4.5-5.6 DG。このズームは使ったことがなかったので、メーカーから借りて実写してみたが、ちょっと遠景のキレはいまひとつながら、被写体までの距離が4〜5m程度の中近景は非常にシャープな描写。動物園など被写体に近づけないときに威力を発揮するレンズだ。


シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO / 190mm / 1/160秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV
シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO / 300mm / 1/100秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV

シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO / 300mm / 1/640秒 / F9 / ピクチャー:動体 / AWB / ISO400 / スーパーファイン / 0EV
シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO / 190mm / 1/800秒 / F9 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / -0.7EV

シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO / 300mm / 1/400秒 / F11 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV
シグマ APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO / 300mm / 1/400秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 300mm / 1/125秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV
シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 135mm / 1/250秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / -0.3EV

シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 200mm / 1/800秒 / F6.3 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV
シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 260mm / 1/400秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV

シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 260mm / 1/1000秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / -1EV
シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 250mm / 1/400秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV

シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 135mm / 1/2500秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV
シグマAPO 135-400mm F4.5-5.6 DG / 400mm / 1/640秒 / F11 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

広角ズーム

・smc PENTAX DA 12-24mm F4ED AL
・smc PENTAX DA FISH-EYE 10-17mm F3.5-4.5ED
・シグマ 10-20mm F4-5.6 EX DC


 キットレンズのDA18-55mmズームは、ワイド端で27.5mm相当の広角域をカバーしているが、最近は28mm相当の画角をカバーする広角に強いコンパクトデジカメも増えてきた。やはりデジタル一眼レフならではのアドバンテージを実感するには、超広角ズームも揃えておきたいところだ。

 ペンタックスDAレンズには、3本の広角レンズがラインナップされているが、どのレンズも魅力的だ。超広角ズームとしてもっともオーソドックスな選択肢は、DA 12-24mmズームで、18.5〜37mm相当の画角をカバーできる。おそらく光学系はトキナー AT-X124 DXと共通と推測されるが、Quick-Shift Foucs機構が搭載されるなど、ペンタックス純正レンズならではのこだわりが感じられる(ただ、PLフィルターを使うことが多い広角ズームなのに、フードにPLフィルター操作窓が設けられていないあたり、純正レンズとしては不自然な仕様だが……)。

 また、ペンタックスならではの変わりダネ超広角ズームが、DA FISH-EYE 10-17mmズームだ。180〜100度の画角を持つ魚眼ズームで、強烈なタル型歪曲収差があるので、画面周辺の直線が極端に湾曲して写る。レンズ先端から2.5cmまでの近接撮影が可能で、被写体にグッと近づいて撮影すれば、犬や猫などの鼻デカ写真にもチャレンジできる。魚眼レンズとしては値段が手頃なのも魅力だ。ちなみに、このズームはトキナーとの共同開発で、同じ光学系を採用する魚眼ズームがトキナーからまもなく発売される。この魚眼ズームが使えるのはペンタックスユーザーならではの特権だったので、ちょっとくやしい気もするが、トキナーとの共同開発体制で魅力的なレンズがスピーディに発売されるのはペンタックスユーザーにとってはありがたい。

 ペンタックス純正にこだわらないのなら、シグマ 10-20mmズームがお薦めだ。15.3-30.6mm相当の画角をカバーする超広角ズームで、15.3mm相当というワイド端の画角の広さはなによりも魅力。また、DA 12-24mmズームは倍率色収差が気になることがあるのだが、シグマ 10-20mmズームは倍率色収差が非常に少ないのが魅力。画面内に太陽を入れてもゴーストやフレアの発生はわずかだ(レンズ前玉をかするように斜めから入射する光にはやや弱いが、ハレ切りで回避は可能)。

 最短撮影距離を重視すれば、DA 14mm F2.8 EDも捨てがたい。21mm相当の画角が得られる単焦点レンズで、F2.8の開放F値で17cmまで寄れるので、超広角でありながら背景をボカしたマクロ的な撮影が楽しめる。ただ、値段がちょっと高めで、DA 12-24mmズームとほぼ同じなので、なかなか購入の踏ん切りが付かないレンズではあるが、いつかは手に入れたいレンズのひとつだ。


smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 0.4秒 / F4.5 / 絞り優先 / 白熱球 / ISO800 / スーパーファイン / -0.7EV
smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 6秒 / F11 / 絞り優先 / マニュアル / ISO200 / エコノミー / -1EV

smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 13秒 / F11 / 絞り優先 / マニュアル / ISO200 / エコノミー / -0.7EV
smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 0.3秒 / F5.6 / 絞り優先 / マニュアル / ISO800 / エコノミー / -0.3EV

smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 1/250秒 / F7.1 / プログラム / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 1/160秒 / F11 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 1/60秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0.3EV
smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 1/125秒 / F8 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0.3EV

smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 0.3秒 / F14 / 絞り優先 / AWB / ISO800 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] / 10mm / 1/250秒 / F4 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0.3EV

マクロレンズ

・smc PENTAX F DA MACRO 50mm F2.8
・smc PENTAX F DA MACRO 100mm F2.8
・タムロン SP AF90mm F2.8 MACRO Di


 コンパクトデジカメは、レンズ前数cmまで被写体に近寄って撮影できたが、デジタル一眼レフのレンズの大半は、コンパクトデジカメほど被写体に近寄ることができない。コンパクトデジカメからデジタル一眼レフにステップアップしてみたものの、マクロの弱さに唖然としているユーザーもいると思う。

 ズームレンズのなかには最短撮影距離が短くマクロに強いレンズもあるが、本格的なマクロ撮影には、やはり専用のマクロレンズのほうが向いている。ペンタックスには、F DA MACRO 50mm F2.8とF DA MACRO 100mm F2.8の2本のマクロレンズがラインナップされていて、デジタル特性を考慮した35mm一眼レフ兼用レンズ(それがF DAシリーズだ)ながら非常に軽量でコンパクトなのが魅力だ。ただ、絞り開放では金属の反射した部分などにパープルフリンジ(紫色の縁取り、色づき)が発生することもあるのが残念だ。

 個人的にはタムロン SP AF90mm F2.8 MACRO Diの柔らかな描写と、とろけるようなボケ味も捨てがたいが、惜しむらくはレンズ側とボディ側の両方でAF/MF切り換えする必要があるのが残念(ペンタックスとαマウントのみ。キヤノンとニコンマウントは、フォーカスリングを前後にスライドさせるだけで、ワンタッチでAF/MF切り替えが行える)。この不便さえなければ、タムロンSP AF90mm F2.8 MACRO Diがマクロレンズではイチオシなのだが…。


smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 / 100mm / 1/200秒 / F4.5 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / スーパーファイン / -0.3EV
smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 / 100mm / 1/1600秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 / 100mm / 1/1250秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 / 100mm / 1/2000秒 / F4.5 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / -0.3EV

smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 / 100mm / 1/250秒 / F4.5 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0.3EV
smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 / 100mm / 1/400秒 / F4.5 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0.3EV

リミテッド(Limited)レンズ

・smc PENTAX FA77mm F1.8 Limited
・smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited


 ペンタックスには、リミテッド(Limited)シリーズと呼ばれる単焦点レンズが存在する。数値評価だけでなく、レンズ設計者の主観評価を重視し、味を追求して作られたレンズで、他社にはない独特の焦点距離、昔のMFレンズを思わせる手のかかったアルミ削り出しのレンズ鏡胴など、写りだけでなく、持つ喜びまでも追求したレンズだ。

 リミテッドレンズには、35mm一眼レフ用に開発された“FAリミテッド”と、デジタル専用の“DAリミテッド”があるが、FAリミテッドは、35mm用の交換レンズで必ずしもデジタルに最適設計されているレンズではない。しかし、FAリミテッドは、開放F値がF1.8〜1.9と明るく、絞りの形状も丸みを帯びていてキレイなのが魅力で、レンズの高級感もDAリミテッドとは一線を画している。

 なかでも77mm F1.8リミテッドは、背景をフワッとボカしたポートレート撮影をしたい人には憧れのレンズだ。個人的には、ディスコンになってしまったFA★85mm F1.4よりも写りが好きなレンズだ。

 ただ、35mm一眼レフ用レンズにもかかわらず、イメージサークルに余裕ありまくりのデジタルで使っても口径食(画面周辺でボケの形がいびつに変形する現象)が大きめなのは残念。また、斜めからの光に弱く、実写作例のような大きなゴーストが発生するのには要注意だ。とはいえ、こうしたクセを承知でレンズの良さを引き出す努力も、リミテッドレンズを使う楽しみの一つだ。

 また、DAリミテッドはデジタル専用設計で、すでにDA 40mm F2.8 LimitedとDA 21mm F3.2 Limitedの2本が発売されている。いずれも“パンケーキ”と呼ばれる薄型のレンズで、小型軽量のK100Dになかなか似合う。FAリミテッドに比べるとシャープさを優先した設計で、個人的にはもう少し柔らかさが欲しいところ。それに絞り羽根枚数が6枚とリミテッドを名乗る割には少なめなのも不満ではあるが、パンケーキの薄さには抗しがたい不思議な魅力がある。また、秋にはDA 70mm F2.4 Limitedの発売も予告されており、その価格設定が楽しみだ。

 なぜFA31mm F1.8 Limitedを外したのかというと、実売で10万円を超える値段の高さと、ボクが使ったことがないから。この連載のためにメーカーから借りることもできたのだが、一度使ってしまうと物欲に負けて買ってしまいそうなのが怖かったので、やめにした。しかし、いつかは手に入れたいレンズだ。

 以上、ボクなりにK100D向けに、できるだけ価格が手ごろなレンズをチョイスしてみたが、それでもレンズ数本を揃えれば、K100Dのボディ価格を軽く上回ってしまう。とはいえ、ペンタックスの場合、10万円を軽く超えるレンズは大口径望遠レンズなど数本しかないので、レンズ沼にハマっても、キヤノンやニコンほどお金はかからないほうだ。ただ、ペンタックスには別のレンズ沼にハマる危険性があったりするのだが、それはまた次回の話ということで、今回のレポートはここでオシマイ。


smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited / 77mm / 1/200秒 / F2.5 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / スーパーファイン / 0EV
smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited / 77mm / 1/500秒 / F2.2 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / スーパーファイン / 0EV

smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited / 77mm / 1/1600秒 / F2 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited / 77mm / 1/100秒 / F2.5 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited / 77mm / 1/400秒 / F2.2 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited / 77mm / 1/500秒 / F2.8 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0.7EV

smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/60秒 / F5 / プログラム / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/400秒 / F11 / ピクチャー:風景 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/250秒 / F3.2 / 絞り優先 / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/100秒 / F5.6 / プログラム / AWB / ISO200 / エコノミー / 1EV

smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/50秒 / F4 / プログラム / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/125秒 / F6.3 / プログラム / AWB / ISO200 / エコノミー / 0EV

smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/125秒 / F3.2 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 1EV
smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/60秒 / F4 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0.7EV

smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/200秒 / F5 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV
smc PENTAX DA21mm F3.2 Limited / 21mm / 1/125秒 / F5.6 / 絞り優先 / AWB / ISO400 / エコノミー / 0EV


URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp
  製品情報
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/k100d/

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( 伊達 淳一 )
2006/08/25 02:47
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