25年くらい前のことだろうか、雨上がりの空を見上げると空に丸い虹が架かっていた。飛行機の上からは見られるという丸い虹だが、地上から見えたのは初めての経験だった。これは面白いとカメラを持ち出し、虹にむけた。レンズは、当時買ったばかりで喜んで持ち歩いていた135mm F2。そしてついうっかり、虹から太陽にレンズを向けた瞬間、鋭い痛みが目に走った。危うく失明するところであった。
皆さんも夕日や朝日を撮られることはあると思う。沈みかけた赤い夕日などは超望遠レンズを向けても平気なのだが、白く輝く太陽には、絶対に望遠レンズを向けてはならない。標準以上のレンズを向けると、失明する危険性が極めて高い。広角レンズであっても昼間の太陽を見てるいると目が痛くなってくる。最近は18-200mmなどの高倍率ズームが増えているので、広角で見ていてうっかりズームするようなことは絶対してはならない。取り返しの付かないことになる。
ところが、明るい太陽を撮影するのに、安全なデジタル一眼レフが登場してきた。E-330のライブビュー撮影である。ライブビューを通して太陽を見れば、それほどまぶしくもない。もちろん光学ファインダーを使う場合は、ほかのデジタル一眼レフカメラと同じだ。
ただし、あまり太陽を追い続けると、撮像素子が焼き付く危険性も考えられる。Live MOSセンサーだからということではなく、どの撮像素子でもあまりに長時間、太陽のような強い光を受け続けると、何かしらの悪い影響が出そうだ。逆に考えれば、撮像素子が焼き付くくらいの光は肉眼でも危ない。カメラがお釈迦になったとしても買い直せば済むことだが、あなたの目が焼き付いてしまったらもう取り返しが付かない。
E-330の場合、Bモードだと直接Live MOSセンサーに光を受けるので少々心配になるが、Aモードなら、焼き付くとしてもまずはファインダー内CCDになるはずで、それなら修理も多少は安く済むだろう。太陽を撮りたい人にはライブビューがお薦めだ。
なおオリンパスによると、E-330の撮像素子は「地域、天候、レンズなどにより差はあるので具体的な時間は出していないが、数秒程度の対光性ならある」という。やはりBモードのほうがリスクが大きく、撮像素子に対してまっすぐ入射する光以外にも、斜めからの入射光で受光セルの枠(黒っぽい色をしている)が焼ける可能性があるそうだ。
またAモードでは、撮像素子よりも「先にスクリーンが焼けるかも知れない」とのこと。といっても、よほどの長時間や、強い光を捉え続けない限り、コンパクトカメラと同じ感覚で大丈夫という。
※作例のリンク先ファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
※写真下の作例データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。
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8mm F3.5 Fisheye / 3,136×2,352 / 1/250秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 8mm
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8mm F3.5 Fisheye / 3,136×2,352 / 1/250秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 8mm
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8mm F3.5 Fisheye / 3,136×2,352 / 1/200秒 / F9 / -0.3EV / ISO100 / WB:晴天 / 8mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/320秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/250秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/200秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/500秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/400秒 / F10 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/200秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/400秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/800秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 14mm
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14-54mm F2.8-3.5 / 3,136×2,352 / 1/800秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 14mm
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おまけ。タイトル下のメインカットを撮影したときの写真がこれ
50mm F2 Macro / 3,136×2,352 / 1/250秒 / F2 / 0EV / ISO100 / WB:晴天 / 50mm
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■ URL
オリンパス
http://www.olympus.co.jp/
製品情報
http://olympus-esystem.jp/products/e330/
レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(E-330)
http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#e330
気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm
( 安孫子 卓郎 )
2006/04/11 00:06
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