東京ではほぼ桜の時期は終わりを告げた。しかし、周りを見渡せば、まさに花の季節到来! と言わんばかりに、さまざまな草花が野山や庭先に咲き乱れていたのだった。
ちょうど、東京でも自然のたくさん残る八王子郊外にいた私は、さっそくポケットにOptio A10を入れて車から外に出た。花を撮るということで、ピクチャーモードの「花」を選択した。
※作例のリンク先は撮影画像です。
※写真下の作例データは、記録解像度/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/35mm判換算焦点距離を表します。
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写真1
3,264×2,448ピクセル / 1/125秒 / F2.8 / 0EV / ISO50 / WB:オート / 38mm
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辺りには雑木林や古そうな農家もまじる郊外の真っただ中。最初に目にしたのは、濃いピンクの花の塊だった。農家の軒先きに植えられた鮮やかな花の木は、中国から飛来した黄砂で曇る空にも負けず、勢い良く咲いていた(写真1)。
足下に目を落とすと、水仙やタンポポの黄色い色が点在していた。マクロモードに切り替えて、花のアップ目の撮影を試みた。液晶モニターに次々に写る花を眺めていると、草花採集をしていくようで狩りをするような高揚感が湧いてくるのだった(写真2、3)。
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写真2
3,264×2,448ピクセル / 1/160秒 / F3.4 / 0EV / ISO50 / WB:オート / 55mm
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写真3
3,264×2,448ピクセル / 1/160秒 / F5.6 / 0EV / ISO50 / WB:オート / 38mm
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少し歩いていくと、今度は紫色をした花の群落を見つけた。その花のクローズアップもマクロモードで写しとめた。液晶モニターで再現してみると、紫の花びらの濃淡の階調が滑らかに出ていて、小さいボディながら優れものであるとの実感を得た(写真4)。
終わりかけていた桜の花だったが、かろうじて遅咲きのしだれ桜の枝先に可憐な花が残っていた(写真5)。
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写真4
3,264×2,448ピクセル / 1/100秒 / F3.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 55mm
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写真5
3,264×2,448ピクセル / 1/80 / F6.8 / 0EV / ISO50 / WB:オート / 55mm
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春霞と黄砂が舞う黄色い空の下、さらに車を走らせると、畑の中に真っ赤な花を見つけた。
しゃくなげの花のようにも見えるが、見上げるほどの大木に群れるように花が付いていて、外来の新種なのかもしれない。
空を見上げ、木の周りを一周しながら花の撮影を始めた。順光になったり、逆光になったりして、花の表情がみるみる変わっていくのが実に愉快だ。単純な遊びほど繰り返しが効くようだ。子供の頃に何度も同じ遊びにハマッたように、その木の周りをぐるぐる廻ってしまったのだった。
モニターでさっそく写すと、光の当たり具合で赤い花には様々な色のバリエーションが見られ、あたりまえのことなのだが、写真が光の産物であることを改めて実感してしまった(写真6、写真7)。
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写真6
3,264×2,448ピクセル / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / ISO50 / WB:オート / 38mm
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写真7
3,264×2,448ピクセル / 1/400秒 / F5.6 / 0EV / ISO50 / WB:オート / 38mm
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( 中里 和人
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2006/04/21 16:27
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