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ソニー サイバーショット DSC-T9【第5回】
ISO400以上の画質は?

Reported by 元麻布 春男


 初回にも書いた通りDSC-T9は、CCDシフト方式の光学式手ブレ補正と、高感度CCDを組み合わせた手ブレのしにくい、言い換えれば失敗写真の少ないカメラだ。その特徴の1つである高感度CCDは、カタログでは最高感度ISO640とうたわれている。だが、これにはある前提条件がある。それは、ISO400以上の高感度は、手動で設定しなければならない、ということだ。

 以前にも書いたように、DSC-T9は基本的にはオートモードで使うカメラだと筆者は考えている。オートモードにすると、露出やフォーカス、さらにはISO感度もすべてカメラが自動決定する(手動設定できない)。つまり、オートモードではISO400以上の高感度が利用できず、上限はISO320となってしまう。

 カタログではDSC-T9のISO感度について、「オート/80/100/200/400/640相当」と書かれている。決して嘘が書かれているわけでも、間違っているわけでもないのだが、この書き方ではオートモードに設定しておくと、ISO80〜640の間で感度が変動するのではないかと勘違いする人も出てきそうだ。

 実際にはオートモード設定時は上述のようにISO320が上限となるのだが、マニュアルにはどこにもそれらしきことが書かれていない。オートモードで使う場合は、ISO感度がいくつとか気にするな、ということなのかもしれないが、明記しておかないと誠実さに欠ける印象を与えるおそれがある。

 マニュアルにも書かれていないくらいだから、なぜオートモード時の感度上限がISO320に決められたのかも正確にはわからない。が、撮った写真を見ていると、なんとなくわかる気がしてくる。ISO400以上だと、やはりCCDサイズのせいもあって、ノイズが目立ってくるのである。ISO320というのは、ここまでの感度であればカメラ側で自動的に変動させても、ユーザーに「明らかに絵が汚くなった」と悟られない上限、というメーカーでの判断なのだと思われる。

 ただISO640のノイズも、被写体や撮影シーンによってはあまり気にならなかったり、どんなに気になろうと使わざるを得ないシチュエーションというのもある。となると、今度はオートモードでのISO感度の変動幅を設定可能にして欲しい、というユーザーも出てきそうだ。おそらくデジタル一眼レフカメラであれば、それは当然のことかもしれない。

 だが、このカメラのあり方、ターゲットとするユーザー層を考えれば、オートモードでのISO感度の上限設定までは要らないとの判断も間違っているとは思わない。また、そこまで要求するユーザーなら、自分でISO感度を手動設定することができるハズだ。筆者はISO感度の上限については、マニュアルに明記さえしてあれば、今のままでも構わないと思っている。

 ほぼ同じ場所を同じ日にISO感度を変えて撮ってみた。


ISO80 / オート(1/100秒、F5.6)
ISO640 / オート(1/1000秒、F5.6)

 ISO80に比べてISO640は、色のくすみが目立つ。ノイズも日陰を見れば、かなり増えていることがわかる。全体にシャープさも低下している。

 上の状況で最もノイズが目立ちやすい日陰の部分を、ISO感度を変えて撮影したものから切り出してみた。ISO400で急にノイズが増える印象がある。


ISO80
ISO100

ISO200
ISO400

ISO640

 全く別のシチュエーションでの比較。都内で開かれたNVIDIA GPUの発表会で展示されていたサンプルカード(絞りはすべてF4.3)。感度が上がるにつれてシャープさが損なわれる印象は変わらないが、この種の撮影ならISO640でも構わない気もする。


ISO200
ISO320

ISO400
ISO640


URL
  ソニー
  http://www.sony.co.jp/
  製品情報
  http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-T9/index.html
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm


( 元麻布 春男 )
2006/03/17 00:20
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