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松下電器 LUMIX DMC-FX01【第6回】
高速SDメモリーカードとカードリーダーを買ってきた

Reported by 北村 智史


松下電器の高速SDカード「RP-SDK512」
 仕事上、いろんなメーカーのデジタルカメラを使う関係で、持っているメモリーカードの枚数だけは多い。複数のカメラで並行して撮らなきゃいけないものだから、枚数が少ないと面倒くさいことになってしまう。

 カードを取っ替え引っ替えしながら撮るのも面倒だが、カメラの数が10台を超えると、どれにカードが入っているかさえわからなくなってしまう。カメラバッグの中は神経衰弱状態で、引っ張り出したカメラにカードが入っているかどうかは運次第。入ってなければほかから借りてこないといけないが、目星を付けたカメラにカードが入ってなければアウトだし、入ってても容量が残ってなければやっぱりダメ。

 なんていう状況に耐えられなくて、ことあるごとに買い足し買い足ししているうちに、SDメモリーカードなんかは11枚も持っているのに、128MBが10枚に256MBが1枚だけ。かなりまっとうじゃない状態になってしまっている。

 もっとも、合計で1.5GBもあれば、容量面で困ることはあまりない。FX01ならフル画素のファイン画質でも1コマあたり3MBを超えることはまずないから、500コマ以上は余裕で撮れる計算だ。とはいっても、128MBのカードだと40コマちょっと。256MBのカードでも80コマほどしか撮れないから、今度はカード交換が辛気くさい。

 そろそろ容量の大きいカードに買い替えていかなきゃ、と思っていたところだったので、長期レポートのネタにしようと、とりあえず1枚だけ512MBの金パナ(パナソニックの金ラベルをここではこう呼ぶことにした)を買ってきた。最大20MB/秒転送のプロ仕様モデルである。お値段はもとの職場でお友達価格にしてもらったので、ここでは伏せておく。

 ほんとは1GBのカードを何枚か買えればベストなんだが、そんなに裕福なわけじゃない。それにネットを探せば、そこそこの速さでうんと安いのがいくつも出てくる。たとえば、トランセンドの80倍速なら、1GBでも6,500円ぐらいで買えるし、150倍速の2GBで7,000円なんてのもあったりする。

 なので、今回は512MBのを1枚だけにした次第。512MBあれば、有効1,010万画素のカシオEXILIM ZOOM EX-Z1000だって120コマぐらいは撮れる。丸1日まじめに撮ったら足りなくなるのは目に見えているが、仕事の撮影のときはたいていiBook G4も持っていくから、半日持てば十分だ。


少しずつ買い足していくうちに増えたメモリーカード。枚数は多いが、CFカード以外は小容量のものばかりだったりする バッファローのカードリーダー「MCR-C12H/U2」も買ってきた。4スロットで14メディア対応。miniSDやメモリースティックデュオもアダプターなしで使える便利もの

 で、買ったばかりの金パナをFX01のスロットに差し込んで、まずはフォーマット。これがいきなり速い。5回計測の平均で約2.7秒。反射神経のかなりよろしくない筆者による手動計測なので、誤差たっぷりなのは保証するが、持っている中でいちばん古い松下電器の青ラベル(RP-SD128B、最大2MB/秒)が、128MBのくせに約4.6秒もかかったのに比べると、すんごく速い。容量の違うカードで単純に比較しても意味はないと思うが、128MBあたりのタイムでは約6.5倍ものスピード差。買った甲斐があったのを実感できたのだから文句はない。

 ただ、FX01というカメラは、メモリーカードまわりがよくできているらしく、遅いカードでも書き込みがストレスになることがない。いちばん遅いはずの青ラベルでも、時間がかかるのはフォーマットだけで、撮影自体は問題なし。動画だって容量いっぱいまで連続で撮れてしまう。

 まあ、FX01がお利口なのはありがたいことなのだが、逆にいうと、高いおカネを出して速いカードを買っても、ちっとも感動できないのが微妙なところ。フォーマットだけ速くたって、撮影自体には全然影響ないし。

 もちろん、機種によってはカードのスピードがもろに出るのもあるし、PCに転送するときにも差は体感できるはずなので、まるっきりムダになるわけじゃない。データを吸い上げているあいだの待ち時間も手持ちぶさたでつまらないから、早く終わるならそれに越したことはない。

 というわけで、次は転送である。いつものようにiBook G4にマクセルのUA20-MLT3(3スロットの11メディア対応。USB 2.0接続)をつないで、撮ったばかりの画像を吸い上げる。が、なぜか少しも速くなったように思えない。気になったので、青ラベルのSDメモリーカードにも同じ画像をコピーして、HDDへのコピー時間を計ってみたら、ほぼ同じタイムという結果。そんなバカな、である。

 金パナと青ラベルが同じスピードなんてことはありえない。ありえちゃいけない。となると、疑わしいのはカードリーダーということになる。

 以前に使っていたバッファローのMCR-C8/U2は、xDカードが泣けるぐらいに遅くて、それでマクセルのを買ったのだが、バッファローのカードリーダーもOSのバージョンを上げたとたんにマシになった(Mac OS Xの10.2から10.3だったか、10.3から10.4だったかは忘れた。速くなったといっても、非現実的から非実用的になったというぐらいの違いだが)。つまり、吸い上げのスピードは、カードとカードリーダーの性能とOSのバージョンなどによって、かなり差が出てしまうものなのだ。だから、今回もカードリーダーを変えればよくなるかもしれない。じゃあ、ついでに新しいのを買ってしまおう。

 で、再びもとの職場に逆戻りである。今度はアイ・オー・データの2スロットのヤツ(USB2-C8RWGというモデル)にしようと思っていたのに在庫がなくて、またしてもバッファロー。MCR-C12H/U2という4スロット14メディア対応のモデルだ。xDコンプライアンステストとやらに合格していて、最新のタイプHにも対応。そのうえ、miniSDやメモリースティックデュオ(PROも)などもアダプターなしで使えるというありがたいシナモノである。


テストしたカードリーダー。右上から時計回りにバッファローのMCR-8U/U2、MCR-C8/U2、MCR-C12H/U2、マクセルのUA20-MLT3
 こういう機会もめったにあるわけではないし、一度きちんとテストしてみることにした。手持ちのカードとカードリーダーのいろんな組み合わせで、カードからHDDへのコピーにかかる時間を計ってみようというわけだ。

 PCはPowerMac G5のデュアル2GHz。Photoshop用のスクラッチディスクとして空けてあるパーティション(HDDのいちばん速いところを割り当ててある)に、FX01で撮った画像44コマ(約120MB)をコピー。所要時間を5回計って平均値を出している。例によって手動計測なので、誤差はばっちりである。そのへんはお含みおきいただきたい。

 テスト対象のメモリーカードはSDメモリーカードが金パナ(RP-SDK512)と青ラベル(RP-SD128B)、東芝の白いヤツ(裏面にSD-F128と書かれている。現行のSD-FA256MTと同じものだと思う)、と青いヤツ(SD-M256と書かれている。現行のSD-NA256MTと同じと思われる)の4タイプ。ついでにノーマルタイプのxDピクチャーカード(オリンパスMXD128P3)と、Hi-Speed仕様じゃないメモリースティックPROデュオ(ソニーMSX-M256)、ニコンD200用に買ったCF(SanDisk Extreme IIIの2GB)も計ってみた。

 カードリーダーは購入順に、バッファローのMCR-8U/U2、MCR-C8/U2、マクセルのUA20-MLT3、それからバッファローMCR-C12H/U2の4機種だ。

 計測結果は表にまとめたのでそちらをごらんいただきたい。案の定、マクセルUA20-MLT3は、SDメモリーカードの速い遅いにかかわらずほぼ同タイムという結果。CFも遅いくせに、xDだけは不思議に速い。

 一方、バッファローのは3機種ともに、速いSDほどタイムもちゃんと短くなっているから、こちらのほうが普通なのだと思う。金パナでは新しいリーダーほど速いし、青ラベルでも微妙にタイム差がある。そのわりに東芝のは新旧のリーダーであまり大きな違いがない。これもちょっと不思議なところ。

各カードリーダーでの読み取り速度(44コマ、約120MB分)
製品名称 タイプ 発売元 容量 MCR-C12H/U2 UA20-MLT3 MCR-C8/U2 MCR-8U/U2
RP-SDK512 SD 松下電器 512MB 13.5秒 22.2秒 15.3秒 16.1秒
SD-F128 SD 東芝 128MB 16.3秒 23.8秒 17秒 15.9秒
SD-M256 SD 東芝 256MB 17.8秒 22.1秒 17.9秒 17.5秒
RP-SD128B SD 松下電器 128MB 20.6秒 22.1秒 21.2秒 22.5秒
MXD128P3 xD オリンパス 128MB 33.3秒 31.5秒 57.6秒 58.1秒
Extreme III CF サンディスク 2GB 13.4秒 18.1秒 13.4秒 12.1秒
MSX-M256 MS PROデュオ ソニー 256MB 27.5秒 27.4秒 27.6秒 27.2秒


 うれしかったのは、新しく買ったMCR-C12H/U2ではxDがそこそこ使えるレベルになってくれていたこと。古いモデルが1分近くかかったところが30秒ちょっと。それでも青ラベルよりかなり遅いけど、なんとか我慢しなくても使える範囲になってくれている。デュオはデュオで4機種ともでほぼタイム差がないのが謎だが、泣けるほど遅くはないからいいことにする。もっとも、xDもデュオもけっこう古いモデルなので、高速仕様を買い足したときにでもまたテストしてみようと思う。

 さて、今回のテストでわかったのは、高速タイプのメモリーカードを買ったら、カードリーダーも買い替えないとダメっぽい、ってこと。それと、新しいものを買ったら、簡単にでもいいからテストをやっておくことの大事さ。このテストをやってなかったら、マクセルのがxDとデュオ以外は遅いことに気付かないままだっただろうからね。

 まあ、Macでテストしている以上、カードやカードリーダーの実力がそのまま出ているとはいえないが、筆者の環境では新しいカードリーダーを買ってなかったら、金パナの速さの恩恵をまるっきり受けられなかったのはたしか。金パナのおかげで勉強になりました、って感じである。

※作例のリンク先ファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
※写真下の作例データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


護国寺の猫。こっちは風邪が抜けなくてよたよた気味なので、のんびり寝ているのを見るとすごくうらやましい
2,816×2,112 / 1/160秒 / F5.6 / -1EV / ISO80 / WB:オート / 102mm
FX01の露出は、背景が日陰とかだとオーバーめになりやすい。なので、マイナス補正
2,816×2,112 / 1/640秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 102mm

寝そべって目を閉じていても、しっかり聞き耳を立てている。このあたりが野生
2,816×2,112 / 1/400秒 / F11 / -1EV / ISO80 / WB:オート / 102mm
顔のあたりは白飛び気味だが、まあよしとしよう
2,816×2,112 / 1/80秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 102mm

石畳にたたずむ猫。毛ヅヤがいいのはエサを運ぶ人間がいるからだろうと思っていたら、しばらくあとでお食事係りさんが登場した
2,816×2,112 / 1/500秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 102mm
白飛びを警戒しすぎての露出アンダー。あわてて露出補正をいじっているあいだに逃げられた
2,816×2,112 / 1/1,000秒 / F6.3 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 39mm

護国寺の多宝塔。やっぱり逆光だと空の再現は不自然。まあ、こういうのはコンパクト機じゃなくてもつらい条件だけど
2,816×2,112 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 28mm
カメラを上下逆さにして、液晶モニターをハイアングルモードで撮ったカット。地面すれすれのローアングルで撮りたいときは、これがけっこう効く。顔が白飛びしてるけど
2,816×2,112 / 1/50秒 / F5 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 86mm

ちょっと場所を変えて江戸川公園。ここのベンチでデータを吸い上げててて、マクセルのカードリーダーがちっとも速くないことに気が付いた
2,816×2,112 / 1/100秒 / F2.8 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 28mm
東京カテドラルのマリア様
2,816×2,112 / 1/100秒 / F3.5 / -1EV / ISO80 / WB:オート / 45mm

ルルドの洞窟内にある祭壇(になるのかな)
2,816×2,112 / 1/80秒 / F4.8 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 80mm
再び神田川沿い。江戸川公園近くの駐車場に居着いているらしい猫。かなり大胆なお姿。猫を捨てないようにとの注意書きが見られた
2,816×2,112 / 1/400秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 102mm

同じ駐車場の別の猫。おおむね、ノラたちは目つきが鋭くて、ご飯はもらっているだろうに頬がこけている
2,816×2,112 / 1/200秒 / F11 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート / 102mm
塀の上の猫。こちらは普通にハイアングルモードで撮った。聞いたところでは、高い場所にいるのは、その地域のボス格なのだとか
2,816×2,112 / 1/100秒 / F5.6 / -1EV / ISO80 / WB:オート / 102mm

身体は丸々としているのに、やっぱり頬はこけている。これが当日の155カット目。512MBの金パナも残り容量はわずか。電池もマークひとつ分減っていた
2,816×2,112 / 1/50秒 / F4.8 / −0.3補正 / ISO80 / WB:オート / 80mm


URL
  松下電器
  http://panasonic.jp/
  製品情報
  http://panasonic.jp/dc/fx01/
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( 北村 智史 )
2006/05/15 16:00
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